赤ちゃんの離乳食が進むにつれて気になるのが、赤ちゃんのコップ飲み。コップで飲む練習をしてもらいたいけれど、いつから始めたらよいのか、練習を始めるタイミングがいまいち分からないママもいるようです。
赤ちゃんのコップ飲みはいつからするの?どんなタイミングで始めるべきなの?コップ飲みの練習方法とは?などなど、赤ちゃんのコップ飲みの練習について、始めるタイミングや練習方法のポイントについて、知っておきたい情報を幅広くご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
赤ちゃんのコップ飲みの練習はいつから?
赤ちゃんの離乳食が進み、食事の時間が規則的になると、そろそろコップで飲む練習を始める時期です。具体的にいつから始めるかに関してですが、これは月齢だけでなく、離乳食の進み方も考慮しなければなりません。
赤ちゃんのコップ飲みの重要性
離乳食が進むと、赤ちゃんの飲む母乳やミルクの量は減っていきます。母乳やミルクを飲む量が減ると、その分の水分を赤ちゃんにあげる必要がでてきます。赤ちゃんのコップ飲みは、ママがお世話する手間が省けるというだけでなく、赤ちゃんの水分摂取にとって非常に重要です。
離乳食が進み、食事の回数が規則的になったら、コップ飲みの練習を始めるタイミングが来た、と受け止めましょう。具体的には離乳中期に入った頃が、コップ飲みの練習の始め時です。
ただし離乳初期からでも、スパウトやストローマグを使って練習を始めることもできます。赤ちゃんのコップ飲みの練習を始める時期は、臨機応変に離乳の進み方や赤ちゃんの運動機能の発達状態を見極めて決めましょう。
赤ちゃんのコップ飲みの練習のステップと注意点
赤ちゃんのコップ飲みの練習を上手に行うコツは、ひとつひとつ段階を踏みながら学んでもらうこと。どのような方法で練習を行うかは、赤ちゃんの月齢によって変えていく必要があります。コップ飲みの練習の段階について、ひとつずつみていきましょう。
マグやコップを自分で握れるようになること
コップ飲みの練習を始めるには、赤ちゃんが自分の手でコップを掴めることが条件になります。赤ちゃんが手で物を掴めるようになるのは、月齢3、4ヶ月目頃からですが、手で物やおもちゃを掴めるようになったからといって、すぐにコップ飲みの練習を始められるわけではありません。
ベビーマグでつかむ練習
この段階では、コップ飲みの練習ではなく、物を掴む練習をする時期。市販のベビーマグの中には、生後3ヶ月目から使えるものもあります。赤ちゃんが握っても危なくない、このようなマグを赤ちゃんにあげて、コップ飲みのプレ練習として、マグを掴むことに慣れてもらうのもいいでしょう。
スパウトやストローマグで練習
月齢5、6ヶ月は離乳食を始める時期。離乳初期と呼ばれるこの時期は、赤ちゃんに離乳食を「ごっくん」と飲みこむことを覚えてもらうことが目標です。この時期の赤ちゃんは、スパウトやストローマグで飲むことを覚えてくれますので、離乳初期にはスパウトやストローマグタイプでの練習がお勧めです。
スパウトを嫌がる赤ちゃんへの対応策
赤ちゃんの中にはスパウトの吸い口を嫌がる子もいます。スパウトが嫌いな赤ちゃんに無理やり練習させる必要はありません。またミルク栄養の赤ちゃんの中には、まだ哺乳瓶を手放せない赤ちゃんもいますので、この場合も無理やりスパウトやベビーマグで飲ませる必要はありません。
スパウトマグが嫌いな赤ちゃんには、ママがスプーンで一さじずつ水分を飲ませてあげましょう。スプーンで水分を摂ることも、コップ飲みにつながる大切なプロセス。スパウトやマグだけでなく、スプーンで飲む習慣もつけさせましょう
ベビー用コップで練習
離乳中期にあたる月齢7、8ヶ月になると、スパウトで上手に飲めるようになる赤ちゃんも増えてきます。この頃になると、離乳食は1日2回と規則的になりますので、赤ちゃんが母乳やミルク以外の水分を摂る機会も増えてきます。
乳歯が生えてくるのもこの頃ですので、虫歯予防のためにも、赤ちゃんの水分摂取が大切になる時期です。この時点ですでにスパウトやストローマグから上手に飲めている赤ちゃんはとっては、コップ飲みの練習を始めるのに最適な時期です。
浅い器を用意する
離乳中期の赤ちゃんのコップ飲みの練習には、おちょこのような浅い器が適しています。小皿のように、受け口の広いものを使用してもいいでしょう。深い器を使うと、器で赤ちゃんの視線がさえぎられるため、ママや周囲にあるものが見えなくなり、不安感を覚える赤ちゃんもいます。色のついた器も避け、透明なものを使うと、器を支えるママの顔が見えて、赤ちゃんに安心感を与えます。
少ない量を入れるのはNG
浅く受け口の広い器を利用して練習させる場合、赤ちゃんが中身をこぼしてしまうのを防ぐため、器に入れる量を少なくするママがいるようですが、これはNG。コップ飲みの練習を始めたばかりの赤ちゃんは、手でもったコップや器を上手に傾けることができません。
コップや器を持つ手の動きもまだ上手にコントロールできませんので、中身が少ししか入っていない状態で飲むことは、赤ちゃんにとっては負担の大きい、大変な作業になります。コップ飲みの練習をしてもらうときは、赤ちゃんの飲みやすさを最優先させましょう。器の3分の2程度まで水やお茶を入れると、赤ちゃんが飲みやすくなります。
ベビー用コップを利用する
ベビー用のコップは、初めてコップ飲みにチャレンジする赤ちゃんとママとって便利な機能がいろいろ備わっています。漏れ防止機能に、赤ちゃんの口に流れてくる量を加減できるもの、360度どの角度からでも飲めるもの、赤ちゃんが振り回しても中身がこぼれないものなど、ベビー用マグカップの種類はいろいろ。
吸い口や蓋を交換するだけで、スパウト、マグ、ストロー、コップと、一つで何役もの役割を果たしてくれるグッズもあります。練習しやすさを徹底的に追及したベビーマグを上手に利用しましょう。
両手で握れるコップを選ぶ
赤ちゃんにとって、片手でコップを持ちながら飲むことは簡単ではありません。コップ飲みのトレーニングには、両手で握れるタイプを選んであげましょう。
軽いものを選ぶ
赤ちゃんが扱いやすいように、トレーニング用マグやコップは軽いものを選びましょう。手先が器用でない赤ちゃんにとって、重いマグやコップは負担になります。コップを握り、飲むという動作は、赤ちゃんにとっては難しい作業。コップから飲むことに慣れるまでは、できるだけ軽量のマグを使いましょう。
濡れても困らない工夫も必要
コップ飲みの練習を始めたばかりの赤ちゃんが、中身をこぼしてしまうのは仕方のないこと。でも後片付けをしなければならないママにとっては、イライラの種になります。やむを得ないこととはいえ、コップ飲みの練習で毎回床や畳がびしょびしょに濡れるのは困りもの。コップをしっかり握る練習なら、お風呂で遊びながら行うこともできますので、お風呂の中でも練習をしてもらいましょう。
赤ちゃんがコップの中身をこぼしても大丈夫なように、簡単にふき取れるシートやプレイマットを敷いておくことも大切。うまく飲めず、中身をこぼしても、赤ちゃんを叱ったり、怒るのは禁物。赤ちゃんにネガティブな印象を与えると、コップ飲みのトレーニングはうまく運びません。
赤ちゃんにコップ飲みを無理強いしない
赤ちゃんの中にはコップ飲みが得意でない子もいます。ほとんどの赤ちゃんは離乳完了期、すなわち月齢12ヶ月以上になると、コップ飲みが上手に出来るようになりますので、焦る必要はありません。
離乳中期・後期の段階ではコップではなく、スパウトやストローで飲むことを好む赤ちゃんも大勢います。赤ちゃんのコップ飲みの練習は、焦らずじっくり進めることが大切です。
コップの中身はお水や麦茶にする
コップ飲みを始めたばかりの赤ちゃんは、ママが側でサポートしていても中身をこぼしてしまいます。果汁やミルクなどの飲み物は、こぼしてしまうと後片付けが大変。はじめはさっとふけるお水やお茶から始めましょう。
また乳歯が生え始めた赤ちゃんに、だらだらと甘い飲み物を与えることは、虫歯を作る原因にもなります。コップ飲みの練習中に赤ちゃんには、虫歯のリスクのない飲み物を与えましょう。
ママやパパが飲んでるところを見せる
赤ちゃんにコップをもたせるだけでなく、実際にママやパパがコップやグラスから飲んでいるところを見せましょう。赤ちゃんの離乳食の時間を、ママやパパの食事の時間と合わせ、赤ちゃんが見ている前でコップからお水やお茶を飲むと、赤ちゃんの関心をうまく引けます。
喉が渇いているときに練習する
入浴後や外出から帰ってきたときなど、赤ちゃんの喉が渇いているときを狙って、コップ飲みの練習をさせてみましょう。普段は嫌がる赤ちゃんでも、喉が渇いているときなら、素直にコップから飲む努力をしてくれます。
赤ちゃんが嫌がるのに1日何回も無理強いするのは逆効果。このときなら飲んでくれそう、というタイミングを見計らって、コップ飲みに挑戦してもらいましょう。
コップとストロー、どちらが先?
コップ飲みとともに赤ちゃんに覚えてもらいたいのが、ストローで飲むこと。ストローで飲めるようになると、市販のベビー用飲料も飲めるようになりますので、ママは随分と楽になります。
ストローとコップ、どちらを先に練習してもらうか、迷ってしまうママもいるようですが、これは赤ちゃん次第。早い時期からストローで上手に飲めるようになる赤ちゃんもいれば、ストローが苦手な子もいます。
一般的な傾向としては、コップ飲みよりも先にストロー飲みを覚える赤ちゃんのほうが多いようです。コップ飲みの前段階として、ストローで飲む練習もしてもらいましょう。
まとめ
赤ちゃんのコップ飲みの練習について知っておきたい情報をいろいろなポイントからご紹介しました。赤ちゃんのコップ飲みの練習は、離乳と同じように、いくつかのステップを踏みながら、少しずつ進めていくことがポイントです。
他の子は出来ているのに、どうしてうちの子はなかなかできないの?と焦るのは禁物。赤ちゃんの成長と発達を温かく見守るつもりで、コップ飲みの練習をサポートしてあげましょう。