ついこの前、ひとり歩きを始めたばかりだと思っていたのに、あっという間に遠くにスタスタ歩いていけるほど活発になる1歳7ヶ月。
階段を上がったり、ジャンプしたりするなどよりアクティブさが増してくるころではないでしょうか。自立心も芽生え始める1歳7ヶ月は、身体的なフォローよりも、メンタル面でのフォローが必要になる時期。とはいえ、初めてのことだらけのお母さんにとっては、戸惑うこともたくさんあるでしょう。
そこで、1歳7ヶ月の子供の成長と、育児におけるアドバイスなどを幅広くご紹介していきたいと思います。さまざまな情報を知ることで、楽しく育児をしていけるようにしましょう。
1歳7ヶ月の体の成長・発達
1歳7ヶ月の体重 身長は?
1歳7ヶ月になると、どれくらいの身長で体重があるのが一般的なのでしょうか。
男の子の赤ちゃんの場合、統計全体の94%は身長76.5cmから86.9㎝で中央値が81.5㎝です。体重は8.86kgから12.71kgで中央値が10.53kgになります。※1
女の子の赤ちゃんの場合、統計全体の94%は身長74.8cmから85.2㎝で中央値が80.1㎝です。体重は8.20kgから11.99kgで中央値が9.91kgになります。※1
あくまで平均的な数値なので、時期などによっても変化します。自分の子供がこの範囲内に納まっていないからと不安になる必要はありません。ひとつの基準として捉えるようにしましょう。
1歳7ヶ月の言葉の発達
1歳7ヶ月になると、言葉の理解度はますます成長していきます。たくさんの言葉を教えてあげるようにしましょう。
言葉をたくさん聞き、動作や物を見ながら覚えることで、理解度がますます深くなっていきます。言葉をひとつ理解すると、その言葉を話し始めることも増えてくるでしょう。おしゃべりが好きな子だと、10個以上の単語を話すこともあります。
ただ、言葉を話し始めるタイミングにはかなりの個人差があり、2歳くらいになってもあんまり話そうとしない子もいます。
大人も、活発に話す人と無口な人がいますので、子供にも話したい欲求の違いがあることを知っておきましょう。しかし、言葉を理解する力が乏しく、反応も鈍い場合は言葉を理解する力が弱い可能性があります。
1歳半月健診で何も問題がなければ大丈夫ですが、あまりにも言葉の認識が鈍い場合はもう一度相談してみると良いでしょう。
1歳7ヶ月の食の発達
食事の量は?食事の質?おやつは?
1歳7ヶ月になると、離乳食よりも普通食に近づいてくるころです。食事から栄養を摂取していくので、メニューも栄養バランスを考えながら調整していくようにしましょう。基本的には1日3度の食事をとり、必要な場合はおやつで足りない栄養を補給していきます。
おやつというと甘いお菓子を想像しがちですが、子供にとってはおやつの時間は栄養補給でもあるので、ビタミンになるもの、エネルギーになるもの、カルシウムが豊富なものを選ぶようにしましょう。
食事を食べない 体重増えない
1歳7ヶ月になると、味覚が発達し味の好みが出てくるため、一時的に食べなくなることがあります。
発育に支障が出るのではないか、体重が増えないのではないかと心配しがちですが、2~3日のうちにバランスよく食べられているようなら問題ないと考えて良いでしょう。
昨日はよく食べたけれど、今日はあまり食べない、ということも良くあるものです。ただし、運動量が足りていなかったり、食事の前に甘いジュースや牛乳を飲ましたりしていると、食欲が落ちて食べなくなってしまうので、たくさん遊んで身体を動かし、飲み物は食事の最後に与えるようにしましょう。
1歳7ヶ月の睡眠の発達
睡眠時間は? 睡眠の質は?昼寝時間は?
1歳7ヶ月でも、お昼寝の時間は確保する必要があります。まとまった時間でとるのが理想で、1回2時間までにしておくと、夜の睡眠に支障が出ることもないでしょう。
睡眠時間が短いと、成長ホルモンの分泌が減り、発育に支障が出る可能性がります。1歳7ヶ月なら、12時間~14時間は睡眠が必要になりますので、しっかりと眠る習慣をつけることも大切です。
また、夜遅い時間に寝る習慣がつくと、夜型の生活が基本になるため、午前中がボーっとしがちです。その結果、食事の時間も遅くなり、遊ぶ時間が少なくなるので、睡眠不足に陥る可能性があるので注意しましょう。
寝ない 夜泣き 夜中起きる
1歳7ヶ月でも、まだ夜中に起きてしまったり、夜泣きをしたりすることもあります。睡眠の質が良くない可能性もあるので、日中の行動を見直してみましょう。
お昼寝はトータルで2時間以内にしているか、しっかりと身体を動かしているかに注目し、夕方にお昼寝していないかもチェックしましょう。夕方以降に寝てしまうと、夜の寝つきが悪くなりますし、眠りも浅く夜中に起きてしまうことがあります。
また、夜中に目が覚めるとあたりは真っ暗で、誰もいないことが不安になり夜泣きしてしまうことに繋がることもあるでしょう。質の良い睡眠をとるためにも、チェックをして見直し、朝早い時間に目を覚まして睡眠サイクルを調整しておくようにしましょう。
1歳7ヶ月のこころの発達
かんしゃく イヤイヤ
1歳7ヶ月になると、自立心が芽生えてくる時期です。「自分でやりたいという」気持ちが一層強くなるため、何をするにも拒否しはじめることがあります。
いわゆる、イヤイヤ期と呼ばれるもので、食べさせてもイヤ、着替えさせるのもイヤ、お風呂もイヤと、とにかく提案したことすべてにイヤと拒否をしてきます。
お母さんとしてはイライラしてしまいがちですが、自我が芽生えている証拠ですので、子供の気持ちを汲み取ってあげるようにしましょう。ただ、自分でやり始めてもまだ上手にはできないので、イライラしてかんしゃくを起こすこともあります。
その時に「ほら、やっぱりできないでしょ」と怒って無理やりしようとすると、せっかく芽生えた自立心が損なわれてしまうこともありますので注意しましょう。
着替えをイヤという場合は、ふたつの服を見せて「どっちがいい?」と選ばせてあげると、自分で選んで着替え始めます。
お風呂に入るのがイヤという場合は、「じゃあ自分でやってみる?」と着替えにチャレンジさせてあげましょう。時間もかかりますし、怒ってしまいがちですが、長い目で見守ってあげることが大切です。
突然の人見知り
人見知りが終わったと思ったら、再度復活してしまう事があります。活発になってきてほかの子にも興味が出てくる頃ですから、公園や児童センターなど色々な所へ連れて行ってお友達ができればと思っているお母さんも多いですね。
しかし、良かれと思うあまりに頻繁に違う場所へ遊びに連れて行くと、めまぐるしく変わる環境や周りの人についていけず、安心できるお母さんの所から動かなくなってしまいます。
また、お母さんも周りの親子連れに緊張してしまうと、それが伝わって遊べなくなってしまうので、お母さんがまず楽しむように心がけてみては。
赤ちゃん返りする
2歳違いで兄弟がほしいと思っているカップルなら、第二子を妊娠している方も多い時期です。上の子ははっきりした事は理解できなくても本能的にお母さんを取られると思ってしまい、急に駄々をこねたり後追いが激しくなったりとお母さんべったりになるケースがあります。
お母さんにしてみれば良い子でいてほしいと思ってしまいますが、突き放すほど逆効果になってしまいます。なるべく自分ができる範囲で赤ちゃんと一緒にいるように気を配りましょう。
例えば体調が優れない時は無理に遊ばずそのように伝えて、自分が寝ている横で遊ぶように提案すれば赤ちゃんも理解してくれます。毎日抱っこしたりスキンシップを沢山とって、赤ちゃんを安心させてあげましょう。
1歳7ヶ月の手や指の発達・運動発達
歩き方のトレーニングも
1歳7ヶ月になると、活発に歩き回る子が増えてくる時期です。なかなか歩かない子もいますが、歩く楽しさを教えてあげることで、一歩ずつ上達していくでしょう。歩けるようになって数か月たっているので、そろそろ歩き方にもトレーニングを加えていきます。
まっすぐ歩く遊びをしたり、カニさんのものまねをして横歩きにチャレンジしたり、「ストップ!」と言ったら立ち止まれる練習もしていきましょう。
立ち止まったり、方向を変えられるようになったりすることで、少しずつ歩き方をコントロールできるようになってきます。ケガ防止のためにも遊びながらトレーニングしていけるようにしましょう。
遊びやおもちゃは?
1歳7ヶ月になると、指先がかなり器用になってきます。飴の包み紙を開いて食べたり、積み木を3つぐらい積み上げたりできるようになるでしょう。
絵本を与えると、指先でつまんで自分でめくることもできるようになるので、お気に入りの絵本を見つけてあげると喜びます。
また、お水を触ることが好きになる時期なので、水遊びや、お風呂ではしゃぐことも増えてくるでしょう。お水を触ることに興味を示している時期ですので、手洗いの習慣をつけるのにはもってこいのタイミングです。
指先が器用になった分、いろんな場所を触ったり、掴んだりするようになっているので、帰宅したときや食事の前には必ず手を洗うようにしましょう。
1歳7ヶ月 発達 発育
1歳7ヶ月になると、身体の機能が発達してくるので、外での遊びが大好きになります。滑り台で遊んだり、ブランコに乗ったりして遊べるので、全身を使って遊べるようになります。しかし、困るのが雨の日。雨の日になると外で思いっきり遊べないのでストレスをためてしまうこともあるでしょう。
そんな時は、レインブーツを履いてお出かけしてみるのがオススメです。水のパシャパシャした音や、葉っぱについたしずくで遊ぶことができるので、買い物ついでに遊んでみると良いでしょう。
また、手先を使った知育のおもちゃで脳の発達を促すのも最適な時期です。つまんだり、くっつけたり、ねじったりすることで、脳にたくさんの刺激を与えていきましょう。
1歳7ヶ月 歯の生え方 虫歯予防
奥歯が出てきて、8本~12本以上の歯が生えるようになります。奥歯が出てくると磨きづらいため虫歯が出てくることも多いのですが、そもそも1歳半から2歳半までは「感染の窓」と呼ばれるほど感染する確率の高い時期です。
この時期を虫歯無しで過ごせれば、口内環境のバランスが整って虫歯になりにくくなるため、虫歯予防ケアを徹底しましょう。食後の歯磨きはもちろんですが、大人の口の中にあるミュータンス菌を移さないようにするのが非常に大事です。
お母さんは気をつけていても、おじいちゃんおばあちゃんが同じスプーンを使ったりして虫歯菌が感染してしまう可能性がありますので、しっかり話しをして理解してもらうようにしましょう。
1歳7ヶ月 生活リズム
1歳7ヶ月では、どのような生活リズムになるのでしょうか。
保育園に行っていないお子さんの場合、朝7時くらいに起きて朝食を食べ、10時くらいに外出して公園で遊びます。
帰宅して12時にお昼を食べ、1~2時間ほどお昼寝をして、15時ごろ再び外で遊びに出掛けます。
帰宅して18時に夕食、19時にお風呂に入り、20時には就寝というリズムが理想的です。
保育園に行く場合は生活リズムが変わりますが、できるだけ20時~21時までに就寝できるようにしましょう。
22時を過ぎると、成長ホルモンの分泌が減り発育に支障が出てしまいますし、夜型の生活が定番になると保育園や幼稚園に行く時間に起きられなくなってしまいます。
お父さんの帰宅を待って、夜遅くまで起きてしまうお子さんもいらっしゃいますが、朝遊ぶ習慣をできるだけつけることで、夜は早めに眠れるようにしましょう。
赤ちゃん成長カレンダー 発育・発達の目安
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ここまでのまとめ
1歳7ヶ月の子供の成長や、育児のポイントについて詳しくご紹介しました。まだよちよち歩きだった子も、しっかり歩けるようになる年齢です。また、つかまり立ちが遅かった子でも、ほとんどの子が歩けるようになるでしょう。
イヤイヤ期がはじまり、育児はますます大変になる頃ですが、自我が芽生え、自立心が出てきている証拠です。見守り、待つことは大変ですが、成長していくうえで必要なことですので、できるだけその子の意志を尊重してあげましょう。
いつまでも赤ちゃんとして扱っていると、お母さんも大変です。自分でやりたいという意思を尊重し、できるようになればお母さんとしても楽になりますので、自分の為にもさまざまなチャレンジを見守ってあげるようにしましょう。※1参考:厚生労働省 乳幼児身体発育調査