可愛い赤ちゃんが生まれると、一緒にお散歩したい、一緒にドライブに行きたい、一緒に公園で遊びたいなど、たくさん一緒にやりたいことが膨らんでくるものです。産後、しばらくしてお母さんの体調が落ち着いてくると、温泉にゆっくりと使って疲れを癒したいなぁと思い始めるのではないでしょうか。
早く温泉でゆっくりしたいけれど、温泉に赤ちゃんを連れて行っていいかわからない、いつぐらいから温泉に連れて行ける?温泉に行くときのマナーを知りたいというお母さんも多いことでしょう。そこで、赤ちゃんと温泉に行く場合のマナーやルールなどについて、詳しくご紹介していきたいと思います。
赤ちゃんと温泉
赤ちゃんと温泉に行きたいと思っていても、一緒に温泉に入れる状態でなければ実現不可能になります。では、赤ちゃんが温泉に入れるようになるのは、どれくらいの時期からなのでしょうか。
基本的に大人と一緒のお風呂に入れるようになれば、温泉にチャレンジできる段階だと言えます。生後間もない新生児の頃だと、感染症予防の観点からベビーバスで入浴することが推奨されているため、自宅であっても大人と一緒のお風呂に入れないのが実情です。
つまり、新生児の頃は温泉に連れて行くことはできない段階ですので、それを過ぎてから検討すべきだと言えるでしょう。
温泉に入ることができる時期は
基本的に、大人と一緒に入浴することができるようになれば、温泉に連れて行くことは可能です。新生児の頃は、ベビーバスで単独入浴が推奨されているため、まだこの段階では温泉に入らせることはできません。
新生児を過ぎれば温泉に入ることは可能になりますが、気持ちよく入れることと無理をして入ることには違いがあります。大人も赤ちゃんも一緒に温泉を楽しむことができる、という観点から見れば、首が座り始める頃が最適だと言えるでしょう。
首が座りはじめた頃なら、お座りの状態で一緒に入浴することができますし、横向きの抱っこ以外の体制でもケアができるので、お母さんの負担も軽減される為、一緒に温泉を楽しむことができるでしょう。
赤ちゃんと温泉 施設予約の注意点
温泉施設によっては入れない場合も
赤ちゃんと一緒に温泉を楽しみたいなら、首が座りはじめた時期から検討するのがオススメです。ただ、首が座った状態であっても赤ちゃんを受け入れていない温泉施設もあるので注意が必要です。温泉施設によっては、月齢やおむつが取れているかどうかで入浴の可否を決定しているところがあります。
気持ちよさそうな温泉の写真を見て予約したものの、現地に到着したら赤ちゃんの入浴を断られてしまったというケースも多いので、事前にきちんと確認しておくようにしましょう。
気になる泉質の確認
赤ちゃんと一緒に温泉を楽しみたいなら、温泉の情報もきちんと調べておく必要があります。赤ちゃん受け入れOKかどうかをまずチェックし、温泉の泉質も調べておくようにしましょう。
泉質によっては、デリケートな赤ちゃんの肌では刺激が強すぎる場合があります。敏感肌の方だと、大人でも温泉の泉質で皮膚が荒れてしまうこともあるので、できるだけ優しい泉質の物を選ぶようにしましょう。
赤ちゃんでも入ることができる泉質で選ぶなら、単純温泉がオススメです。単純温泉とは、含有成分の量が一定量に達していないことから、泉質名をつけることができない温泉のことを言います。肌への刺激が少ないことから、デリケートな赤ちゃんの肌でも安心して利用することができるでしょう。
単純温泉でも、充分温泉の効能を受けることができますから、赤ちゃんもお母さんも温泉を楽しむことができます。
温泉の温度の確認
赤ちゃんと一緒に温泉を楽しみたいなら、温泉の温度もリサーチしておく必要があります。大人としては気持ちのいい温度であっても、赤ちゃんにとっては高温でのぼせてしまう可能性があるからです。
赤ちゃんが入浴する場合の適温としては、40℃前後が最適と言われているため、温泉の温度としてはかなりぬるめになります。源泉かけ流しの温泉だと湯質としては最高品質ですが、熱いままのお湯であることが多いため、赤ちゃんと一緒に入浴できないことがほとんどです。
熱すぎるからと言って、温泉に直接水を入れてしまうと、周りの人の迷惑になってしまいますし、トラブルのもとにもなりかねません。温泉施設によってはベビーバスを貸し出しているところもあるので、温泉の温度をお水でやわらげ、一緒に楽しめるようにするのが良いでしょう。
温泉周りの環境もチェック
気軽に立ち寄れるような場所は問題ないのですが、温泉の宿泊場所が山を入った所にあったり、お店に行くまで車が必要なケースが少なくありません。そのような場所だと、オムツの替えやお尻ふきシートがなくなってしまった時が大変です。
十分足りると思って用意しても、初めての体験の連続に赤ちゃんが体調を崩して使い切ってしまう可能性もありますから、せめてコンビニエンスストアが近くにあるかどうかを確認しておいた方が良いでしょう。
また、赤ちゃんが熱を出したり転んで頭を打った時、病院が近くにないと探すのも大変なので、なるべく病院が近くにあったり救急処置を受けられるような宿泊施設を選ぶようにしましょう。
選ぶべきではない温泉は
大人だけならばどんな温泉地に行ってもかまいませんが、赤ちゃんが一緒ならば赤ちゃん優先を第一にして温泉地を決定するようにしましょう。
例えば赤ちゃんを抱っこして移動しますから、足元のおぼつかないような場所にある露天風呂は避けた方が良いですね。それから宿泊金額の高い旅館やホテルも同様です。
そのような場所は静かな環境でリラックスするために訪れる方が多いので、赤ちゃんの声を厭う方も少なくありません。どうしても泊まりたい施設があるのならば、周りの宿泊客から距離をとった離れなどを予約するのも良いでしょう。
温泉を楽しむマナー
赤ちゃんと一緒に温泉を楽しみたいなら、きちんとマナーを守ることが大切です。赤ちゃんが入浴する時に、最も注意しなければならないのがトイレの問題です。
月齢が浅い赤ちゃんの場合、状況に関係なくどこでもオシッコやウンチをしてしまうため、温泉に入っているときにトイレをしてしまう可能性があるからです。
家族だけでなく大勢の人たちが利用する温泉施設ですから、温泉に入っているときにトイレをしてしまうのはご法度です。必ず、事前にトイレを済ませておくようにしましょう。月齢が浅く、まだトイレの間隔がわかりづらいときは、入浴前にベビーマッサージをしてしっかり排泄を促しておくと安心です。
きちんと身体を洗おう
赤ちゃんと一緒に温泉を楽しみたいのなら、一般的な温泉のマナーはきちんと守るべきです。温泉に入る手順としては、身体を洗って綺麗な状態にしてから温泉に入るという流れになります。
お母さんの身体はきちんと洗ったけれど、赤ちゃんはそのままでもかまわないというルールはどこにもありませんから、ちゃんと洗う必要があります。
特に赤ちゃんは、自分でお尻を拭いたり洗ったりすることができませんから、温泉に入る前にしっかり身体やお尻を清潔な状態に洗っておくようにしましょう。
ベビーベッドの確認
赤ちゃんと一緒に温泉に入る場合、お父さんかお母さんどちらかが赤ちゃんのお世話をすることになります。自宅なら夫婦一緒になって連携を取り、一緒に身体を拭いたり着替えさせたりすることができますが、温泉施設では男女に分かれているため、ひとりでのお世話になります。
ひとりで赤ちゃんの身体を拭いたり、着替えさせたり、おむつを履かせたりするのは大変な作業です。少しでも負担を軽減するためにも、脱衣所にベビーベッドが設置されているかどうかを確認しておくと安心でしょう。
ベビーベッドがなければ、床にバスタオルを引いてお世話することになるため、身体が冷えたり、汗をかいたりして体力が奪われてしまいます。
また、他の利用客が通行するときに邪魔になったり、着替えしづらくさせたりするなど、周りに迷惑をかける可能性があるので、必ずベビーベッドの有無を確認しておくようにしましょう。
持ち物のポイントは?
普段の旅行と違って、温泉は郊外や中心地から離れた場所に多くあります。温泉の周辺に赤ちゃん用品を売っているお店はほとんど無いと言ってよいですから、オムツや粉ミルク・シートなどの消耗品や赤ちゃんの服は多めに持っていくようにしましょう。
それから、おくるみ代わりやおむつ替えなどで赤ちゃんをベビーベッドや畳に寝かせる時に、バスタオルが大活躍します。バスタオルを何枚でも使ってよいという宿泊先なら良いのですが、そうでない場合にはバスタオルを1枚余分に持っていくと重宝します。
また、家とは全く違う環境や温泉などで赤ちゃんが体調を崩す事も考えられるので、健康保険証と母子手帳は必ず携帯してください。
離乳食期に持っていくもの
離乳食を始めた赤ちゃんを温泉に連れて行く時は、離乳食の段階によって持っていくものが少し変わります。例えば、離乳食を始めたばかりなら宿泊先の食事は食べられませんから、ベビーフードを持っていく必要があります。
しかし、うどんや豆腐が食べられるようならば食事のメニューによって取り分けも出来るので、赤ちゃん用の食器を持っていくと良いでしょう。赤ちゃんもいつもと違う雰囲気なら、沢山食べてくれるかもしれません。
宿泊先によっては、離乳食から幼児食まで用意してくれる場合もあるので、アレルギーが無いのなら頼んでみるのも良いでしょう。ただ、幼児食があっても家からレトルトなどを持っていく場合は、一度宿泊先にOKかどうかを聞いておくとトラブルを避けられます。
入浴前後の水分補給
赤ちゃんと一緒に温泉を楽しみたいなら、水分補給にも気を配る必要があります。温泉に入ると身体の水分が奪われてしまうため、入浴前後の水分補給は非常に大切です。
温泉に入る前に、ひとくちでもいいので母乳やミルク、お水やお茶などを与えて水分補給しておくようにしましょう。そして、入浴後に着替えが落ち着いたら、再び水分補給しておくと安心です。
水分不足になると、便秘になりやすいだけでなく脱水症状など生命に関わる危険が関係してくる恐れもあります。普段とは違う環境でお風呂に入るからこそ、念入りに準備をして安全に温泉に入れるようにしておきましょう。
場所見知りの可能性
赤ちゃんと一緒に温泉を楽しみたいと思っていても、その場所に戸惑って受け入れられないこともあります。お父さんやお母さんにとっては、温泉という事でワクワクする場所かもしれませんが、赤ちゃんにとっては見知らぬ不安な場所になります。
温泉施設に到着したとたん、泣き止まずに温泉に入れないという事態も考えられますので、あらかじめ覚悟しておいた方が良いでしょう。外出する機会が少なく、知らない場所に行った経験があまりない赤ちゃんだと、温泉という初めての場所に戸惑って不安になる可能性が高くなります。
場所見知りだけでなく、他の入浴客に人見知りをして泣き止まない可能性もあるので、温泉に入れない可能性があることも考えておきましょう。
家族風呂からスタート
赤ちゃんと一緒に温泉を楽しみたい。でも、初めての温泉施設に戸惑ったり、トイレをしてしまったりすることを考えると、なかなか利用に踏み切れないという事もあるでしょう。そんな時は、家族風呂からスタートしてみてはいかがでしょうか。
温泉施設によっては、お部屋に家族風呂が備え付けられていることもあります。周囲への迷惑を気にせず、家族水いらずでゆっくりと温泉を楽しむことができるので、温泉デビューを考えている赤ちゃんにとっては最適だと言えるでしょう。
家族風呂に慣れてきたら、大きな温泉にもチャレンジしていくなど段階を踏むことで、スムーズに温泉に馴染んでいくことができるでしょう。
日帰りからスタート
赤ちゃんと一緒に温泉を楽しみたいけれど、宿泊となるとハードルが高いと感じる方も多いのではないでしょうか。まだ睡眠サイクルが安定しておらず、離乳食もスタートしていない時期だと、温泉施設に泊まるのは大変です。
深夜に泣き出して周りの宿泊客に迷惑をかけたり、環境が変わって母乳が出づらくなったり、ミルクを飲まなくなったりすることもあるので、逆に気疲れしてしまうかもしれません。
宿泊が不安な場合は、日帰り温泉で楽しむようにしましょう。赤ちゃんにとっても、お母さんにとっても、無理なく楽しめるのが一番大切なことだと言えます。
まとめ
赤ちゃんと温泉を楽しむうえで、知っておくべきマナーやルールについてご紹介しました。出産で疲れたお母さんの身体を癒し、赤ちゃんにリラックスしてもらうためにも、よりよい温泉の利用方法を模索して、めいっぱい楽しんでくださいね。