赤ちゃんの熱中症や暑さ対策で知っておきたいこと

赤ちゃんの熱中症や暑さ対策で知っておくべきこと 赤ちゃん 生活

赤ちゃんは大人の何倍も汗をかきますし、体温調整も苦手です。細やかなケアが大切になりますが、特に暑い季節になると熱中症が心配になりますよね。

熱中症は深刻な場合、命の危険にも関わる可能性があるため、たかが熱中症と侮ることはできません。赤ちゃんが熱中症にかからないためには、どんな暑さ対策が必要なのでしょうか。

そこで、赤ちゃんを熱中症から守るために、さまざまな暑さ対策の方法についてご紹介していきましょう。

赤ちゃんの体温はどれくらい?

赤ちゃんの体温は

赤ちゃんの体温は、大人よりも高く37.5度が平熱となっています。そのため、夏に赤ちゃんを抱っこしていると、自分の腕やお腹にもべっとり汗をかいてしまうことがあるでしょう。

また、赤ちゃんは体温調整が苦手で自らコントロールすることができません。特に新生児の頃は寝返りを打つこともできないため、あおむけの状態で寝ていることが多く、体温が上がりすぎたり下がりすぎたりするのでこまめなケアが必要になります。

赤ちゃんの体温調整機能は、月齢と共に徐々に成長していきますが、1歳前後でもまだまだ注意は必要です。

夏は気温がぐんぐん上がるため、赤ちゃんの体温も影響されて熱中症になりやすくなりますので、外で遊ぶときだけでなく、室内にいるときも細心の注意を払うようにしましょう。

熱中症とは

赤ちゃん熱中症とは

そもそも熱中症とは、どのような症状のことをさすのでしょうか。熱中症とは、気温が高い状態にある環境にいることで、身体の水分や塩分のバランスが崩れたり、さまざまな調整機能がコントロール不能になったりすることから引き起こされるものです。

最悪の場合、命に関わる危険性もあるため早期発見と早期治療が必要になります。では、具体的に熱中症にかかった赤ちゃんはどのような症状が出てくるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

湿度も忘れずにチェック

熱中症になるのは高い温度だけが原因と思われがちですが、実は温度以外に湿度・地面からの輻射熱・風速の要因が関わっています。

実際にどのような環境だと熱中症を発症しやすいのかを、アメリカのナショナル・ウェザー・サービスが調べヒートインデックスチャートを公開していますが、気温28度では湿度85%、気温30度では湿度60%で熱中症発症に「特に注意」というレベルになります。参照: National Weather Service  NWS Heat Index 

赤ちゃんは大人よりも体温が高いので、このチャートが示す温度・湿度より低くても熱中症になる可能性があります。

温度計と湿度計を赤ちゃんのそばに置いてチェックするのも良いですが、日本気象協会から一定間隔で自動計算を行い、危険な時はブザーやライトで知らせてくれる携帯型熱中症計が安価で発売されているので、そちらを活用するのも良いでしょう。

amazon: 携帯型熱中症計 見守りっち【日本気象協会監修】

赤ちゃんの熱中症の症状 サイン

赤ちゃんの熱中症の症状 サイン

赤ちゃんが熱中症になりはじめているときは、どのような症状が現れるものなのでしょうか。見た目としてわかりやすいサインをいくつかご紹介しておきましょう。

赤ちゃんの顔が赤くなっていて、触ると熱い状態になっている。

顔色がいつもと違って悪いと感じる、顔色が青い。

脈を測ると、明らかに弱まっている。

唇がカサカサに渇いてしまっている。

先ほどまでたくさん汗をかいていたのに、汗がピタッと止まってかかなくなる。

オシッコの量が減る、または出なくなる。

いつも以上に母乳やミルクを欲している。

身体が震えている、けいれんし始めている。

その他にも、泣き声に元気がなかったり、元気がなかったり、機嫌が悪い、ぐったりしているというぐずりに近い状態もあります。

深刻な状態になると、意識がもうろうとしたり、名前を呼んでも反応しなくなったりするので、すぐに病院で診てもらうようにしましょう。

赤ちゃん熱中症の予防対策

赤ちゃん熱中症の予防対策

赤ちゃんを熱中症から守るためには、暑さ対策をしていくことが重要になります。気温が高い環境に長くいると赤ちゃんはすぐに影響を受けてしまうため、気温には細心の注意を払いましょう。

外出する時はできるだけ木陰を選んで移動し、こまめに涼しい場所で休憩を取るようにしてください。赤ちゃんは大人よりも地面に近いエリアで活動しているため、地面からの放出される熱をダイレクトに受けてしまいます。

そのため、大人としてはそんなに高温と感じていなくても熱中症になってしまう可能性がありますので、長時間日向に居つづけないようにしましょう。

水分補給の大切さ

水分補給の大切さ

暑い日は、いつも以上に赤ちゃんに水分補給を心掛けるようにしましょう。赤ちゃんは自分から喉が渇いたと言わないため、お母さんがこまめにケアする必要があります。

母乳やミルクも水分補給になりますので、赤ちゃんにはどんどん飲ませてあげるようにしましょう。白湯が飲める赤ちゃんなら、哺乳瓶やストローで定期的に与えるようにしてください。

暑い日だと冷たいお水やジュースを与えたくなりますが、冷たいお水は内臓を冷やして下痢や消化不良を引き起こしてしまいます。また、ジュースだと糖分が多く水分補給にはなりませんのでお水かお茶を与えるようにしましょう。

適度に汗をかく環境も大切

適度に汗をかく環境も大切

熱中症やあせもが怖くて、夏中冷房の効いた部屋に赤ちゃんと過ごしているお母さんも多いです。

ハイハイや歩けるようになったら朝の涼しいうちに遊んで汗をかき、暑い日中は部屋で昼寝というようにメリハリをつけると良いでしょう。ずっと冷房の部屋で過ごすと体温調節機能が衰えてしまう可能性もあります。

室内の赤ちゃん熱中症の注意

室内の赤ちゃん熱中症の注意

熱中症は外で起きるものだと思いがちですが、実は室内でも発生する可能性があります。日当たりのいい部屋だとすぐに室温が上がり、蒸し風呂のような温度になってしまうため注意が必要です。

赤ちゃんにとって過ごしやすい室温は、夏の季節なら25度から28度が良いでしょう。直接エアコンの風が当たらないようにし、カーテンをひいて直射日光を防ぐことで暑さ対策も熱中症対策も行うことができます。

エアコンを使用すると、思った以上に冷えてしまうこともあるため、温度計を赤ちゃんが寝ているお布団のそばに設置しておくと正確な温度を知ることができます。

エアコンタイマー機能に注意

日差し暑い部屋

気温がぐんぐん上がると熱中症の危険が増してくるため、エアコンを使用するお母さんも多いことでしょう。しかし、長時間エアコンに当たり続けていると身体も冷えてしまいますし、空気もよどんでしまいます。

そのため、タイマー機能を利用してエアコンに当たりすぎないようにする方もいらっしゃいますが、意外な落とし穴が存在するので注意が必要です。

もし、カーテンを閉めずにエアコンをかけてタイマーが切れてしまうと、短い時間の間に室内の温度が急上昇してしまいます。エアコンをかけていると窓は閉め切った状態になるため、小さな部屋ならあっという間に蒸し風呂状態です。

ちょっと目を離したすきに、赤ちゃんが熱中症に見舞われてしまう恐れもあるため、タイマー機能はエアコンではなくスマホやキッチンタイマーに任せるようにしましょう。

シャワー、お風呂でクールダウン

シャワー、お風呂でクールダウン

夏になると赤ちゃんは大量の汗をかくようになります。体温調整がうまくいかない赤ちゃんにとって、汗をかくことは唯一の体温調整になるからです。身体がほてり、汗をたくさん書いた時は水分を補給してシャワーを浴びて汗を洗い流すようにしましょう。

シャワーを浴びることで、上昇した体温をクールダウンさせることができますし、汗を洗い流すことで皮膚トラブルも防止することができます。

また、汗をかいたままの状態で長くいると、そこから身体が冷えてしまうこともあるため、こまめにシャワーを浴びることはとても大切なのです。

暑いときの扇風機の使用の注意

暑いときの扇風機の使用の注意

エアコンをつけるほど気温は高くないけれど熱中症が心配という方に、扇風機を使用するケースがあります。扇風機なら必要以上に気温を低くさせることもないですし、風があたると涼しくなるので熱中症を予防できると考えているのでしょう。

確かに扇風機の風に当たると涼しさを感じますが、長時間風が当たり続けると必要以上に熱が奪われてしまう可能性があります。

扇風機の風が強い状態であたり続けると、赤ちゃんの体温が奪われて低体温になる恐れもあるため、直接風を当てないようにしましょう。

扇風機は室内の空気を循環させる目的で使用し、壁や天井を利用して間接的に風を赤ちゃんに送るようにすると安心です。

まとめ

赤ちゃんの熱中症予防において、暑さ対策の方法をご紹介しました。体温調整がまだうまくできない赤ちゃんにとって、気温の影響はとても大きなものになります。

外出する時はこまめに水分補給と休息を取るようにし、室内でも温度管理をしっかり行い熱中症を予防していきましょう。きちんと暑さ対策をすることで、夏を元気に乗り越えていきましょう。