【授乳が疲れる】苦痛や負担を軽減したいときに知っておきたいこと

授乳疲れで母乳負担を軽減したいときに知っておきたいこと 産後お母さん

出産後すぐは授乳の回数が多く、授乳と赤ちゃんのお世話に明け暮れる毎日が続きます。待望の赤ちゃんに会えて嬉しさでいっぱいのはずが、授乳疲れ、母乳疲れで体調が悪く、イライラしてしまい、ストレスを溜めるお母さんも少なくありません。

授乳疲れを緩和するための方法や、授乳のコツ、育児ストレスの解消法など、授乳疲れが気になるお母さんが知っておきたい情報をご紹介します。

新生児のお世話は体力勝負

新生児のお世話は体力勝負

出産前までは赤ちゃんと過ごす時間が待ちきれなかったのに、いざ赤ちゃんが産まれると、授乳のあまりの大変さに疲労困憊してしまい、生後一ヶ月目から育児の壁にぶつかります。

授乳や赤ちゃんのお世話の仕方については、出産前に母親教室でしっかり学んだつもりだったのに、現実は想像以上にシビアで、休む暇など皆無。授乳、オムツ替え、沐浴、寝かせつけと育児には終わりがなく、その上家事や買い物も加わります。日中だけならまだしも、新生児への授乳は夜間も頻回授乳で、睡眠も十分に確保できません。

このように新生児の育児は、とにかく体力勝負。とくに授乳の間隔が短い新生児期は、お母さんにかかる負担はマックスに。授乳のせいで疲れきってしまうお母さんの状況について、さらに詳しく見ていきましょう。

新生児期の授乳が大変なわけ

新生児期の授乳が大変なわけ

生まれたばかりの赤ちゃんは、一回の授乳で飲める母乳/ミルクの量が少なく、そのため授乳の回数が多くなります。生後一ヶ月目の赤ちゃんへの母乳授乳に関しては、回数に制限はなく、赤ちゃんが欲しがるときに欲しがるだけあげることが基本。

赤ちゃんに吸う力がつき、上手に飲めるようになれば、授乳の回数・間隔も規則的になりますが、それまでは赤ちゃんのペースに合わせて授乳するしかありません。

生後1ヵ月目の授乳

生後1ヵ月目の授乳

生後一ヶ月目の授乳の間隔は1時間から3時間程度で、回数は一日10回程度から、多い場合には20回にも及びます。

赤ちゃんは母乳を飲むことと寝ることを繰り返すだけで、昼夜のリズムがありません。産褥期でまだ体力が回復していないお母さんは、生後1ヵ月目の頻回授乳によりさらに疲れを増大させます。

生後2ヶ月目の授乳

生後2、3ヶ月目の授乳

生後2ヶ月目になると、赤ちゃんが一回に飲める母乳の量は増えますので、授乳は2、3時間おきになり、お母さんの負担は少し軽くなります。

ただし授乳の間隔は母乳の出方や赤ちゃんの飲み方次第で、1時間のときもあれば3時間以上のことも。3時間おきの授乳間隔ならば、夜間の授乳も少し楽になりますが、毎回3時間おきとは限りませんので、授乳のつらさはまだ続きます。

生後3ヶ月目の授乳

生後3ヶ月目になると、赤ちゃんの発育はぐんぐん進み、赤ちゃんなりの授乳ペースが整っていきます。授乳の回数はそれまでよりも減り、一日6回から8回程度になりますが、これはあくまでも平均で、赤ちゃんの体調、飲ませ方、母乳の出方により、授乳回数と間隔は違ってきます。

遊び飲みも始まり、お母さんのおっぱいをなかなか離さない赤ちゃんもでてきますので、授乳にかかる時間が結果的に長引くことも。新生児に母乳をあげるお母さんは慢性的な疲労感に悩まされます。

母乳授乳の大変さ

母乳授乳の大変さ

母乳栄養、ミルク栄養、混合(母乳/ミルク)栄養と、赤ちゃんへの授乳の種類はいろいろあります。赤ちゃんへの授乳は母乳をあげるにしろ、哺乳瓶でミルクをあげるにしろ、お母さんにかかる負担は大きいのが現実。とくに授乳の回数が多い新生児期に完全母乳を貫いている場合、授乳疲れはピークに達します。

母乳栄養のメリットとデメリット

母乳栄養にはいろいろなメリットがあります。母乳は赤ちゃんにとって完全な栄養源で、なおかつ赤ちゃんを病気から守る免疫物質を供給してくれます。

直母なら、ミルクのように作る手間もなく、外出時の授乳にも便利ですが、その代わりお母さんにかかる負担は大きくなります。母乳疲れを感じる理由について詳しく挙げてみましょう。

授乳を代わってもらえない。

授乳を代わってもらえない。

ミルク栄養の場合は、疲れたときには授乳をお父さんや家族の方に代わってもらえますが、直母授乳はお母さんにしかできません。

夜間の頻回授乳では、お母さんはどんなに眠くても一度起きて赤ちゃんに授乳しなければなりません。1、2時間おきの授乳の間に仮眠を取るだけでは、睡眠不足になるのは当たり前。

赤ちゃんの授乳パターンが出来上がり、夜間の授乳が減るまでは、赤ちゃんが欲するままに母乳をあげる生活が続きます。母乳をあげるのに疲れた、と感じるお母さんがいてもおかしくありません。

乳腺炎にまつわる心労

乳腺炎による疲労感

乳腺炎とは、母乳が乳腺に溜まることにより炎症を起こる症状を指します。乳腺炎の症状とは、ちくちくした痛み(通常は片方)、張り、熱っぽさ、赤みなどですが、その他にも発熱、悪寒、疲労感や体調不調も生じます。母乳疲れの原因のひとつは乳腺炎にあります。

乳腺炎の原因とは?

乳腺炎は、授乳を始めて6週間から12週間目のお母さんがかかりやすい症状です。乳腺炎はなんらかの原因により、乳房組織が感染し、炎症を起こすことにより生じます。

炎症を起こす原因は、乳管のつまり、母乳のつまり、乳首からの細菌の侵入などで、赤ちゃんがうまく母乳を飲めずに、おっぱいが空っぽにならないときにも生じます。乳腺炎の痛みや張りで体調は悪化し、疲労感が強まります。

乳腺炎の予防・対処法

乳腺炎の予防・対処法

乳腺炎は初期症状が出た段階で適切に対処することが大切。症状がひどくなると、疲労感が募り、高熱と痛みで体調が著しく悪化します。

片方の胸にちくちくと痛みを感じたり、しこりを感じたら、授乳時の赤ちゃんの抱き方や飲ませ方に注意し、痛みのあるほうのおっぱいをたくさん飲んでもらいましょう。授乳の間隔があきすぎないように注意し、おっぱいが乳管に詰まらないようにしましょう。

また胸の痛みや張り、発熱が収まらない場合は、早めに病院で治療を受けることも必要です。痛み止めを飲む場合にも、医師に相談した上で、母乳に影響のない薬を処方してもらいましょう。

母乳疲れの対処法について

母乳疲れの対処法について

母乳疲れを感じたときの対処法について挙げてみましょう。母乳栄養は赤ちゃんにとって理想的ですが、お母さんにかかる負担があまりにも大きく、疲労感から体調を崩してしまうと、母乳の出も悪くなります。

母乳をあげているお母さんは、母乳疲れの予防法・対処法について知っておくことが大切です。

搾乳して準備をしておく!精神的に楽になる

搾乳しておく

夜間の授乳がつらく、一日中疲労感がぬぐえないときは、母乳を搾乳しておき、これをお父さんや家族の方から赤ちゃんに飲ませてもらいましょう。

夜間の授乳だけでなく、お母さんの体調が悪いときやどうしても外出しなければならないときなど、母乳をあらかじめ搾乳しておくと、いろいろ便利です。

搾乳してあるからいざというときも大丈夫、と考えるだけで、精神的な圧迫感も軽減できます。搾乳は乳腺炎の予防にも効果的なので、乳腺炎が気になるお母さんにもおすすめです。

マニアルに振り回されない!我が家のリズムに合わせる

赤ちゃんのリズムに合わせる

授乳の間隔や回数には月齢ごとの目安がありますが、これに振り回されて、自分自身を追い詰めないようにましょう。月齢ごとの授乳の回数や間隔はあくまでも目安。

実際の授乳の間隔・回数は、その日の赤ちゃんの体調や飲み方に大きく左右されるもの。そのとおりにならないからといって、神経質になる必要はまったくありません。

授乳の間隔ばかり気にしていると、常に時間に追われ、疲労感が募ります。赤ちゃんの体重増加が順調であれば、授乳間隔や回数を気にしないようにしましょう。生後2、3ヶ月目の授乳ペースは赤ちゃんのリズムに合わせ、お母さんの生活リズムを赤ちゃんの寝起きに合わせたほうが楽です。

完全母乳にこだわりすぎない!我が家のルールで

完全母乳にこだわらない

完全母乳で育てたい、という強い希望があっても、医師の判断によっては、母乳に加えてミルクをあげるよう指示されることがあります。1ヵ月健診の体重測定で、赤ちゃんの体重増加が思わしくなく、ミルクをあげる必要があると判断されたら、赤ちゃんの健康な発育のために混合栄養に切り替えましょう。

現在ではミルクの成分は、母乳の栄養に限りなく近くなっていますので、ミルクをあげたからといって赤ちゃんに不都合が生じることはまったくありません。完母にこだわりすぎて、お母さんのほうが神経質になると、授乳に対してポジティブに向かい合う気持ちが薄れます。

授乳の目的は、赤ちゃんの健康な発育にあることをきちんと理解し、完全母乳にこだわって自分を追い詰めないようにしましょう。

授乳疲れの予防・対処法について

授乳疲れの予防・対処法について

授乳に疲れてしまうのはやむを得ないことですが、授乳の仕方を少し見直すだけで、授乳疲れを最小限に留めることも可能です。疲れない授乳の方法について挙げてみましょう。

授乳の体勢を工夫すること とにかく楽にすること

授乳の体勢を工夫すること

授乳は赤ちゃんが卒乳するまで、毎日毎日繰り返し行いますので、授乳の体勢・姿勢を工夫することが大切です。お母さんにとっても赤ちゃんにとっても楽な姿勢を見つけ、授乳を行いましょう。授乳用クッションを利用すると、赤ちゃんの体が安定し、お母さんにとっても楽な体勢が取れます。

授乳時の抱き方を工夫すること

授乳時の抱き方はさまざま。縦抱き、横抱き、フットボール抱き、斜め抱きなど、赤ちゃんの抱き方はいろいろあります。

授乳するときにどの抱き方がいちばん楽かは、赤ちゃんの月齢やその時々のシチュエーションによって違ってきます。授乳するときには赤ちゃんの抱き方にも注意し、お母さんの背中や腰に負担がかからないようにしましょう。

添い寝で授乳

添い寝で授乳

夜間の授乳の際は添い寝で授乳する方法もあります。添い寝で授乳すると、赤ちゃんに悪いくせがついてしまう、と心配するお母さんもいるようですが、添い寝で授乳したからといって、それが原因で赤ちゃんの寝つきが悪くなることはありません。

添い寝をすると、お母さんの体にかかる負担を軽減できるだけでなく、赤ちゃんにとってもメリットがあります。お母さんのおっぱいを飲みながら眠りにつけるので精神的な安心感が得られます。寝かせつけに苦労することなく、赤ちゃんはすやすやと眠ってくれることもメリットです。

お父さんや家族の方に育児に参加してもらう

家族の方に育児に参加してもらう

お父さんや同居している家族の方に、育児を積極的に手伝ってもらいましょう。おむつ替え、お風呂、着替え、家事など、お父さんや家族の方でもできることがあれば、どんどん手伝ってもらうと、お母さんにかかる負担が少なくなります。

授乳の回数が多い時期は、家事はできる限り手抜きし、体力を温存しましょう。体力を消耗し、疲れを溜めてしまうと、母乳の出も悪くなります。離乳食を始めるまでは、母乳やミルクが赤ちゃんの唯一の栄養源ですので、その間はなによりも授乳を最優先させ、他のことはできる範囲で行いましょう。

まとめ

授乳疲れを感じたときに知っておきたい情報を幅広くご紹介しましたが、いかがですか?赤ちゃんへの授乳はお母さんにとって最大の試練。とくに生後2、3ヶ月目までは授乳と授乳の間隔が短いため、お母さんにかかる負担は大きく、授乳に疲れ果てた、と感じるお母さんがいるのも無理ありません。

授乳疲れはやむを得ないことですが、お母さんが慢性的に疲労感を感じていると、母乳の質にも悪影響が及びます。授乳の仕方を工夫し、疲れない授乳の仕方を覚えることが大切です。