独り歩きを始めたり、全身を使った遊びが好きになったりする1歳1ヶ月。しかし周囲と比べると、自分の子供は発達が遅いのではないかと、気になるお母さんも多いのではないでしょうか。
1歳1ヶ月になれば、個人差は出てあたりまえ。しかし、明らかに遅れているかもしれないと不安になることでしょう。
そこで、1歳1ヶ月の赤ちゃんでは、どれくらいの成長や発達が見られるのか、詳しくご紹介していきましょう。また、さまざまな育児の悩みについても解決策などをご紹介していきたいと思います。
1歳1ヶ月の赤ちゃんの体の成長・発達
1歳1ヶ月の体重 身長は?
このころの赤ちゃんは、個人差が大きく出るため、具体的に身長や体重の標準が取りづらいところでもあります。離乳食の食べる量や、運動の量によって体重や体型に違いが出てきますので、あまり意識しなくてよいでしょう。
男の子の赤ちゃんの場合、統計全体の94%は身長71.2cmから80.6㎝で中央値が75.8㎝です。体重は7.85kgから11.28kgで中央値が9.42kgになります。※1
女の子の赤ちゃんの場合、統計全体の94%は身長69.3cmから78.9㎝で中央値が74.4㎝です。体重は7.31kgから10.69kgで中央値が8.85kgになります。※1
基本的に、先月(1歳)よりも激しく体重が減少していなければ大丈夫です。運動量が多い赤ちゃんの場合、一時的に体重が少し落ちることもあります。心配な場合は医師や育児教室で相談してみると良いでしょう。身長においては、今までと同じように成長しなくなり、緩やかな伸び率に代わってきます。
1歳1ヶ月の言葉の発達
1歳1ヶ月になると、ごはんのことを「マンマ」といったり、自動車のことを「ブーブー」といったりする赤ちゃんが増えてきます。しかし、言葉を発しようとせず、いつまでたっても何を言っているかわからない赤ちゃんもいるでしょう。
赤ちゃんは、聞いている言葉を聞いて理解し、話せるようになりますから、積極的に言葉に出して語りかけることも大切です。
御飯を食べるときは、「マンマ」といって食べさせたり、自動車が通ったら指を指して「ブーブーだよ」と教えてあげたりしましょう。ただ、このように言葉がけをしても話さない赤ちゃんもいます。
しかし、コミュニケーションがきちんと取れていて、指を指したり意思表示ができたりするのであれば深刻に考える必要はありません。我が子のペースだと思い、成長を見守ってあげましょう。
1歳1ヶ月の食の発達
離乳食 食事の量 味は?食事の仕方は?
1歳1ヶ月になると、離乳食はほぼ完了に向かいます。大人に近い食べ物を食べられるようになりますし、柔らかさもほぼ同じに近づけるでしょう。
しかし、まだまだ大人と一緒のように食べることはできません。大きすぎる食べ物だと、うまく噛めずに丸呑みしてしまうこともありますので、注意しましょう。また、味付けにおいても薄味を心掛け、油も少なめにすることが大切です。
離乳食の量は、1日3回が基本ですが、足りないようならおやつの時間をプラスしても良いでしょう。ただし、おやつをたくさん与えすぎてしまうとメインの食事時に充分食べられなくなってしまいますし、味付けもおやつだと甘すぎたり塩気がきつ過ぎたりするので控えめにするようにしてください。
離乳食を食べない 体重増えない
1歳1ヶ月になると、離乳食の食べムラが出てきます。朝はモリモリ食べていたのに、お昼は食べようとしない。昨日は食べていたのに今日はサッパリ。なんてこともあるでしょう。これは、赤ちゃんが味の好みや食べ物の好みを自覚し始めている証拠といえます。
好きな食べ物ほどよく食べ、嫌いな食べ物は拒否するため、食べムラが生じてくるのです。ただ、離乳食の形状が合わないことから、食べないこともあります。噛みきれない大きなお肉では、上手く食べられずに丸呑みしてしまい、苦しく感じてしまうでしょう。
また、ノリや薄切りのキュウリなど、のどや上顎、舌に張り付きやすいものを苦手に感じる赤ちゃんもいます。
気管に入ってしまうと、呼吸困難や誤飲に繋がりますので、大人と同じものを食べられるようになったとしても、できるだけ食べやすい形状にしてあげるようにしましょう。
また、離乳食が始まると断乳を始める場合もありますが、基本的に赤ちゃんが欲しがる場合は無理に断乳する必要はありません。2歳や3歳まで飲み続ける子供も多いので、それぞれにとってベストなタイミングを試みると良いでしょう。
おやつの必要性
離乳食がメインの食事になってくると、食べムラや食事量の少なさで栄養が不足する可能性が出てきます。
また、食事だけでは得られない食感や味を感じ取るチャンスとして、おやつが必要になってきます。おやつというと甘いものをイメージしますが、赤ちゃんの場合は栄養補給と味覚発達が目的なので、そこを踏まえておやつ選びを行いましょう。
ビタミン・カルシウム・たんぱく質・炭水化物など全体に不足しやすいので、おにぎりやチーズ・ヨーグルト・果物などが最適です。
甘いお菓子は偏食の原因になりますし、カフェインが含まれているチョコレートはもう少し成長してからあげるようにしましょう
1歳1ヶ月の睡眠の発達
睡眠時間は?昼寝時間は?睡眠のリズム
1歳1ヶ月になると、大人と同じように夜にたっぷり寝て足りない分をお昼寝するというスタイルに近づいてきます。お昼寝の時間はできるだけ決めるようにし、長すぎる場合は起こすようにしましょう。
基本的に、トータルで12時間~14時間ほど睡眠時間が確保できていれば十分です。
これより少ない睡眠時間だと、成長ホルモンの分泌が少なくなり、成長や発達に影響する恐れがあるので注意しましょう。夜は早い時間にベッドに入るようにし、夜遅くまで起きていることのないように心がけることが大切です。
寝ない 夜泣き 夜中 起きる
1歳1ヶ月になると、基本的に夜長く寝る赤ちゃんがほとんどです。しかし中には夜泣きがひどい場合や、夜中に起きてしまう赤ちゃんもいるでしょう。
いつまでたっても寝ない場合、睡眠リズムが乱れている可能性があります。睡眠サイクルをリセットするためにも朝同じ時間に起床し、太陽の光を浴びる習慣をつけてください。
朝、太陽の光を浴びることで体内時計がリセットされるため、睡眠サイクルが安定してきます。また、お昼寝の時間が長いと夜寝にくくなるのでお昼寝が2時間を超えないようにするのもポイントです。
夜中に起きたり、夜泣きをする赤ちゃんの場合、昼間の刺激がフラッシュバックして怖く感じたり、夢を見て驚いたりすることが関係していると言われています。
興奮状態が落ち着けば、自然と眠りにつきますし、感受性が育っている証拠ですので優しく見守ってあげると良いでしょう。
1歳1ヶ月の手や指の発達・運動発達
歩かない 歩くトレーニング
1歳1ヶ月になると、多くの赤ちゃんがひとり歩きを始めます。しかし、いつまでたってもつかまり立ちしかせず、歩かない赤ちゃんもいるでしょう。
周囲がどんどん歩き始めると焦ってしまいがちですが、歩かないからといって発達が遅れているというわけではありません。
歩くという動作には性格も関係してきます。おっとりとした大人しい性格の赤ちゃんだと、同じ場所にとどまっている方が落ち着きますし、活発で好奇心旺盛な赤ちゃんだと見えているものに近づきたいと歩き始めますので、まだ歩かないと焦る必要はないのです。
もし、できるだけ早く歩いてほしいと願うなら、両手で支えながら歩く遊びをして練習したり、興味のあるもので惹きつけて移動する楽しみを教えてあげたりすると良いでしょう。
遊びやおもちゃは?
1歳1ヶ月になると、指先の感覚が発達するため、指でつまんだり移動したりすることが得意になります。
ボタンを押して音が鳴るおもちゃや、小石をつまんでバケツに入れる遊びが好きになるでしょう。指先を積極的に動かす遊びをすることで、脳の発達スピードも加速していきます。
お天気の良い日は外の公園へ出かけ、砂場で小石をつまんだり、砂を握ったりする遊びをしてみると良いでしょう。
また、柔らかいボールを赤ちゃんの方へコロコロと転がす遊びもオススメです。柔らかいボールなら、雨の日でも室内で遊ぶことができるでしょう。名前を呼んで、「ボールちょうだい」と言いながら手を広げると、投げ返してくれることもあります。ボールを転がす楽しみと、受け取る楽しみを感じながら、コミュニケーションを深めていくようにしましょう。
1歳1ヶ月のこころの発達
スキンシップ 甘える さみしさ
歩けるようになったり意思の疎通ができるようになったりと、この1年でずいぶん成長しましたね。生活も食事も大人とほぼ同じになってきて、赤ちゃんというよりも小さいお兄ちゃんお姉ちゃんに感じられるお母さんも多いのではないでしょうか。
しかし、あれこれ出来るようになったと言ってもまだまだ成長途中の赤ちゃんですから、お母さんに甘えて安心する時間が必要で、それがないと思い切って外の世界に飛び出せなくなってしまいます。
抱っこを求められたら思う存分抱っこしてあげましょう。赤ちゃんがお母さんを一心に求めるのはほんの短い期間ですから、どんどんスキンシップを取って精神的な成長をサポートしてあげてください。
1歳1ヶ月 発達 発育
1歳1ヶ月の赤ちゃんの発達スピードには個人差があるもの。周りの赤ちゃんより発育が遅れているのではないかと不安になる必要はありません。
平均的に、1歳1ヶ月になると、ひとり歩きができるようになったり、言葉をひとつかふたつ話せるようになったり、歯も上下生えそろうことが多くあります。しかし、どれかを満たしていないからと発達スピードが遅いというわけではありません。
ひとりひとりの性格や体格は異なるものですし、出産時期や季節によって発達スピードは変わってきます。大人も、寒い季節はじっとして居たくなるものですし、暖かい季節は開放的な気分になって外で遊びたくなるもの。
赤ちゃんにもそれがあると理解できれば、ひとつひとつの発育を他の赤ちゃんと見比べることもなくなるでしょう。ただ、不安な場合は育児教室や産婦人科で質問してみることも大切です。
いつまでも不安を抱えたままでいると、お母さんにストレスがかかってしまいますので、不安はできるだけ早めに解決するようにしましょう。
1歳1ヶ月の生活
昼夜の生活を整える為に
生活リズムが整えるためにも、ぜひベビーパジャマを用意しましょう。普段着を寝る時にも使いまわしている家庭も多いですが、寝るための服があると赤ちゃんは次第に「この服を着たらもう寝る時間」だと理解するようになり、ぐずりや夜更かしが減ってきます。
1歳になるとパジャマの種類も増えてくるので、赤ちゃんのお気に入りのデザインを見つけても良いでしょう。車や動物、キャラクターなど今赤ちゃんが興味を持っている柄のついたパジャマならば、着ている時に「ブーブー」「ワンワン」と指差ししながらお話してくれるかもしれません。
メーカーによっては同じサイズでも小さい場合があるので、購入する時にはチェックしましょう。
1歳1ヶ月 生活リズム
1歳1ヶ月になると、活発に動き、離乳食も大人に近づいてくることから生活リズムが安定してきます。大人と同じように1日3食食べますし、夜20時に寝たら朝の7時までぐっすり眠る赤ちゃんもいるでしょう。
基本的に、お昼寝の時間は1回に絞り、ダラダラ長時間寝続け内容にすることが大切です。昼寝の時間が長すぎると、夜の寝つきが悪くなり、睡眠サイクルがどんどんずれてしまいますので、メインの睡眠は夜に集中できるようコントロールしてあげることが必要になります。
食事においては、離乳食の食べ方にムラが出たり、遊んで注意散漫になり食事の時間が長引いたりしますが、ある程度食べたことを確認できたら、きちんと終わるようにしましょう。
食事や睡眠にメリハリをつけることで、生活リズムは安定していくことで、育児もずいぶん楽になってくるはずです。
赤ちゃん成長カレンダー 発育・発達の目安
※大きく見るには画像をクリック ※文字が読みやすいPDF(A4サイズ)はこちらをクリック
まとめ
1歳1ヶ月の赤ちゃんについてさまざまな情報をご紹介しました。発達スピードはそれぞれの赤ちゃんにより異なりますので、ご紹介した事例はあくまで参考程度に捉えて頂ければと思います。
ひとり歩きを始めたり、いろんなものを触って遊んだりする1歳1ヶ月は、いつも目が離せなくて大変な時期です。体力的にお母さんもヘトヘトになってしまうこともあるでしょうから、パワフルな遊びをするときはお父さんにバトンタッチしてペース配分を取れるようにしましょう。
上手に役割分担することで、育児の負担を軽減し、楽しく生活していけるサイクルを見つけることを大切にしてください。※1参考:厚生労働省 乳幼児身体発育調査