トイレトレーニング(おむつはずし)するときに知っておきたいこと

トイレトレーニング・おむつはずしについて知っておきたいこと 赤ちゃん 排泄

お母さんとしては一日も早く赤ちゃんのおむつがはずれてほしい、と思うものですが、おむつはずしに成功するかどうかは、子供の準備が整っているかどうかにかかっています。

おむつはずしとトイレトレーニングは、いくつかのステップを経てはじめて成功するもの。なかなかうまくいかないからといって、お母さんがイライラしてしまうと、子供は萎縮してしまい、さらにおむつはずれが遠のきます。

他の子のおむつがはずれた、と聞くと焦ってしまう方も多いようですが、おむつがはずれる時期はそれぞれの子供によってまちまちです。

自分ひとりでトイレにいって排泄を済ませるには、子供の身体的・精神的な成長が欠かせません。おむつはずれの時期やトイレトレーニングなどについて知っておきたいさまざまな情報を幅広くご紹介します。

目次

トイレトレーニングを始める前に

トイレトレーニングを始める前に

育児中のお母さんを悩ますトイレトレーニング。トイレトレーニングは育児の中でもっとも難しいもののひとつ。子供一人一人によって出来るようになる時期がまちまちなため、平均よりも遅い子のお母さんはとかくイライラしたり、焦ってしまいます。

トイレトレーニングを始めたからといって、すぐにおむつがはずれるというわけではありません。トイレトレーニングのポイントはとにかく焦らないこと。時間がかかっても構わない、という悠長な気持ちで取り組むようにしたいものです。

トイレトレーニングとおむつはずし

トイレトレーニングとおむつはずし

トイレトレーニングとはおむつはずしを含めて、排泄にかかわるマナーなども含めたものを指します。おむつはずしはそれまで付けていたおむつをはずし、パンツをはけるようにすること。トイレトレーニングは最終的にはうんちをする習慣をきちんと付けることまで含みます。

トイレトレーニングやおむつはずしにうまく成功するには、それなりの知識とコツが要されます。まずはトイレトレーニングとおむつはずしの基本から見ていきましょう。

「おむつはずし」と「おむつはずれ」

「おむつはずし」と「おむつはずれ」

「おむつはずし」と「おむつはずれ」、この二つの言葉のニュアンスに注目してみましょう。「おむつはずし」も「おむつはずれ」もどちらも同じことを意味してはいますが、両者には歴然とした違いがあります。

おむつはずしという言葉には、お母さんの都合により子供のおむつをはずしてしまう、という印象があります。反対におむつはずれという言葉には、当の子供の準備が整い、おむつが自然にはずれた、という印象があります。

いくらお母さんが頑張っても、子供の準備が整っていない限り、おむつはずしはうまくいきません。おむつはずしの時期について考える前にまず、おむつはずしに必要な条件とは何か?についてしっかり把握するようにしましょう。

トイレトレーニングに必要な条件とは?

トイレトレーニングを始める前にいくつか確認しておくべきことがあります。いくらお母さんがおむつをはずしたいと思っても、以下に挙げる三点がクリアできていないと、おむつはずしを試みてもまず無理だと心得ましょう。

おしっこをコントロールできる、量が増える

おしっこをコントロールできる、量が増える

おしっこの量が増えるとは、膀胱が大きく成長し、腎臓で作られた尿をためることが出来るようになったことを意味します。尿意を覚え、トイレに行っておしっこが出来るようになるには、まず膀胱が十分な大きさに成長しなければなりません。

さらにそれだけでなく、トイレでおしっこが出来るようになるには、膀胱に尿がたまっている感覚を覚え、尿意をコントロールできることが必要になります。

赤ちゃんは生後6ヵ月目までは尿を膀胱にためることは出来ません。これは膀胱の大きさがまだ小さいため。体の他の部分同様、膀胱も赤ちゃんの成長とともに少しずつも大きくなり、次第に尿をためることが出来るようになります。

トイレトレーニングは何歳から

トイレトレーニングは何歳から

その後生後1歳から3歳くらいまでの間に、少しの間なら膀胱に尿をためることが出来るようになり、おしっこを我慢する感じを覚えられるようになります。

おしっこを完全にコントロールできる機能が備わるのは、3歳から4歳半くらいの間。4歳を過ぎるとほとんどのお子さんは自分自身で排泄をコントロールできるようになりますので、トイレトレーニングを始めるとしたら、早くて1歳から、平均的には2歳から3歳までの間に始めることになります。

自分で歩いてトイレに行けること

自分で歩いてトイレに行けること

当たり前のようですが、おむつはずしが出来るようになるには、赤ちゃんが自分で歩いてトイレに行けることが条件になります。赤ちゃんがいつ頃歩行できるようになるかは、その子の身体能力、成長の速度、個性により異なります。

早い赤ちゃんでは生後10ヶ月くらいから歩きはじめますが、平均的にはもう少し後。中には1歳半を過ぎてからはじめて歩きはじめる赤ちゃんもいますので、トイレトレーニングの開始時期もこれに応じて異なってきます。

言葉でのコミュニケーションができること

言葉でのコミュニケーションができること

膀胱が大きくなるという身体機能と自分で歩行できるという身体能力に加えて、もう一つ必要なのが言語能力。「お母さん、しー」といった程度の言葉を話せるようになっていることも条件のひとつです。

複雑なことが話せる必要はありませんが、二語程度で自分の欲求を話せるかどうか確認してから、トイレトレーニングを始めましょう。

トイレトレーニング期間はどれぐらい?

トイレトレーニング期間はどれぐらい?

おむつはずしを目指してトイレトレーニングを行うには、ひとつひとつの細かいステップを踏むことが重要です。ある統計によると、おむつがはずれるまでにかかった時間は3ヶ月以上かかると言われています。

中には2年以上かかったという子供もいますので、なかなかうまくいかないからといってイライラしたり、子供を怒ったりするのは絶対にやめましょう。

トイレトレーニングのポイント

トイレトレーニングのポイント

トイレトレーニングを開始するのに最低限必要な条件について把握したら、今度はトイレトレーニングの方法について学びましょう。大人にとっては当たり前のことも、赤ちゃんにとってはすべてはじめての体験。

失敗しても一時の感情で怒ったりせずに、余裕をもって見守るようにしましょう。トイレマナーは社会的なルール。お母さんやお父さんから教わらない限り、赤ちゃんは自分ひとりでは排泄の際の決まりを覚えることは出来ません。子供にも理解できる言葉で、丁寧に、そして繰り返し教えることがポイントになります。

トイレやおまるに誘導する

トイレやおまるに誘導する

おしっこをしたくなったら、トイレに行く。トイレトレーニングを始めても、最初はなかなかこれが出来ません。大人にとっては考えなくても出来ることですが、おもらしをする前にトイレに行く、というのは、体と脳の機能がフルに稼動していなければ出来ないこと。

赤ちゃんは最初は一人ではトイレに行けませんので、大人がそれとなく誘導する必要があります。おしっこをしてから1、2時間後を目安に「おしっこ、出るかな?」とトイレやおまるに誘導してみましょう。

トイレ?おまる?どちらがいいのか?

トイレ?おまる?どちらがいいのか?

トイレトレーニングを行う場合、直接トイレに誘導するか、それともおまるを利用するかに関してはさまざまな意見があります。

最初から便座に座ることに慣れたほうが早くおむつを卒業できる、という意見もある一方で、年齢が低い赤ちゃんの場合はおまるのほうが抵抗感が少ない、という意見もあるようです。

おまるの利点

おまるの利点

おまるを使用するメリットはおしっこやうんちをしたあとを見せながら、おしっこやうんちを認識させられること。おしっこやうんちはトイレに行ってするものという感覚を養うことが出来ます。

最初はおまるに座ることも嫌がるかもしれませんが、おまるやトイレに慣れるのもトイレトレーニングの一つ。赤ちゃんのお気に入りのおもちゃや人形を使ってみるのも効果的です。

トイレに座ってもらう場合

トイレに座ってもらう場合

おまるではなくトイレに座ってもらう場合には、必ず補助便座を利用しましょう。大人の便座の高さに赤ちゃんを座らせると、赤ちゃんはバランスが取れずふらふらしてしまい、転倒の危険があります。

トイレに誘導するタイミングは?

トイレに誘導するタイミングは?

トイレで排泄する習慣付けを行う意味でも、トイレに誘導するタイミングは毎日同じ時間帯に行うようにしましょう。

トイレに誘導するタイミングとして適当なのは、起床時、朝食後、昼寝の前後、就寝前など。毎日同じ時間帯に誘導することで、排泄のリズムを掴んでもらうようにします。

おしっこについて教えてくれるようお願いする

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おしっこが出る前に予告してくれるよう、赤ちゃんにはたらきかけてみましょう。これが出来れば、おもらしの可能性が少なくなりますので、お母さんの気苦労も手間も減ります。トイレトレーニングを始めたばかりの赤ちゃんは、おしっこ予告がなかなか出来ません。

おしっこ出そう、と言ったとたんにおもらしする子いますが、かっとなって怒ったり、大声をあげるのはやめましょう。トイレトレーニング中のおもらしは避けて通れません。トイレトレーニングを重ねるごとに、おもらしはだんだん減っていきます。イライラせずに子供の気持ちを優先させ、失敗を厳しくたしなめることは控えましょう。

紙、布どっちがいいの?おむつをはずす練習

昼間はおむつをはずす練習

トイレやおまるで排泄できる確立が高まってきたら、昼間の間はおむつをはずし、トレーニングパンツをはかせてみましょう。トレーニングパンツは紙タイプのものと布タイプのものがあります。

紙のトレーニングパンツ

紙のトレーニングパンツ

紙のパンツ式のおむつで、はかせやすく、厚みもあまりないので、はじめての場合は紙のトレーニングパンツが便利です。普通のおむつはおしっこをしても快適に感じられるような特殊な加工がされていますが、トレーニングパンツはおしっこをしたことが赤ちゃんに分かるように出来ています。

布のトレーニングパンツ

布のトレーニングパンツ

布のトレーニングパンツは、3層、4層、6層というタイプがあり、6層のものがもっとも吸収率がよくなります。ただしその分厚みが出てしまいますので、はき心地に違和感を覚えるせいか、はくのを嫌がるお子さんもいるようです。

3層タイプのものは薄型ですが、吸収性は少なくなりますので、外出先では少し不安です。薄型のものは、トイレトレーニングがある程度進んでからにしたほうが無難です。4層タイプのものならば、はき心地と機能性の両方から見て申し分ないので、おしっこの量がそれほどなければ、4層を使うのが便利でしょう。

昼間はおむつをはずす場合には、紙タイプと布タイプを使い分け、自宅用、幼稚園用、外出用と、それぞれの場面にもっとも適したものを選びましょう。

夜間のおむつはずしは焦らずゆっくり

おねしょをしても叱らないで!

昼間のおしっこは一人でトイレで出来るようになったのに、夜間になるとおむつをはずせない。これはよくある現象で決して珍しいことではありません。

おねしょをしても叱らないで!

昼間はトイレトレーニングが完全に成功しているのに、夜になるとおねしょをしてしまうのはなぜでしょうか?主な理由は二つ。ひとつは子供はまだ抗利尿ホルモンの分泌が十分でないこと。もう一つは膀胱の容量が十分でないためです。

どんなにトイレトレーニングを進めても、この二つのポイントが克服されない限り、完全におねしょがなくなることはありません。体の機能が整えられるまでの辛抱ですので、子供がおねしょをしても決して叱りつけないようにしましょう!

トイレトレーニングの注意点は?

トイレトレーニングの注意点は?

トイレトレーニングをはじめても最初は失敗続き。おもらしについイライラしますが、怒りたくなる気持ちをぐっと押さえて、子供を誉めることに徹しまょう。

失敗しておもらししても、この次は出来るから大丈夫、ここまで出来たのだから、あともうちょっと頑張ってね!と前向きな考え方で、子供を励ますようにしましょう。

シールやご褒美で動機付けする

シールやご褒美で動機付けする

トイレやおまるをうまく使えたご褒美にシールなどを利用すると、子供もより一層頑張ろう!という気持ちになります。可愛いシールや子供の好きなお菓子などを用意しておくと、子供のやる気が増します。

がみがみ叱らない

がみがみ叱らない

よその子は出来てるのに、、、という苛立ちから、つい子供に対して厳しくなるお母さんがいます。子供がおもらししてしまうのは、まだ体や言葉の機能が十分整っていないからで、わざと失敗しているわけではありません。

がみがみと小言を言うのは逆効果。子供が萎縮してしまい、それまで出来ていたことも出来なくなってしまいます。がみがみと叱るのはやめ、子供がトイレトレーニングに前向きに取り組めるような環境を作ってあげましょう。

ここまでのまとめ

子供のおむつはずしやトイレトレーニングは育児の中でももっとも大変な大仕事。一人一人の赤ちゃんの体の成長具合や個性によって、トイレトレーニングの進み具合は異なってきます。

あの子は出来てるのに、、、どうしてうちの子は出来ないの?と考えていると、子供に八つ当たりしてしまいます。トイレトレーニングを行うときは、焦らずじっくり構えることが最重要ポイント。子供の体と言葉の成長の度合いを見極めながら、おむつがはずれるまで辛抱強く見守りましょう。

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