お座りが安定したり、ハイハイし始めたりと、アクティブに行動し始める生後7ヶ月。良く寝ていた頃に比べると、目が離せないとヒヤヒヤしてしまうお母さんも多いのではないでしょうか。
生後7ヶ月の赤ちゃんは、とってもアクティブで好奇心も旺盛です。しかし、他の赤ちゃんと比べると発達の遅さに不安を感じることもあるでしょう。
個人差が出てくる時期でもあるので、気にしすぎる必要はありませんが、やっぱり平均的な成長具合は知っておきたいもの。そこで、生後7ヶ月の赤ちゃんの成長や育児のポイントなどたくさんの情報をご紹介していきましょう。
生後7ヶ月 赤ちゃんの体の成長・発達
生後7ヶ月体重と身長の平均値は?
生後7ヶ月の赤ちゃんは、身長体重の平均値で見るとどれくらいのサイズになっているのでしょうか。
男の子の赤ちゃんの場合、統計全体の94%は身長65.0cmから73.6㎝で中央値が69.3㎝です。体重は6.73kgから9.87kgで中央値が8.27kgになります。※1
女の子の赤ちゃんの場合、統計全体の94%は身長63.1cmから71.9㎝で中央値が67.9㎝です。体重は6.32kgから9.37kgで中央値が7.75kgになります。※1
今まで順調に体重を増やし続けてきた赤ちゃんですが、生後7ヶ月になると体重の増加率は落ち着いてきます。
1ヶ月で300g~400gぐらいしか増えないため、不安に感じるお母さんもいるかもしれませんが、少しずつでも増加傾向にあるのなら問題ないと考えて良いでしょう。
赤ちゃん成長カレンダー 発育・発達の目安
※大きく見るには画像をクリック ※文字が読みやすいPDF(A4サイズ)はこちらをクリック
生後7ヶ月 食の発達
授乳時間は? 授乳間隔は? 回数は?
多くの赤ちゃんが離乳食を始めている生後7ヶ月は、授乳の回数も減少傾向になります。
1日に5回程度の授乳回数が一般的でしょう。しかし、離乳食がまだ慣れていない赤ちゃんや、体調が優れない赤ちゃんは母乳やミルクがメインになるため、授乳回数は増えます。赤ちゃんの様子を見ながら、与えてあげると良いでしょう。
ミルク量 授乳量は?
離乳食をどれくらい食べるかにもよりますが、生後7ヶ月の赤ちゃんなら1回の授乳量は200ml~220mlです。
ミルクの量も生後6ヶ月とほぼ変わらないことが多いでしょう。ただ、暑い季節は水分を必要とすることも増えるため、授乳量が増えることもあります。
離乳食の注意点は? 量は?回数は?
生後7ヶ月なら、離乳食は基本的に1日1回で充分です。しかし、生後5ヶ月から離乳食をスタートし慣れてきているようなら1日2回に増やしても良いでしょう。
離乳食の形状も、とろとろの状態から、少し粒が残っている状態にチャレンジしてみるのもオススメです。
舌で潰せるくらいの形状なら、与えても問題ないでしょう。ただし、1日2回に増やすことや、粒が残っている状態での離乳食は、とろとろの離乳食をきちんと飲みこめることをクリアしておくことが前提です。
まだうまく飲み込めないのに、どんどんレベルをアップしてしまうと赤ちゃんにとって負担になってくるので、様子を見ながらレベルアップしていくようにしましょう。
離乳食を食べない 体重増えない
生後7ヶ月になるのに、なかなか体重が増えないという悩みを持っていたとしたら、成長スピードが変化していることが関係していると言えるでしょう。
実際に、生後6ヶ月と生後7ヶ月では、急激に体重が増えることはありません。1ヶ月で300gも増えない赤ちゃんもいますが、緩やかでも増加しているのなら心配はないでしょう。ただ、離乳食を食べない赤ちゃんがいるとしたら、きちんと訓練してあげることが大切です。
いきなり離乳食を食べさそうとするのではなく、スプーンを口にタッチしたり、ちょっと入れてみたりしながら、チャレンジしていくと良いでしょう。
また、味覚が発達してくるので好きな離乳食と嫌いな離乳食が出てきます。好みの味を探り、アレルギーが出ないか注意しながら、離乳食の幅を広げていくと良いでしょう。
生後7ヶ月 こころ・言葉の発達
しつけの大切さ 注意の仕方は?
赤ちゃんは好奇心旺盛で、気になったものは全て口に入れて何かを確かめようとします。お母さんがしっかり掃除をしていても、赤ちゃんは意外な行動をしてそれが誤飲や怪我の原因になる事があります。
そんな時は赤ちゃんが何も分からないと思わずに、すぐに危ないから触ってはいけない事を教えましょう。いつもとは違う口調で赤ちゃんに言えば、お母さんの雰囲気や口調のトーンで赤ちゃんは「これをしてはいけない」と理解します。
お母さんがいつも赤ちゃんに付きっきりで危険がないようチェックすることは不可能ですから、赤ちゃんが怪我なく自由に自分の世界を広げていくためにも、しっかり分からせるのが大事です。
奇声を発するときは?
生後7ヶ月の赤ちゃんは、時折奇声を発することもあります。電車など人ごみの中で奇声を発する時は、ヒヤリとするお母さんも多いのではないでしょうか。
奇声を発するのは、舌の機能と聴覚の機能が発達している証拠です。奇声を発し、自分の声が聞こえることが楽しくてたまらないという赤ちゃんは、楽しそうにキャーキャー奇声を上げることが多いでしょう。
まだ周りの環境を把握できていませんが、徐々に音の調整ができるようになれば、音量は下がってきます。一時的なものとして捉えておくと良いでしょう。
また、お母さんにかまってほしいという気持ちや、遊びたいおもちゃに届かない時など、不満がある場合も奇声を出してアピールしようとします。奇声を発する時は、赤ちゃんが何を訴えようとしているのか、じっくり観察してみると良いでしょう。
人見知り
生後7ヶ月になると、家族と知らない人をはっきり区別できるようになります。そのため、今まで誰に抱かれでも大丈夫だったのに、突然人見知りするようになることもあるでしょう。
一度会っている祖母や祖父であっても、お母さんとお父さんとは違う人ということで、違和感が生じ泣き出してしまいます。
人見知りで泣かれてしまうと、相手に気をつかいがちですが、成長している証だと相手に理解してもらうと良いでしょう。
生後7ヶ月 睡眠の発達
睡眠時間は?昼寝時間は?
生後7ヶ月になると、長い睡眠をとれるようになるため、お昼寝も夜もたっぷりと寝ることが可能になります。しかし、大人の睡眠サイクルに合わせてしまうと、赤ちゃんの生活が昼夜逆転してしまうこともあるので注意しましょう。
夜は早いうちに布団に入り、朝早い時間に起きて朝の光を浴びることでメリハリをつけることができます。
お昼の時間にお昼寝をしっかりとっておけば、夕方に眠たくなることも避けられるため、夜もしっかり眠れるようになるでしょう。
寝ない 夜泣き 夜中起きる
生後7ヶ月になると、夜泣きを始める赤ちゃんもいます。何が原因かわからず、戸惑うお母さんも多いことでしょう。
夜泣きの原因は、昼間の刺激により神経が落ち着いていない、夢を見てびっくりしてしまったなど、さまざまな原因が取り上げられていますが、実際のところは特定されていません。昔は成長過程のひとつとして夜泣きがあると考えられていましたし、一時的な症状なのでずっと続くとは限りません。
夜泣きがひどい場合は、授乳をして心を落ち着かせ、泣き止まないときは外の風に当たって気持ちをリセットするのも良いでしょう。
何日も夜泣きが続くと、お母さんも疲れてしまうので、お父さんにバトンタッチをして一緒に乗り越えてもらうことも大切です。
生後7ヶ月 手や指の発達・運動発達
寝返りしない うつぶせ寝
生後7ヶ月にもなると、寝返りが上手になります。首が座るため、うつぶせ寝になってもコロコロと上手に転がることでしょう。
しかし、赤ちゃんによっては生後7ヶ月になっても寝返りしない子もいます。成長には個人差はあるものの、今までチャレンジしたことがないというケースもあるでしょう。
うつぶせ寝で寝ることは、赤ちゃんにとっては大きな刺激に繋がることです。今まで天井しか見えていなかったのに、うつぶせ寝になると違う範囲の世界を見ることができます。
寝返りをすると、そのどちらも見ることができるとわかれば、自ら積極的にチャレンジするようになるでしょう。
どんな遊び方? おもちゃは?
生後7ヶ月になると、ガラガラと音を立てるおもちゃだけでなく、絵本にも興味を示し始めます。
また、ひとりでもお座りができるようになるので、おもちゃを片手でつかんで遊んだり、時には両手に違うおもちゃを持ってフリフリと遊んだりすることもあるでしょう。
自ら遊ぼうとする気持ちが強く働く時期ですので、握りやすいおもちゃがあると喜びます。また、早い赤ちゃんだと歯が生え始めてくるので、歯のかゆみから、おもちゃを口に入れることも増えてくるでしょう。
歯が生え始めたら、歯固めを与え、清潔なものを口に加えるよう注意を払うことも必要です。
ひとりでおすわり
おすわりが出来る赤ちゃんもいますが、頭の重さを支える筋力やバランスがないうちは座れてもグラグラしやすいです。
最初は頭の重さに負けて横や後ろに倒れてしまう事があるので、周りをクッションや毛布で囲んで赤ちゃんが倒れても大丈夫な環境を作ってあげましょう。現在ではおすわりしても倒れないように座れる椅子が市販されているので、それを活用しても良いかも。
ただやはり最初から長時間その姿勢にするのは赤ちゃんに負担があるので、まずは座る時間を数分に抑えてしっかり座れるようになったら時間を延長するようにしましょう。
ハイハイ ~つたい歩き~つかまり立ち
生後7ヶ月になると、手足の筋力もついてくるため、うつぶせの状態からバタバタと手足を動かして移動しようとします。
まだ体を支えることは難しいものの、お腹をずらしながらハイハイの練習をし始めるでしょう。筋力がついてくるので、支えながらつたい歩きや、つかまり立ちもできるようになります。
今までとは違い、とてもアクティブになり始める頃ですから、できるだけ動きやすい服装に着替えさせてあげると良いでしょう。
また、動く分汗もたくさんかくようになるので、温度調整やこまめに着替えるなど清潔な状態を心掛けるようにするのがオススメです。
生後7ヶ月の体調不良
離乳食から便秘や下痢、アレルギー
生後7ヶ月になると、離乳食の量が増えてきます。とろとろの形状から粒が少し残っているものにチャレンジしたり、食べ物の範囲を広げたりするため、うんちにもさまざまな変化が生じてくるでしょう。
離乳食を始めると、水分が不足して便秘になりやすい場合がありますので、水分補給に気を付けましょう。また、特定の食べ物を食べると下痢をする場合、アレルギーを起こしている可能性があります。
お母さんやお父さんにアレルギーがあると、赤ちゃんにも遺伝している可能性があるので、一度調べてみると安心です。初めての食べ物を与えるときは、ひとくち試してみて、様子を見ながら少しずつ増やしていくと良いでしょう。
風邪対策をしつかりと! 風邪 咳 熱は早めに病院へ
アクティブになる生後7ヶ月は、ベビーカーでのお出かけもしやすいですし、なんでも口に入れようとするためウィルスに感染したり、風邪をひいたりすることもあります。
またよく動くことで汗をかくことが増えるため、汗で身体が冷えて体調を崩すこともあるでしょう。そろそろお母さんからもらった免疫が減少してくる時期なので、風邪対策は注意が必要です。
体温調整に気を付け、人ごみに長時間いないようにしましょう。熱が下がらず、咳や鼻水も止まらないようなら、お医者さんに診てもらい、適切に処置をしてもらってください。
そろそろ大きくなってきたからと、個人の判断で市販の薬を服用させるのは危険です。成分によってはショック症状を引き起こす可能性もあるので、必ず医師の診断に従うようにしましょう。
肌のケア 湿疹 おむつかぶれ
生後7ヶ月は、離乳食の幅が広がる時期です。今まで湿疹のようなものが出ていなかったのに、離乳食をスタートしてから急に出現した場合、アレルギーを起こしている可能性があるので、検査してみると良いでしょう。
また、季節によっても湿疹が出てくることがあります。夏の暑い季節は、汗をたくさんかくため、腕のシワや首周りに湿疹が出ることがあります。
また、離乳食によるうんちの変化でおむつかぶれを起こすこともあるでしょう。ごしごしと汚れをふき取るのではなく、お湯で優しく洗い流してあげると、症状は徐々に治まってきます。清潔な状態にしても改善されない場合は、医師に塗り薬を処方してもらうと良いでしょう。
生後7ヶ月 生活リズム
生後7ヶ月の生活リズムは、大人の生活リズムに影響されます。お父さんの帰宅時間が遅いからと、その時間まで起きていては夜型の生活が主になってしまうので注意が必要です。
朝早い時間に起きて朝日を浴びなければ、離乳食を取るタイミングはどんどん遅れ、夜21時過ぎに2回目の離乳食を食べることになる可能性もあります。
夜型になるとホルモンバランスも乱れやすくなるため、赤ちゃんの成長にとって最適な朝方生活のリズムに整えてあげるようにしましょう。
朝早く起きる生活リズムを意識していけば、徐々に寝る時間は早まり、生活リズムも安定してきます。そうなれば、お母さんの育児負担も徐々に緩和されていくことでしょう。
ここまでのまとめ
生後7ヶ月の赤ちゃんについて詳しくご紹介しました。手足の運動機能が活発になり、アクティブさが増してくる時期ですので、たくさんいろんな遊びを通じてコミュニケーションを取るようにしましょう。また、人見知りが始まる頃なので家族以外の人に違った反応を出すことも増えてきます。
歯が生え始めたり、ひとりで座れるようになったりするなど、大きな成長の変化が見られる頃でもありますが、それぞれの赤ちゃんによってそれを成し遂げる時期は異なりますし、1歳近くになってから歯が生え始める赤ちゃんも多いので、気にしすぎ無いようにしましょう。
大切なのは、赤ちゃんが健やかに成長しているかどうかということです。食欲や成長のスピードを確認し、我が子のマイペースがどれくらいなのかを探っていくと良いでしょう。個人差が現れる生後7ヶ月ですが、お母さんも赤ちゃんもマイペースを大切にし、毎日を楽しんでいきましょう。 ※1参考:厚生労働省 乳幼児身体発育調査