赤ちゃんへの水分補給の方法として、麦茶(ベビー麦茶)が推奨されていますが、飲ませる時期や、飲ませ方、飲まない場合は、作り方、濃度などわからないこともあるでしょう。
お風呂に入って汗をかいたり、気温が高くなって喉が渇いたりしてくると、「赤ちゃんに水分補給しなくていいのかな?」とふと疑問に思うことはありませんか?赤ちゃんは自分で喉が渇いたと言葉で伝えることができないため、赤ちゃんに水分が足りているのかどうか気になる方も多いと思います。そこで、赤ちゃんに飲ませる無茶に関する情報を、幅広くご紹介していきましょう。
なぜ赤ちゃんに麦茶がいいの?
赤ちゃんに飲ませる飲み物として麦茶が推奨されていますが、なぜ麦茶が奨められているのでしょうか。麦茶は他のお茶と違い、カフェインが含まれていないため、赤ちゃんが飲んでも強い刺激になることはありません。
また、麦茶にはミネラルも豊富に含まれているため、他のお茶よりも身体に良いとされています。さらに、麦茶には水分補給するだけでなく、身体に蓄積された熱を放出させる作用もあるため、体温調整にも役立ちます。これらのことから、赤ちゃんに飲ませるお茶は麦茶が奨められているのです。
赤ちゃんの麦茶はいつから?
赤ちゃんに麦茶を飲ませる場合、気になるのがいつから飲ませても大丈夫かということです。麦茶を飲ませる期間は、離乳食を始める頃に同時にスタートするのが良いとされているため、早い赤ちゃんなら生後4ヶ月から、遅めの赤ちゃんでも生後6ヶ月くらいから飲ませて大丈夫です。
一応、生後2ヶ月位から飲ませても問題ないとされていますが、乳頭混乱を起こしたり味を受け付けなかったりすることも多いので、離乳食を目安に始めるようにすると良いでしょう。
赤ちゃんに麦茶が必要な考え方
赤ちゃんは、基本的に母乳やミルクから水分補給できるため、必ずしも麦茶を飲ませなければならないというわけではありません。ただ、離乳食が始まる頃に麦茶を飲ませ始めるのは、水分補給やさまざまな味に慣れ親しむ準備だけでなく、虫歯予防も兼ねています。
離乳食は、乳歯が生え始める頃にスタートすることが多いですが、離乳食を食べた後にそのままの状態で放置しておくと、食べかすが歯に残り虫歯の原因となってしまいます。
乳歯が虫歯になると、その後に生えてくる周辺の歯や生え変わる歯も虫歯になりやすいため、食後に麦茶を飲む習慣を身に着けておくことで、歯磨きがまだできなくても口の中を清潔に保つことができるようになります。これらのことから、離乳食と一緒に麦茶を飲ませ始めることがオススメされているのです。
麦茶が必要ではない考え方
赤ちゃんに麦茶を飲ませるのは、生後4ヶ月~6ヶ月の離乳食を始める頃がオススメですが、それまでの期間脱水症状にならないか心配になる方も多いのではないでしょうか。
実は、赤ちゃんは本来麦茶を必要とするほど脱水症状になることはないと言われています。なぜなら、母乳やミルクを飲むことで、栄養補給するだけでなく水分補給もしているからです。
そのため、お風呂上りやたくさん汗をかいた時に、母乳やミルクを与えておけば充分水分を補給できることになります。そのため、わざわざ麦茶を飲ませておく必要はないのです。
赤ちゃんに麦茶を飲ませる量は
赤ちゃんに麦茶を与える場合、具体的にどれくらいあげればよいのでしょうか。最初は麦茶の味に慣れていないため、飲んでもひと口だったりスプーン1杯にも満たなかったりすることがほとんどです。しかし、麦茶に慣れてきたら、少しずつ飲む量も増えてくるでしょう。
基本的に、赤ちゃんが求める分だけ麦茶を与えて良いとされています。これくらいの量を飲ませなければダメということはありませんので、あまり神経質にならないようにしましょう。
ただ、大量に赤ちゃんに麦茶を飲ませすぎると、お腹が緩くなったりオシッコの回数が増えすぎたりすることもあるので、ペットボトル1本分一気に与えるようなことはしないようにしましょう。
赤ちゃん専用の麦茶を作ろう
赤ちゃんに与える麦茶についてですが、大人と同じ麦茶を与えないようにしましょう。普通に煮出したり売られていたりする麦茶は、濃度が高く苦みも強いからです。赤ちゃんに初めて麦茶を与えるときは、できるだけ薄めて苦みや味を和らげてから与えるようにしましょう。
1)麦茶パックで煮出す
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赤ちゃんに与える麦茶は、できるだけ自宅で作るのがオススメです。沸騰したお湯に麦茶のパックを入れて煮出すことで、赤ちゃんに適した濃度に調整することができますし、沸騰したお湯で麦茶を作ることで雑菌を消毒することもできます。煮出した麦茶は、冷蔵庫で保存し、24時間以内に飲みきるようにしましょう。
また、わざわざ赤ちゃん用に煮出すのが面倒なときは、普通の濃さに麦茶を煮出し、後で沸騰したお湯で薄めて冷ますようにすると家族みんなで麦茶を楽しめるのでオススメです。
2)濃縮エキスで作る
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赤ちゃんに与える麦茶は、市販されている粉状のものや濃縮したものを薄めることでも作ることができます。その際も、できるだけ沸騰させたお湯で溶かすようにしましょう。
ただ、市販されている麦茶の濃縮エキスには、添加物や甘味料が含まれていることも多いため、甘い麦茶に慣れて普通の味の麦茶が飲めなくなってしまうこともあります。
また、濃度が高いと赤ちゃんが糖分を分解する力が弱いため、お腹を壊してしまう可能性もあるので注意が必要です。
3)市販されているペットボトルを購入
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赤ちゃんに与える麦茶をもっと簡単にしたいという方は、市販されているペットボトルを活用するのもひとつの方法です。赤ちゃん専用に作られた麦茶もありますし、大人用の麦茶を薄めて飲ませるのも良いでしょう。
ただ、濃縮エキスと同じように、市販されている麦茶には添加物や甘味料が含まれているので、与えすぎには充分注意するようにしてください。
赤ちゃんの麦茶の濃度について
赤ちゃんに与える麦茶は、大人が飲むものよりもだいぶ薄めて飲ませるのが基本です。では、具体的にどれ位薄めるのが良いのでしょうか。
最初はごく薄めに
赤ちゃんに初めて麦茶を与える場合、できるだけ薄めて与えるようにしましょう。普通の濃さの麦茶を4~5倍に薄めてあげることで、苦みなどが和らぎます。
あまり薄めすぎると、麦茶というよりも白湯に近いと思うかもしれませんが、最初から濃い麦茶を与えてしまうと、その味に拒否反応を示し、その後飲まなくなってしまう可能性があります。
少しずつ麦茶に慣れてきたら、2倍~3倍に薄めてあげるようにすると良いでしょう。
何歳まで麦茶を薄めるのか
赤ちゃんに与える麦茶は、最初は薄くした状態で与えますが、徐々に薄める濃度を変えていきます。では、大人と同じように麦茶を飲めるようになるのは、いつごろなのでしょうか。
赤ちゃんの離乳食の進み具合や、体質にもよりますが、早ければ生後9ヶ月くらいから大人と同じ濃度の麦茶を飲めるようになるでしょう。ただ、苦みが苦手な赤ちゃんや、離乳食がなかなか進まずいろんな味に慣れていない赤ちゃんの場合、濃度を濃くする時期を早めると拒否反応を示すことがあります。
赤ちゃんによって好みも異なりますので、様子を見ながら麦茶の濃度を調整してあげるようにすると良いでしょう。
赤ちゃん専用の麦茶を味見してみよう
赤ちゃんに与える麦茶は、できるだけ薄めておくのが良いですが、具体的にどれくらいの濃さが良いのか戸惑う方も多いでしょう。
そんな時は、市販されている赤ちゃん専用の麦茶をお母さんが飲んでみて、その濃さを舌で確認してみるのもひとつの方法です。ある程度濃さがわかってきたら、赤ちゃんに与える麦茶の濃度にも自信がついてくるでしょう。
赤ちゃんへの麦茶の飲ませ方
赤ちゃんに麦茶を与える場合、どのようにして与えるようにすると良いのでしょうか。赤ちゃんによって哺乳瓶に慣れている場合もあれば、そうでない場合もあるので、それぞれのケースでご紹介しておきましょう。
母乳育児の場合の飲ませ方
母乳で赤ちゃんを育てている方が赤ちゃんに麦茶を与える場合、哺乳瓶やマグを使うと拒否反応を示すことがあります。これは、お母さんのおっぱいとは違うからで、乳頭混乱を起こすからです。
母乳で育てている赤ちゃんは、離乳食と同じスプーンで少しずつ麦茶を飲ませるようにすると良いでしょう。
ミルク育児の場合の飲ませ方
ミルクで赤ちゃんを育てている方が赤ちゃんに麦茶を与える場合、比較的哺乳瓶やマグで飲ませやすいと言われています。ただ、外出する時に長時間麦茶を入れっぱなしにしておくと、雑菌が繁殖しやすくなるので、数時間くらいで洗浄し入れ替えるようにすると安心でしょう。
麦茶をきっかけにストローにチャレンジ
母乳で育てている赤ちゃんも、ミルクで育てている赤ちゃんも、一度はストローで飲ませてみましょう。意外と最初からストローですんなり麦茶を飲める赤ちゃんも多いからです。
ただ、ストローが苦手な様子なら、無理をせずに哺乳瓶やマグ、スプーンなどで与えるようにしてください。
はじめの麦茶の温度
キンキンに冷えた麦茶は、月齢の低い赤ちゃんにはNGです。麦茶に限らず冷たいものは、内臓を冷やして消化機能が低下しやすくなります。冷えた内臓を温めようとエネルギーを使うため、冷たいものを常飲する方ほど疲れやすくなっています。
この仕組みは赤ちゃんでも同じですが、赤ちゃんは消化機能が未熟なため症状が過剰になり、下痢などにつながります。
はじめの麦茶のおススメの温度は、母乳やミルクと同じ人肌温度、あげる前にお母さんが飲んでみたり手に垂らしてみて丁度よい温度かどうかを確認すると良いでしょう。
麦茶を飲まない場合 タイミングを考える
赤ちゃんに麦茶を飲ませるのは、離乳食後だけに限定する必要はありません。どのようなタイミングがオススメなのか、詳しくご紹介しておきましょう。
まずは食後から
赤ちゃんに麦茶を飲ませ始めるタイミングとして、まずお勧めしたいのが離乳食を食べ終わった後です。離乳食で新しい味に出会っているため、比較的麦茶にも馴染みやすいですし、食後に麦茶を飲ませることにより虫歯予防に役立てることができます。
お風呂上りに飲ませる
赤ちゃんに麦茶を飲ませるタイミングとして、次にオススメしたいのがお風呂上りです。お風呂に入ると思っている以上に赤ちゃんの身体から水分が失われてしまうため、お風呂上りには喉が渇ききった状態になっていることも珍しくありません。
母乳やミルクも良いですが、麦茶なら薄めるだけですぐに与えることができるので、赤ちゃんを待たせることもありません。
目覚ましに飲ませる
赤ちゃんに麦茶を飲ませるタイミングとして、起きた時に与えるのも良いでしょう。寝ている間、赤ちゃんはたくさんの汗をかいているため、身体の水分が不足しているからです。
赤ちゃんは大人よりも体温が高く、寝ているときに汗をかきやすいため、朝起きたときだけでなく、お昼寝の後などにも飲ませてあげるのがオススメです。
遊んだ後に飲ませる
赤ちゃんに麦茶を飲ませるタイミングとして、遊んだ後や休憩時に飲ませるのも良いでしょう。外にお散歩に出かけたときや、家の中でも身体をいっぱい動かして遊んだ時は、水分が失われてしまっているので、適度に麦茶を飲ませて水分補給しておきましょう。
エアコンを使っている時
赤ちゃんに麦茶を飲ませるタイミングとして、エアコンを使っている時もこまめに与えるようにしましょう。冷房でも暖房でも、エアコンはたくさんの水分を奪い空間の空気を乾燥させてしまうため、身体の水分まで奪ってしまうことがあります。
赤ちゃんの肌がカサカサになりやすい場合、皮膚の水分が不足しているので、水分補給をしっかり行いみずみずしい肌を保ってあげるようにしましょう。
大泣きした後
赤ちゃんに麦茶を飲ませるタイミングとして、大泣きした後にも与えるようにしましょう。涙をたくさん流すと水分が失われてしまいますし、たくさん泣いて体力も消耗してしまいます。水分補給だけでなく、心を落ち着けさせるためにも麦茶を与えてホッと一息つかせてあげるようにしましょう。
まとめ
赤ちゃんの麦茶について詳しくご紹介しました。基本的に赤ちゃんの水分補給は母乳やミルクで足りているため、たっぷりと与えられているようなら問題はありません。
しかし、離乳食がスタートする頃になると、生えてきた歯を虫歯から守ったりする必要もありますし、さまざまな味に慣れていく必要もあるため、麦茶を与え始めていきます。最初は、麦茶の味に違和感を示し、顔を渋ることも多いでしょうが、麦茶をしっかり薄めてあげてその味に慣れてきたら、喜んで飲むようになるでしょう。
赤ちゃんが麦茶を飲むようになると、ミルクをわざわざ作る手間も少なくなってきますし、母乳の回数も減ってくるため、お母さんの負担も少しずつ軽減されていきます。
麦茶は、赤ちゃんにとって母乳やミルク以外で飲む、初めての飲み物なので、様子を見ながら喜んで飲めるようにサポートしてあげてください。