産後のお母さんは赤ちゃんのお世話でてんてこ舞い。授乳、おむつ替え、沐浴、寝かせつけ、と赤ちゃんのお世話に追われる中でも、買い物や用事でどうしても車で外出せざるを得ないこともあるでしょう。

でも産後すぐは車を運転しないほうがいい、という話も耳にします。産後の車の運転はできるだけ控えたほうがいいのでしょうか?

産後の車の運転はいつからできるの?産後の運転のリスクはなに?産後に運転するときの注意点とは?など、産後に車の運転をするときに知っておきたい情報を幅広くご紹介します。ぜひ参考にしてください。

PR

産後の運転は大丈夫なの?

産後の運転は大丈夫なの?

産後の車の運転に関してはさまざまな意見が聞かれます。とくに体に差し障りがなければ、産後すぐに車を運転してもかまわない、という考え方もあれば、産後の女性は自宅でじっくり療養すべき、という考え方もあります。

過去の世代には産後の女性は「床上げ」をするまで外出すべきではない、と考えられていました。慣わしとしての床上げの時期は、産後産後3週間から1ヵ月間程度で、この間女性は外出せずに、自宅で療養生活を送っていました。

「床上げ」までは外出しないほうがいいの?

「床上げ」までは外出しないほうがいいの?

昔の人が産後の女性は床上げまで外出すべきでない、と考えた理由はいくつかあります。まず第一の理由は、現在のように産婦人科医療が進んでいなかったこと。

妊娠中から産後にかけての医療・保健サポートの水準は、過去の時代と現在ではまったく比べ物になりません。医療技術やサポート体制の整っていなかった時代の出産はリスクを伴うもので、出産後の女性は完全に体が回復するまで、自宅で療養することが一般的でした。

また家事の面でも、現在のような便利な家電製品に恵まれておらず、家事をすること自体も産後の女性にとっては一苦労でした。さらに女性の社会進出も今ほど進んでおらず、産後すぐに外出したり、車を運転する必要性も低かったことから、床上げまでの期間自宅でじっくり療養することが可能でした。

産後の外出に関する考え方

産後の外出に関する考え方

このように過去の時代には、床上げが済むまで自宅でじっと休息することが当たり前でした。しかし現在では、産後の女性を取り巻く事情も様変わりし、「床上げ」する時期もそれに応じて早まってきました。

床上げの時期を考慮することも大切ですが、もっとも大切なことは体の回復具合。産後いつから外出していいかは、体の回復がどのくらい進んだかによって見計らいましょう。買い物に出かけたいからといって、体調が悪いにもかかわらず、車を運転して出かけることは控えなければなりません。

産後の活動は1ヵ月健診を終えてから

原則的には産後の外出は、1ヵ月健診を終えてからが安心です。産褥期は産後6週間から8週間までの期間に当たりますが、ほとんどの場合産後1ヵ月が終了すると体調が回復し、外出に必要な体力や気力も備わってくるからです。

1ヵ月健診で医師の診察を受けた上で、外出や車の運転のタイミングを決めるようにするとよりいっそう安心です。出産の際に帝王切開手術や会陰切開を受けた方、難産で母子ともに体の回復が遅れている方、他の持病を抱えている方は、産後の外出は必ず医師の許可を得た上で行いましょう。

産後の車の運転はいつから大丈夫?

産後の運動は1ヵ月健診を終えてから

産後車の運転をいつから行うかに関しては、厳密な決まりはありません。産後の外出や車の運転は、お母さんの体の回復具合と医師のアドバイスに応じて決めましょう。

車の運転ができるようになるまでの流れ

産後すぐにでも車を運転したい、と思うお母さんもいるようですが、どんなに体の回復が順調に進んでいても、退院後の1週間は自宅で赤ちゃんのお世話に専念し、家事も控えることが一般的です。

その後とくに問題がなければ、退院後2週間目、すなわち産後3週間目に入ったら、おなかに力を入れない軽い家事から始めます。産後3週間目は軽い家事をしながら、どこか異常がないか、体の様子を観察します。

車の運転は産後4週間目頃から始めると、体にも負担がかかりません。体力があり、外出しても大丈夫と感じたら、産後4週間目を目安に短い距離から運転を始めるといいでしょう。

産後4週目が終わると1ヵ月健診がありますので、ここでもう一度体の回復具合を綿密に診察してもらい、外出や車の運転に関するアドバイスをもらうと安心です。

産後の車の運転は体の回復具合に合わせて

産後の車の運転は体の回復具合に合わせて

上記が産後のお母さんが車の運転をするまでの基本的な流れですが、これはあくまでも平均的なもの。妊娠前の日常生活に戻るまでにかかる時間は、ひとりひとり違います。

自分で運転ができるとお母さんとしては非常に楽ですが、車の運転には集中力と判断力が必要です。産後しばらくは精神的にも身体的にも疲労した状態にあります。早く車を運転できるようになりたい、と焦るのは禁物。体と心を十分に休息させることこそ、一日も早く運転ができる体調つくりにつながります。

産後に車を運転する際の注意点について

産後に車を運転する際の注意点について

産後に車を運転する際の注意点について、ポイントごとに詳しくみていきましょう。産後の体はデリケート。運転には慣れているはずの方でも、特別な注意が必要です。自分と赤ちゃんの安全のためにも、産後に車を運転する際の注意事項を学んでおくことが大切です。

長時間の運転は避ける

長時間の運転は避ける

おなか、骨盤、腰周りに負担をかけないよう、長時間の運転は避けましょう。産後はじめて運転して出かける際には、よく道を知っている近場を選ぶと安心です。運転を終えたあと、おなか周りや腰に痛みや違和感を感じたら、車の運転はしばらく休みましょう。

必要以外は避ける 事故の恐れも

必要以外は避ける 事故の恐れも

産後1、2ヶ月目の運転は、必要がある場合に限ったほうが安心です。産後数ヵ月間は赤ちゃんへの授乳回数が多く、授乳の合間に短い仮眠を取るだけのお母さんも多く、慢性的な睡眠不足におちいりやすい状態です。睡眠不足のまま運転すると、注意力が散漫になり、交通事故を起こすリスクも生じます。

また授乳の間隔が短い状態で外出すると、赤ちゃんへの授乳の時間が気になり、これもまた注意力や集中力を欠く原因になります。産後数ヵ月以内の車での外出は必要最小限に留めましょう。

赤ちゃんを乗せる際は十分に注意する

赤ちゃんを乗せる際は十分に注意する

赤ちゃんを乗せて運転する際は、赤ちゃんの様子に常に注意を払いましょう。後部座席に乗せた赤ちゃんが泣き始めた場合には、とりあえず停車し、赤ちゃんをなだめて泣き止むまで待つようにします。後

部座席の赤ちゃんが泣いているにもかかわらず、車を運転していると、赤ちゃんの様子が気になり、注意散漫で運転に集中できません。産後に赤ちゃんを乗せて運転する際は、できれば家族や友人の方に同乗してもらいましょう。

シートベルトをきちんと締める

妊娠中に変化した体型は、産後すぐには元に戻ってくれません。出産で開いた骨盤やおなか周りについた脂肪もあり、産後のお母さんの体型は妊娠前とは違っています。妊娠中も車を運転していた方は、体型の変化に合わせてシートベルトを調整していたはずですが、産後に再び車を運転するときは、いまいちどシートベルトを調整することが必要です。

赤ちゃんを車に乗せるときの注意

赤ちゃんを車に乗せるときの注意

赤ちゃんを車に乗せる際には、チャイルドシートの着用が法律で定められています。このとき注意したいのがチャイルドシートの取り付け方。首のすわっていない新生児に対しては、赤ちゃんを寝かせ、チャイルドシートは斜め45度に取り付けます。取り付ける向きは、進行方向と逆向き。

日本小児科学会では、衝突時の顎椎損傷を減らすため、赤ちゃんが満1歳になるまで、あるいは体重が10kgを超えるまでは、原則として後ろ向きに取り付けるよう勧告しています。

このように赤ちゃんを車に乗せる際には、ガイドラインや決まりがあり、赤ちゃんとお母さんの安全を確保するためには、これらをきちんと厳守しなければなりません。近場だからといって、おざなりな方法・間違った方法でチャイルドシートを使用することは、厳に慎みましょう。※参照1

お父さんや他の人に運転してもらうことも考える

お父さんや他の人に運転してもらうことも考える

車で外出したいけれども、自分で運転するのはちょっと早い気がする。こんなときは無理せず、パパや家族の方に運転をお願いしましょう。お母さんの体調が整い、精神的なゆとりが生まれるまでは、集中力や注意力を必要とする車の運転はなるべく控えたほうが安心です。

車で外出したいけれども、久しぶりの運転に自信がない、こんなときはパパや家族、友人の方に協力を求めましょう。無理を承知で運転してしまい後で後悔するよりも、安全を最優先させ、自分で運転することをしばらく控えたほうが無難です。

産後の車の運転のメリット

まだ体が回復していないにもかかわらず、産後すぐに車を運転することにはリスクが伴いますが、体力・気力が回復したお母さんが自分で運転することにはメリットもあります。産後のお母さんが自分で車を運転するメリットについて挙げてみましょう。

気分転換になる

気分転換になる

産後のお母さんは赤ちゃんのお世話と家事の両立でストレスがいっぱい。たまに車を運転して外出することは、気分転換になり、気分をリフレッシュできます。

赤ちゃんのお世話に明け暮れて、じっと室内にこもっていると、気持ちは塞ぎこむばかり。車を運転しての外出は絶好の気分転換。育児の場である自宅からしばし離れることは、気持ちの切り替えにもつながります。

妊娠前の生活に戻るきっかけになる

妊娠前の生活に戻るきっかけになる

おなかが大きくなっため、妊娠中期・後期からは車の運転を控えていたお母さんも多いでしょう。妊娠中は食事の内容から日常の生活まで、さまざまなことに制約を受けてきました。

車の運転もそのひとつで、シートベルトでおなかを締め付けないようにと、車の運転を控える妊婦さんは大勢います。産後体が回復し、運転ができるようになることで、妊娠中の制約から解放され、妊娠前の日常生活に戻るきっかけを得られます。

まとめ

産後のお母さんが車を運転するときにぜひ知っておきたい、いろいろな情報を幅広くご紹介しました。産後は無理をしないよう、なるべく自宅で安静にといわれますが、買い物や病院での赤ちゃんとお母さんの健診など、どうしても車を運転して外出しなければならない状況もおとずれます。

産後に車の運転を始める時期に関しては、お母さんの体の回復具合や体調によります。まずは体の回復を優先し、その上で車で外出するタイミングを見計らうことが大切。産後の体に負担をかけないよう、無理のない範囲で運転を始めましょう。

※参照1 日本小児科学会 提言 車での安全な移動について こどもの場合

PR