赤ちゃんが寝ない時に知っておきたいこと

赤ちゃんが寝ない時について知っておきたいこと 赤ちゃん 生活

子育てはいつも手探りで、大変なものです。特に赤ちゃんがなかなか寝てくれないと、お母さんも睡眠が取れませんし、家事も行うことができません。どうして寝てくれないの?何が不満なの?と、ついイライラしてしまうこともあるでしょう。

赤ちゃんが寝てくれないのには、いろんな原因が関係している可能性があります。その原因を突き止めなければ、いつまでたっても寝ないでぐずったままの状態が続いてしまうでしょう。そこで、赤ちゃんが寝ない原因と、それに適した対策方法について、詳しくご紹介していきたいと思います。

目次

赤ちゃんが寝ない理由 原因

赤ちゃんにとって、寝るという行為はとても大切なものです。基本的に、起きているときは授乳や離乳食で栄養をとり、遊んで身体や脳を発達させ、それ以外の時間は寝ているのが赤ちゃんの生活パターンです。

赤ちゃんが頻繁に寝るのは、新しい動きをした身体を休め、たくさんの情報をインプットした脳を休めるためのものです。

しかし、寝ることにも体力が必要になるため、まだ月齢が浅い赤ちゃんは長時間眠り続けることができません。その結果、2時間や3時間という短時間睡眠のサイクルになるのです。月齢により、寝ない原因や対策方法は異なりますので、それぞれ詳しくみていきましょう。

昼夜の区別がついていないから泣く

新生児の場合

産まれたばかりの新生児の赤ちゃんは、見るもの、触れるものが全て初めてのことになります。この頃の赤ちゃんが寝ない原因としては、さまざまなものがありますが、まずひとつの原因として昼夜の区別がついていないということが大きいでしょう。

新生児の赤ちゃんは、まだ視力が発達しておらず、脳の学習も進んでいないため、明るい時を昼と感じたり暗くなったら夜だと感じたりして、明確に区別することができません。暗くすれば寝てくれるだろうと考えていても、赤ちゃんがそれを認識していないため、それだけでは寝てくれないのです。

お腹が減っているから泣く

空腹具合を観察しよう

赤ちゃんがなかなか寝てくれない原因として、お腹が減っていて眠りにつけないということがあります。新生児だけに限らず、月齢が進んだ赤ちゃんにも当てはまることですので、授乳量や離乳食の量が適切かどうかを見極める必要があります。

特に、母乳で育てている赤ちゃんの場合、1回分の授乳量を把握しにくい部分があります。時間をかけて授乳していても、思ったほど母乳を飲んでいないこともありますので、授乳前と授乳後で体重を測り、どれくらい授乳しているかを把握しておくようにしましょう。大人も赤ちゃんも、空腹のままだとなかなか寝付けないものです。

赤ちゃんに飲み過ぎということはありませんので、欲しがるようならたっぷりと母乳やミルクを与えてあげるようにしましょう。

赤ちゃんのおなかにハリがあるから泣く

おなかにハリがある

赤ちゃんがなかなか寝てくれない原因として、次にチェックしたいのがお腹のハリです。寝る前にたっぷり授乳している赤ちゃんの場合、ゲップが出し切れておらず、お腹にハリが残っている場合があります。

ベッドに寝かせている場合は、一度縦に抱っこをして、しっかりとゲップを出し切らせてあげるようにしましょう。また、うんちをする前兆として、お腹にハリが出ていることもあります。

おしめはまだ汚れていないけれど、お腹にハリがあってもうすぐしたらうんちが出るという状況ですので、ベビーマッサージでお腹のハリを和らげ、便通を促してあげると良いでしょう。

赤ちゃんの体温、温度調整が合わなくて泣く

温度調整の不具合

赤ちゃんがなかなか寝てくれない原因として、寝ている環境の温度や、衣服、布団の厚さが適していないことがあります。赤ちゃんの体温は、少しの変化にも影響を受けてしまうものですから、ちょっと気温が高すぎたり、低すぎたりするだけでも、寝ることができなくなってしまうのです。

夏場はエアコンで空調を整え、身体が冷えすぎないように気をつけましょう。エアコンの冷気は、下にたまりやすいので、大人の身体では適温でも、寝ている赤ちゃんにとっては寒い可能性があります。また、冬場は暖房を強めすぎないことも大切です。身体が冷えてしまわないようにと、厚めの布団をかけたり、保温機能の高い衣服を着させたりしていると、体温が上昇して上せた状態になり、不快さを感じてしまいます。

赤ちゃんは基本的に体温が高いので、大人より少し薄着でちょうど良いくらいですから、着せさせすぎないようにし、お布団も調整しやすい薄いものを重ねておくようにしましょう。適温かどうか判断しにくい場合は、赤ちゃんの手足を触り、熱や汗がこもっていないか、冷えていないかをチェックしておくようにしてください。

興奮しずぎ、刺激がありすぎて泣く

刺激の影響

赤ちゃんが寝てくれない原因として、起きているときに受けた刺激がまだ影響していることがあります。初めてお散歩に出かけたときや、新しい人と会った時には、なかなか寝てくれないことが多いのは、それが原因だと言われています。

赤ちゃんにとっては、未知の体験ですから、見た目は普通にしていても脳や身体はその時の刺激を強く受けています。神経が興奮したままの状態では大人もなかなか寝付けないように、赤ちゃんもすぐに眠ることはできなくなるのです。

目がパッチリ開いていて、眠る気配がないときは、リラックスしやすい子守唄などを歌い、神経を落ち着かせてあげるようにしましょう。

おむつ濡れている、サイズが合わないで泣く

おむつチェック

赤ちゃんが寝てくれない原因として、おむつが汚れていたり、サイズがあっていなかったりする場合があります。さっきおむつを替えたから大丈夫だと思っていても、赤ちゃんはすぐにおしっこやウンチをしてしまうものです。

授乳後は、おしっこやウンチをすることが多いので、なかなか寝ない時にはおむつが汚れていないかどうかを、もう一度チェックするようにしましょう。また、赤ちゃんにとっておむつのサイズが合っていないことから不快に感じ、眠れなくなることがあります。

産まれてから半年の間は、赤ちゃんは急スピードで成長していきますので、少し前まで使っていたおむつが窮屈になることはよくあることです。おむつがお腹を締め付けていないか、足回りが窮屈そうではないか、定期的にチェックするようにしましょう。

寝る環境が気にいらなくて泣く

寝る環境を整える

赤ちゃんがなかなか寝てくれない原因として、寝る環境が整っていないことがあります。例えば、お昼寝だからとリビングに布団を引いて、テレビを観ながら寝かしつけをしている場合、赤ちゃんはテレビの刺激を受けてなかなか眠れなくなってしまいます。

同じように、スマートフォンの音楽や光も、赤ちゃんの睡眠を妨げるアイテムになります。赤ちゃんが寝るときは、テレビやスマートフォンのスイッチを切り、静かな環境で眠らせてあげるようにしましょう。お昼寝の場合はカーテンを引いて寝やすい暗さに調整し、夜も最小限の明かりにすると、眠りやすくなります。

鼻づまりや咳など体調が悪くて泣く

鼻づまりや咳など体調が悪くて泣く

赤ちゃんがぐずって寝ない原因の最たるものは、体調の悪さです。熱が出ると、その熱が出た行為自体によって寝られなくなりますし、座薬や解熱剤を飲ませて薬の働きで目が冴えてしまう事も考えられます。

赤ちゃんは体調が悪いから寝ていようとは考えませんから、寝なければ無理強いせずに静かに遊ばせて様子を見ましょう。それから赤ちゃんが一番苦しいのが、鼻づまりと咳です。

赤ちゃんは母乳やミルクを飲みながら呼吸できるよう全員が鼻呼吸ですが、その鼻が詰まってしまうと息しづらいだけでなく、横になれば余計に鼻づまりの範囲が広がるので、赤ちゃんは嫌がって寝てくれません。鼻水を吸い取ったり赤ちゃんの姿勢を変えたりと、こまめに赤ちゃんの様子をチェックしてください。

赤ちゃんが寝ない時の対処方法

さまざまな状況を整えているのに、なかなか赤ちゃんが寝てくれない時は、必殺の対策方法を実践していきましょう。

子守唄を歌って安心させてあげる

子守唄

子守唄を歌ってあげてください。子守唄のリズムは、赤ちゃんが心地よくなるよう考えられていますので、お父さんやお母さんが歌ってあげると、徐々に眠たくなってくるようになっています。

子守唄のレパートリーを増やし、気に入った歌を見つけてあげるようにしましょう。また、子守唄に加えて、お腹や胸をトントンとたたいてあげると、その振動で身体と心がリラックスし、より寝やすくなります。

赤ちゃんの眉間やおでこを撫でる

眉間やおでこを撫でる

赤ちゃんがぐずって寝てくれない時は、眉間やおでこを優しく撫でてあげるようにしましょう。さまざまな方向で撫でることでお母さんの存在を強く感じ、寝やすくなります。また、眉間やおでこを撫でるときは、できるだけ身体を赤ちゃんに触れるようにピッタリ添い寝をして、鼓動や息遣いを感じられるようにしましょう。

スキンシップが不十分だと、赤ちゃんの気持ちは不安だらけで眠れなくなってしまいます。添い寝をしたり、撫でたりすることでスキンシップ欲を満たしてあげるようにしましょう。

お昼寝の時間を決める

お昼寝の時間を決める

お昼寝の時間と夜の就寝時間は、深い関係があります。大人でも、つい夕方に寝てしまうと夜は寝られなくて大変ですよね。それと同じく、赤ちゃんもお昼寝の時間がまちまちだったり遅かったりすると夜の就寝に響いてしまうのです。

お昼寝の時間は月齢によって変わりますが、スタートする時間を常に同じ時間にしておけば夜もぐずらず寝られるようになります。

またお昼寝の時間が決まれば、自動的に昼食時間や起床時間も決まり生活リズムが自然と整ってくるので、寝られなくて遅寝遅起きが習慣になってしまったと悩むお母さんは、一度試してみてはいかがでしょうか。

おくるみで安心 布で身体を包む

布で身体を包む

赤ちゃんが寝てくれない時は、布やおくるみなどで身体を包んであげましょう。身体を包むことでお母さんの身体の中にいた状態に近づけることができるため、安心して寝やすくなるのです。また、手足を広げて寝ていると反射で身体がビクッと動いてしまい起きることがあります。

赤ちゃんによっては、突然の自分の身体の動きに戸惑い泣き出してしまうこともあるので、それを予防するためにも身体を包み、長い睡眠を取りやすくさせてあげましょう。

入眠儀式を作ってみる

入眠儀式を作ってみる

眠り方が分からない赤ちゃんには、就寝を促すポイントやアイテムをお母さんが作ってあげましょう。例えば、お風呂や歯磨き・絵本を読んだ後に寝るというのを繰り返せば、次第に赤ちゃんも就寝までの流れが理解できるようになります。

ここで気をつけたいのが、抱っこや授乳・ミルクなど赤ちゃんが目覚めた時その場に無いアイテムを入眠儀式にしない事。

赤ちゃんは自分が起きた後も寝る前と同じ状態だと安心しますが、反対に寝る前まであったものが無いと不安になって泣き出し、寝かしつけたとしても再度繰り返すようになります。アイテムには、一度位置を決めたら動かないヌイグルミや柔らかいタオルを選ぶようにしましょう。

お母さんもイライラしないでリラックス

お母さんもリラックス

赤ちゃんがなかなか寝てくれないと、お母さんは必死に寝かせようとしてしまいます。お母さんがイライラしたり、寝かしつけに必死になっていたりすると、それが赤ちゃんに伝わってしまい、ますます寝なくなってしまうでしょう。

赤ちゃんは思っている以上にお母さんを観察していますから、それを活用して一緒に寝ようと試みてはいかがでしょうか。お母さんがリラックスしてウトウト気持ちよさそうにしていると、赤ちゃんもそれにつられて眠くなってきます。寝たふりでも構いませんし、睡眠不足を補うために一緒に寝てしまうのも良いでしょう。

お父さんに寝かしつけをバトンタッチ

お父さんに寝かしつけをバトンタッチ

赤ちゃんが何をしても寝ないとお母さんはイライラしてしまい、そのイライラが赤ちゃんに移って更に寝ないというループに陥る事もしばしばです。

そんな時は思い切って、お父さんに赤ちゃんの寝かしつけをお願いしてみましょう。赤ちゃんがお母さんに抱っこされても寝ないのは、赤ちゃんがお母さんと遊びたいと思っているケースや、沢山母乳を飲んだけどまだおっぱいが気になって寝られないケースが挙げられます。

こんな時はお母さんが抱っこするほど目が覚めてしまいますが、お父さんだとすんなり寝てくれる場合があります。お母さんはそれを見て余計にイライラしてしまうかもしれませんが、赤ちゃんはお母さんと一緒だと嬉しくて寝られないのだと思えば、イライラも収まってくるのではないでしょうか。

ここまでのまとめ

赤ちゃんが寝ない原因や、対策方法について詳しくご紹介しました。赤ちゃんによって、睡眠のリズムも違いますし、短時間で起きてしまう赤ちゃんもいれば、3時間以上眠り続けられる赤ちゃんもいます。

赤ちゃんは寝るものだと決めつけてしまうと、お母さんもストレスが溜まってしまいますので、赤ちゃんによって異なる睡眠サイクルを認めて受け入れてあげることが大切です。寝ない原因を探り、対策方法を実践することで、少しずつ睡眠のリズムも整ってきます。

赤ちゃんの睡眠が安定してくれば育児もずいぶん楽になってきますので、最初は大変でも根気よく赤ちゃんが寝やすい条件を探り、捉えていきましょう。

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