赤ちゃんの歩く時期や練習は?ひとり歩きついて知っておきたいこと

赤ちゃん 仕草

赤ちゃんがつかまり立ちやハイハイを始めるようになると、早くひとり歩きが出来るようになればいいな、とわくわくしてしまいます。周囲の赤ちゃんがひとり歩きを始めたと聞くと、うちの赤ちゃんはまだなのに、と焦ってしまうお母さんもいますが、赤ちゃんの成長の度合いは一人一人異なりますので、心配しても仕方ありません。

赤ちゃんがひとり歩き出来るようになるには、足腰の筋肉の発達に加えて、平衡感覚や歩行機能などの運動機能の発達が条件になります。

赤ちゃんはいつひとりで歩くようになるのか?ひとり歩きが出来るように練習させたほうがいいのか?赤ちゃんが歩くまでの流れなどについて、知っておきたいさまざまな情報を幅広くご紹介します。赤ちゃんがハイハイやつたわり立ちを始めたら、ひとり歩きまでもうすぐです。

目次

赤ちゃんのひとり歩きはいつから?

赤ちゃんのひとり歩きはいつから?

赤ちゃんがひとり歩き出来るようになる時期ですが、1歳前後からひとり歩きが出来るようになるります。しかしこれはあくまでも標準的な数字であって、ひとり歩きを始める時期は、赤ちゃんの身体能力・機能の発達により異なります。

身体機能の発達の早い赤ちゃんの中には8ヵ月目で歩くようになる子もいますが、満一歳半になってからようやく歩くようになる子もいますので、歩き始める時期に関して神経質になる必要はありません。

赤ちゃんはさまざまな流れを経てはじめて一人で歩けるようになります。赤ちゃんの身体的成長と機能発達の流れについて見ていきましょう。

赤ちゃんの身体機能の発達について

赤ちゃんの身体機能の発達について

赤ちゃんの身体機能の発達には順序があります。つまり赤ちゃんの体の中でもっとも早く発達が始まるのは目で、いちばん最後に発達が始まるのは足。目、首、腕、手、腰、足の順序で赤ちゃんの身体機能は徐々に発達していきます。

赤ちゃんの身体機能の発達の時期

赤ちゃんの身体機能の発達の時期

生後2、3週間になると、目の前にある物体を目で追うようになり、その後生後3、4ヶ月目までには、首がすわり、左右上下に動かせるようになります。その後腕や手の動作が伴うようになりますが、これは生後4ヶ月以降、手指の筋肉が発達し、ものが掴めるようになります。

さらに4、5ヶ月目になると、寝返りをするようになり、背筋や腹筋が発達していきます。お座りが出来るようになるのは生後5、6ヶ月目になってから。最後に発達するのが歩行機能。生後6ヶ月目くらいから始まるハイハイによって、足を含めた全身の筋肉が発達し、歩行に必要な足の機能が徐々に整っていきます。

赤ちゃんがひとりで歩くようになるのは、その後。上で述べたように平均的には満一歳前後で歩きはじめる赤ちゃんがほとんどです。

赤ちゃんが歩けるようになるまでの流れ 成長

赤ちゃんが歩けるようになるまでの流れについて、段階を追って見ていきましょう。

赤ちゃんがひとりで歩けるようになるには、それまでの前段階があり、これらを乗り越えてはじめて一人で立って歩けるようになります。それぞれの段階について、その時期や知っておくべきポイントをまとめてみました。

ハイハイについて

ハイハイについて

ひとり歩きに向けての第一段階は「ハイハイ」。ハイハイが出来るようになるのは、生後8ヶ月前後ということが多いようです。平均的には生後7ヶ月から9ヶ月目に、早い赤ちゃんでは生後6ヶ月くらいで、ハイハイを始めることもあります。

ハイハイの前段階としては、お座りやずりばいがあります。お座りは首が座り、背骨や腹筋の機能が発達してはじめて可能になります。ハイハイが出来るようになるには、背骨、腰、足、腕、手の身体機能全体が整っていなければなりません。

ずりばいとは?

ずりばいとは?

ずりばいとは足を使わずに、腕や胸を使い、匍匐前進のように進む動作を指します。普通はずりばいを始めたあとにハイハイに移行することが多いようです。ずりばいを始めたあとにハイハイに移行せずに、いきなりつかまり立ちを始める赤ちゃんもいますが、心配する必要はありません。

ずりばいはハイハイの一種という考え方もありますので、ハイハイはしていなくても、お座りとずりばいが出来ていれば、次のステップに進む準備が出来ていると考えましょう。

一人一人異なるひとり歩きへのステップ

一人一人異なるひとり歩きへのステップアップ

お座り、ずりばい、ハイハイの三つはいずれも、ひとり歩きの前提条件ともいえます。ただし赤ちゃんにも個性や性格があり、ずりばいを長く続ける赤ちゃんもいれば、ハイハイが好きで、なかなかつかまり立ちをしない赤ちゃんもいますので、どれが正しい、間違いと考えることは無意味です。

ひとり歩きに至るステップは千差万別。お母さんが神経質になると、赤ちゃんは無意識にそれを感じてしまい、新しいことに挑戦することに臆病になってしまいます。

つかまり立ち

つかまり立ち

たくさんハイハイをすることで、いよいよ足の筋肉が発達し、足腰の筋力で立ち上がることが出来るようになります。

つかまり立ちが出来るようになるのは、生後8ヶ月前後のことが多いようです。もちろん個人差がありますので、早い赤ちゃんは7ヵ月目くらいから、また遅い赤ちゃんでは生後1年を過ぎてもまだハイハイをしていることもあります。

つかまり立ちをするには、しっかりとおしりを固定して座れることと、足の筋肉が発達して筋力を使って立つことが出来ることが条件になります。つかまり立ちを始めたばかりの頃は、立っては尻餅をつくことを繰り返しますが、何度も繰り返すことにより、次第に上手になっていきます。

赤ちゃんに歩行練習はさせるべき?

赤ちゃんに歩行練習はさせるべき?

赤ちゃんが歩きはじめる時期には個人差があり、早く歩き始めたからといって、何か良い影響があるわけではありません。

しかしながら生後8ヶ月を過ぎてもハイハイもつかまり立ちもしないと、お母さんとしてはどこか体に問題があるのでは?と不安な気持ちに襲われます。いつになっても歩き出そうとしない赤ちゃんに対して、歩行練習をさせるほうがいいのでしょうか?

お座りが出来るようになったら、そろそろ歩く練習をさせたほうがいいのでは?と考える方も多いようです。歩く練習というと、以前には歩行器を利用して行うことが主流でしたが、現在では歩行器にはデメリットもあることが指摘されています。歩行器を使うデメリットとは何でしょうか?

歩行器のメリット・デメリット

歩行器のメリット・デメリット

歩行器を使うことにはメリットとデメリットの両方があります。メリットとしては、歩行器を使うことにより、立った姿勢で手先を使った遊びが出来ることや、食事をさせるのに便利ということが挙げられます。

デメリットとは歩行器を使うと、ハイハイをスキップしてしまうおそれが出ること。歩行器でつかまり立ちをしているうちに、そのままひとり歩きに慣れてしまうと、ハイハイをあまりしない赤ちゃんになってしまいます。

ハイハイは歩くための準備というだけでなく、体力をつけるのに非常に重要ですので、ハイハイをあまりしないのは赤ちゃんにとって良くないといわれています。他にも転倒や思わぬ怪我をするリスクもあるので、歩行器を使う際には、赤ちゃんの安全に十二分に配慮しなければなりません。

足・腰の筋肉の発達を妨げるおそれ

足・腰の筋肉の発達を妨げるおそれ

歩行器を利用すると、赤ちゃんが早く歩けるような錯覚をしてしまいますが、実際には歩行器を長い間使っていると、脚の筋肉の発達が遅くなるという話もあります。

歩行器は赤ちゃんの体を四方から取り囲んでいますので、赤ちゃんは足や腰の筋肉を使うことなく、常に何かによりかかってしまうことを覚えてしまいます。

歩行器にはそれなりのメリットがありますが、これだけに頼っていると赤ちゃんの身体能力を十分に伸ばすことが出来ません。歩行器を利用する場合には、長い時間使いすぎないよう、ハイハイやつたわり立ちの練習も組み合わせてあげましょう。

赤ちゃんの成長をサポートしてあげる

赤ちゃんの成長をサポートしてあげる

他の子は出来ているのだから、と無理やり赤ちゃんに歩く練習をさせるのは絶対にやめましょう。身体機能が発達し、自分で歩ける状態になれば、赤ちゃんは自然にひとりで歩くようになります。

赤ちゃんが早く歩けるように練習させるのではなく、今出来ていることをさらに伸ばすつもりで、慎重に、そして忍耐強く赤ちゃんの成長を見まりましょう。

歩く練習をさせる場合のヒント やり方

歩く練習をさせる場合のヒント やり方

赤ちゃんがテーブルや椅子を支えにつかまり立ちをしようとしていたら、背中や手を取り、そっとサポートしてあげましょう。

つかまり立ちが簡単に出来るようになったら、赤ちゃんと向き合った姿勢や後ろから支えた姿勢になり、赤ちゃんの両手を取り、お母さんは後退しながら、赤ちゃんが一歩ずつ前に進むように誘導してあげます。無理やりではなく、遊びの中に歩く練習を取り入れるようにすると、赤ちゃんはひとりでに歩くことを覚えます。

手押し車の利用

手押し車の利用

ある程度ひとり歩きに慣れてきたら、手押し車を利用するのも便利です。手押し車を利用すると、一人で歩きはじめた赤ちゃんが、自分の力で歩いている際のバランスが取れるようになります。

手押し車を押しながら歩いていても、横に倒れることはありますが、手押し車を支えにすることで、重心を取る練習が出来ます。

ハイハイをしないと悪い影響がある?

ハイハイをしないと悪い影響がある?

赤ちゃんの中にはずりばいはするものの、ハイハイをせずにいきなりつかまり立ちをしたり、つかまり歩きを始める赤ちゃんもいます。

赤ちゃんが標準よりも早く歩けるようになるのは、発達・成長が進んでいる証拠とポジティブに考えてしまいますが、他方でハイハイをせずに歩き始めるのはあまり良くないという話もあります。ハイハイをせずに歩き始めるデメリットとは何でしょうか?

ハイハイを行うことのメリットとは?

ハイハイを行うことにより得られるメリットとは?

ハイハイをせずに歩きはじめたからといって、とくに問題が生じるというわけではありませんが、本格的に歩き始める前には出来ればハイハイをたくさんしたほうがいいといわれています。

ハイハイは両手で体全体を支えて行いますので、赤ちゃんにとっては理想的な全身運動。体全体の筋肉を総動員することにより、腕、胸、おなか、腰、足の筋肉に刺激を与え、身体機能を高めてくれます。

ハイハイは簡単そうに見えますが、実はかなりの運動量で、これを繰り返すことにより、体力も付いてきますので、生後8ヶ月から満一歳くらいの間にたくさんハイハイをした赤ちゃんは、その後の成長も順調にいき、体力のある子供に成長することが期待されます。

反対にハイハイをあまりせずに歩き始めた赤ちゃんは、ハイハイをたくさんした赤ちゃんに比べると体力がやや落ちるといわれています。

ハイハイをせずに歩きはじめた場合は?

ハイハイをせずに歩きはじめた場合

ハイハイをあまりせずに、ずりばいから直接つかまり立ち、つかまり歩きを経てひとり歩きをはじめた場合でも、遊びの中でハイハイをすることにより、上半身を含めた全身の筋肉をはたらかせることが出来ます。

お母さんが率先して遊びの中にハイハイを取り入れ、赤ちゃんが楽しく全身運動を出来るように促してあげましょう。

赤ちゃんがひとり歩きを始めたら注意したいこと

赤ちゃんがひとり歩きを始めたら注意したいこと

赤ちゃんがひとり歩きを始めたら、家の中を再点検し、赤ちゃんが触ると危ないものや、転倒のリスクがないかどうか、確認しておきましょう。大人にとってはなんでもないことも、赤ちゃんにとっては命の危険に関わる事故につながります。

特に注意したいのが台所やお風呂場。浴室や台所といった水周りには危険がいっぱい。包丁やナイフなどを仕舞っている場所に赤ちゃんが間違って触らないよう、赤ちゃんにとって危険なものの置き場には十分注意しましょう。階段前や浴室の前には、ベビーゲートやベビーフェンスの設置を考えてみましょう。

外出時は特に注意を

外出時は特に注意を

歩けるようになると、ベビーカーに乗ったりおんぶや抱っこを嫌がる赤ちゃんが出てきます。しかし、だからと言って歩くままに任せると、人が多い場所で転んでしまったりつながれている犬に近づいていったり、勝手に道に出てしまったりと重大な事故につながる恐れが非常に高くなります。

買い物など人ごみに出る時は、しばらくは普段どおりにベビーカーに乗せたり、抱っこしましょう。嫌がって暴れる赤ちゃんの場合は、買い物の前に公園など安全に歩ける場所で沢山遊ばせてください。

そうすれば疲れてしまって、買い物の時には大人しくしてくれるでしょう。公園で遊んでも元気いっぱい!と言う赤ちゃんには赤ちゃん用ハーネスがありますので、検討してみてはいかがでしょうか。

ここまでのまとめ

赤ちゃんのひとり歩きについて知っておきたい情報をご紹介しました。赤ちゃんがいつひとり歩きが出来るようになるかは、お母さんにとって気がかりな点です。

周囲の赤ちゃんが歩き始めたのに、うちの赤ちゃんはまだと悩んでしまう方も多いようです。しかし赤ちゃんがひとり歩きをする時期は一人一人異なりますので、不安に思う必要はありません。

赤ちゃんはハイハイやつかまり立ちを繰り返すことにより、ひとりで立って歩く準備を整えていきます。ハイハイやつかまり立ちが出来るようになったら、ひとり歩きまでもう少し。赤ちゃんの成長を見守りながら、ひとり歩きがうまく出来るようにサポートしてあげましょう。

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