新生児を迎えるための準備をしているときに、購入すべきかどうか迷ってしまうアイテムはたくさんありますが、ベビーベッドやベビー布団もそのひとつ。赤ちゃんの誕生に合わせて、出産前に準備しておくアイテムのひとつとして挙げられていますが、先輩ママたちの体験談を読むと、赤ちゃんの布団は実際は不要との感想も多く、準備しようかどうか迷ってしまう方も多いようです。
赤ちゃん専用の布団は必要なのか、不要なのか?大人用の布団で代用できるのかできないのか、ベビー布団を購入する場合は、どのようなタイプを選ぶべきか、セットで購入したほうがいいのか、単品でひとつずつ揃えるべきかなど、赤ちゃんの布団の購入については迷うことが多く、あらかじめよく考えてから購入しなければ失敗してしまいます。
あまり使う機会がなかったり、別のアイテムを買いなおしたりという金銭的な無駄はもちろんのこと、赤ちゃんの布団選びに失敗すると、赤ちゃんが快眠できる快適な環境を作ってあげることができません。赤ちゃんの布団について知っておきたいさまざまな情報を幅広くご紹介します。
赤ちゃんの布団の選び方とは?
赤ちゃんの布団は必要かどうか考える前に、まずは赤ちゃんの寝具として相応しいのはどのようなものなのかを詳しく見てみましょう。赤ちゃんの布団は基本的には大人の布団と同じですが、赤ちゃんが使用するものだけに、素材や作り方などすべてに工夫が凝らされています。
赤ちゃんの敷き布団の選び方
赤ちゃんは皮膚がデリケートで柔らかいので、肌触りの良い、柔らかい素材を選んであげたくなりますが、赤ちゃんの寝具に関しては、柔らかく、弾力性のある素材は必ずしも完全とはいえません。
赤ちゃんの敷き布団は固いものを選ぶ
生まれたばかりの赤ちゃんはまだ自分で寝返りを打つことができません。首を左右に動かすこともできませんので、弾力性がある布団は赤ちゃんの重みで沈んでしまい、その結果赤ちゃんの口や鼻が塞がれてしまうというリスクが生じます。
赤ちゃんの敷き布団は固く、沈みこまない素材のマットレスタイプが適しています。また赤ちゃんはまだ背中の骨格も柔らかいため、柔らかすぎる敷き布団は向いていません。
赤ちゃんの月齢が上がってくると、寝返りを打つ仕草をみせるようになりますが、この際にも敷き布団や敷きパッドが柔らか過ぎると、赤ちゃんがうまく寝返りを打つことが出来ません。赤ちゃんの敷き布団は少し固いと感じられる程度のものを選ぶようにしましょう。
柔らかい敷き布団では窒息のリスクがあるだけでなく、赤ちゃんの骨格の発達形成にも支障が生じるおそれもあります。
赤ちゃんの掛け布団について
敷布団については固めのものが安心ですか、では掛け布団を選ぶ際にはどのような点に注意すればいいのでしょうか?赤ちゃんの掛け布団の選び方のポイントを挙げてみましょう。
赤ちゃんの掛け布団は軽いものを選ぶ
赤ちゃんは自分では身動きすることが出来ませんので、掛け布団は出来るだけ軽量のものを選ぶことが大切です。
赤ちゃんがほとんど動かない時期は掛け布団のずれもあまり気になりませんが、月齢が進むにつれ、手足の動きが活発になり、掛け布団がずれてしまうことも多くなります。掛け布団が赤ちゃんの鼻や口を覆ってしまうのは非常に危険なこと。掛け布団は極力軽いものを選ぶようにしましょう。
赤ちゃんの肌布団について
赤ちゃんの布団セットには掛け布団に加えて肌布団がついているものがあります。肌布団と掛け布団の違いとは何でしょうか?また赤ちゃんには掛け布団と肌布団の両方を揃える必要があるのでしょうか。
肌布団と掛け布団の違いとは?
肌布団は掛け布団に比べると薄く、軽い素材で出来ていますので、寒い冬には肌布団だけでは寒さを防ぐことは出来ません。掛け布団は肌布団に比べると十分な保湿性を備えていますので、冬に最適。素材によって秋から冬、そして春まで利用できます。肌布団の場合には春、夏、秋と、冬以外の季節に使えます。
肌布団と掛け布団、どちらを用意するかは、出産する季節によります。出産前にベビー布団を用意しておきたい方は、この点にもよく注意するようにしましょう。
赤ちゃんの布団はセットで購入する?
赤ちゃん用の布団をセットにしたベビー布団セットは、出産祝いにもらうことも多い育児アイテム。一般的には、敷き布団、掛け布団、枕、シーツ、カバーなどがセットされています。
これに加えて防水パッドやオムツ替えシートなど、あると便利なアイテムがセットされているものもありますので、セットを購入する際には、必ず事前に内容を確認するようにしましょう。シーツやカバーは洗い替えに最低でも二枚用意するようにしましょう。
赤ちゃんの布団として相応しいものとは?
皮膚の柔らかな赤ちゃんですので、布団の素材は肌触りが良く、肌への刺激の少ないものが最適です。また赤ちゃんはまだ体温調節機能が十分にはたらいていませんので、汗をたくさんかきます。
吸湿性もまた赤ちゃんの布団の条件。このように赤ちゃんは汗をかきやすく、自分では布団の掛け方を調節することが出来ませんので、通気性や吸湿性の点でも優れたものを選んであげましょう。
もうひとつのポイントは洗濯しやすく、乾燥性に優れていること。おむつをしているのでおもらしの心配はありませんが、授乳の際にミルクがこぼれたり、吐いてしまったりと、寝具を汚してしまうことはよくあります。
汗やミルクなどの汚れをそのままにしておくのは望ましくありません。洗いやすく、乾かしやすい素材で出来たものが適しています。
赤ちゃんの布団は不要な意見
市販のベビー布団セットには可愛いデザインや機能性に優れたものがたくさんあり、赤ちゃんを寝かせるのに最適という意見がある一方で、赤ちゃん用の布団を用意しておいたにも関わらず、あまり使用しなかったというママもいます。赤ちゃんの布団は不要という意見について、その理由を見ていきましょう。
添い寝・添い乳に不便
生まれてすぐの頃は、授乳後に赤ちゃんをベビーベッドに寝かせていたものの、そのうち授乳しながら寝かせる添い乳の習慣がついてしまうことがあります。添い乳の場合、結局ママの布団に寝るパターンになりますので、赤ちゃん用の布団は特に必要ないといえるかもしれません。
夜寝かせるときは添い乳し、そのまま添い寝したほうが断然楽。授乳中に寝てしまったので、赤ちゃんの布団に寝かせようとすると、ぱっちりと目を開け起きてしまう赤ちゃんもいます。
添い寝・添い乳の習慣が付いた場合には、ベビー布団に寝かせるのは昼寝のときくらいで、あとはまったく必要ないということになります。
長座布団や二つ折りマットなどで代用
赤ちゃんの敷き布団が不要という方は、夜間はママやパパと一緒の布団で、昼寝のときは長座布団やマットを利用することが多いようです。
掛け布団はタオルケットやガーゼケット、肌触りの良いバスタオルなどでも代用可。赤ちゃんの敷き布団が必要かどうかは、昼寝の際の赤ちゃんの寝かせ方とも大いに関係があります。
赤ちゃんがすぐに大きくなってあまり使わなかった
ベビー布団に静かに寝ていてくれるのは生後わずか数ヶ月間のみ。寝返りが打てるようになったら、赤ちゃん用の小さな布団からはみ出してしまい、結局ベビー布団はほとんど使わなかったというパターン。
赤ちゃんの手足の発達とともに、睡眠中の体り動きも活発になりますので、ベビー用のミニ布団に寝かせると、知らない間に赤ちゃんの手足が布団がはみ出ていたり、体ごと布団の外に出ていることもよくあります。
赤ちゃん用の布団を長く使いたい場合には、赤ちゃん用の小さなサイズのものではなく、ジュニア用と呼ばれるサイズのものがお勧めです。
ジュニア用布団とは?
ジュニア用布団とはベビー用布団よりも大きく、大人の布団のサイズよりも小さな布団で、年齢的には2歳から10歳頃の子供たちに最適です。
ベビー布団のサイズは標準で70cmx120cm、これよりもさらに小さな新生児用のミニサイズは60cmx90cm。ベビー布団のサイズから考えると、ベビー布団を使えるので長くても3、4歳までといえるでしょう。
新生児のときにはベビー布団を用意せずにママと添い寝し、ある程度大きくなってからはじめてジュニア布団を購入するという方もいるようです。ベビー布団を購入するかどうか迷ったら、ジュニア布団についてもあらかじめ詳しく調べておくようにしましょう。
赤ちゃんの布団は必要な意見
赤ちゃんの布団は不要という意見もある中、やはりベビー用の布団はあったほうがいいという意見もあります。ベビー布団を使うメリットをいくつか挙げてみましょう。
昼寝のときにも便利
夜間の睡眠の場合は、ママやパパもきちんと布団を敷いて一緒に寝られるので、赤ちゃんの布団がなくてもママの布団に一緒に寝かせることが出来ます。しかしお昼寝のときに大人の布団を敷くことはないでしょう。
赤ちゃんを寝かせるために、昼間に大人の布団を敷くのは面倒で、場所を取ってしまいます。赤ちゃんの布団があれば、昼間寝かせるときやおむつ替えのときにも便利。赤ちゃん用の敷き布団は厚みがあり固いので、畳やフローリングの床にシートやマットレス、あるいは座布団などを敷いて寝かせるよりも安心感があります。
洗濯・乾燥が楽
赤ちゃんを寝かせる寝具は常に清潔にしておきたいものですが、大人用の布団やシーツを頻繁に洗うことは容易ではありません。赤ちゃん用の布団と違い、通常大人の布団は水洗いできるようには出来ていません。
ミルクの吐き戻しや汗など、赤ちゃんの布団はとかく汚れがち。清潔にしておくためには水洗いが必要です。この点を考えると、簡単に洗濯しやすく、乾かしやすい小さなサイズの布団のほうが、家事に対するママの負担は少なくなります。
赤ちゃんに合わせて作られている
ベビー用布団として市販されているものはすべて、赤ちゃんが快眠できる環境をもたらすために特別にデザインされ、作られています。
赤ちゃんにとって快適且つ安全な寝具とはどのようなものかを長年にわたって追求してきた中で出来上がったものですので、赤ちゃんとママのニーズに的確に応えたものばかり。機能性・デザイン性を備えつつ、値段もお手ごろな製品が人気です。
ベビーベッドには赤ちゃんの布団があったほうが便利
ベビーベッドの場合は、ベッドのサイズにぴったり合う赤ちゃん用の布団があったほうが便利と感じるママが多いようです。
もちろんベビーベッドであっても、敷き布団として二つ折りや三つ折りのマットレスを利用したり、バスタオルやタオルケットを掛け布団代わりに使っても差し支えありませんが、ベビー布団はベビーベッドにぴったりのサイズで出来ていますので安定感が感じられます。
大人の布団は柔らかすぎる
お父さんとお母さんの間に赤ちゃんを寝かせると、何かあった時にも一々起きずにすぐ対応できます。お母さんにとっては楽かもしれませんが、赤ちゃんの月齢によっては、赤ちゃんがきちんと寝られない原因となってしまいます。
まずは大人用の布団は柔らかいこと。ベビー布団は敷布団が固いのが特徴ですが、これは骨の未発達な赤ちゃんが寝る時の負担を抑えるためです。反対に柔らかいと、骨や関節の成長に影響が出る可能性があると言われています。
赤ちゃんの布団はこれで代用
添い寝・添い乳を卒業するまでは、ママの布団に一緒に寝かせるというパターンでは、赤ちゃんの布団を他のもので代用しています。赤ちゃんの布団はどのようなもので代用できるのでしょうか?
長座布団を利用する
敷き布団代わりに長座布団や大きめの座布団を利用する方も多いようです。座布団の上にバスタオルやパッドを敷くだけですので準備も簡単、バスタオルであれば洗濯をするのも苦になりません。
ガーゼケットやタオルケットを利用する
肌布団や掛け布団代わりにガーゼケットやタオルケットを利用します。肌触りの良い大きめのバスタオルでも代用できます。
赤ちゃんは汗をかきやすいので、吸水性に富んだガーゼケットやタオルケットなら、赤ちゃんが快眠できる環境が簡単に整えられます。掛け布団が赤ちゃんの顔にかぶさってしまうことが気になるママには、軽くふんわりしたものがお勧めです。
バスタオルを利用する
柔らかな素材で出来たバスタオルは、座布団の上に敷いても、また肌布団代わりに赤ちゃんの上にかけても使えます。
バスタオルで代用することのいちばんのメリットは、洗濯が楽に出来ること。布団を用意するよりもコスト的にも安く済みます。
まとめ
赤ちゃんの布団について知っておきたいさまざまな情報をご紹介しました。。赤ちゃんの布団に関しては、必要・不要と相反する意見があり、それぞれメリットとデメリットの両方があります。
また赤ちゃんの布団を購入すると決めたとしても、セットで購入するのか、それとも単品ずつ揃えるのか、判断に迷ってしまうことはたくさんあります。
赤ちゃんの布団選びに成功するためには、赤ちゃんが快眠できる環境作りについての知識が必要とされています。どんな布団をいつ準備し、いつまで使うかは、ママと赤ちゃんの希望とニーズ次第。赤ちゃんの健やかな健康のため、快適に過ごせる環境を作ってあげましょう。