赤ちゃんにおやつを食べさせるときに知っておきたいこと

赤ちゃんにおやつを食べさせるときに知っておきたいこと いつから 時間 量 種類 タイミング やり方 注意点 など 赤ちゃん 食事

赤ちゃんの離乳が進み、一日2回あるいは3回離乳食を食べてくれるようになると、そろそろおやつをあげてもいいのでは?と気になります。赤ちゃんにおやつをあげるのはいつから?どんなおやつをあげるべき?おやつは手作りしたほうがいいの?どんなタイミングであげればいいの?など、赤ちゃんのおやつに関してはいろいろな疑問があります。

離乳の妨げにならないおやつのやり方を把握し、赤ちゃんの食事のリズムを整えてあげましょう。赤ちゃんにおやつを食べさせるときに知っておきたいさまざまな情報をご紹介します。

赤ちゃんにおやつをあげるのはいつから?

赤ちゃんにおやつをあげるのはいつから?

赤ちゃんにおやつをあげるのは、少なくとも離乳中期に入ってからですが、離乳期中期にはまだ母乳やミルクをたっぷり飲んでいますので、必ずしもおやつをあげる必要はありません。月齢7、8ヶ月ではおやつをあげるのはまだ早いと考えるお母さんが多く、離乳後期あるいは完了期になってから始めることが一般的です。

赤ちゃんにいつからおやつをあげるか、何をあげるか、どのようなタイミングであげるかに関しては、さまざまな意見がありますが、もっとも大切なことは離乳の進行を妨げないこと。甘いおやつを離乳の早い時期からあげてしまうと、他の離乳食を食べないようになる赤ちゃんもいます。

離乳食におやつを取り入れる際には、この点に配慮することが必要です。赤ちゃんにおやつを食べさせる際には、離乳食の進み具合を慎重に見極めましょう。

離乳食の進み方とおやつのあげ方

離乳食の進み方とおやつのあげ方

離乳食はまずなめらかにすりつぶされたお米や野菜から始めます。その後離乳食中期に入ると舌でつぶせる固さのものを、そして離乳期後期になると歯茎でつぶせる固さの食べ物へと進んでいきます。

離乳を始める時期は一人一人の赤ちゃんの状況により異なりますが、月齢5、6ヶ月で離乳を開始し、順調に離乳が進んだ場合、月齢7、8ヶ月になると一日2回の離乳食のリズムが整ってきます。離乳中期になると、米や野菜だけでなく、白身魚や卵、豆腐などの大豆製品、果物、乳製品も加えられます。

おやつをあげる時期はいつから?

おやつをあげる時期はいつから?

離乳期の進み方から考え合わせても、赤ちゃんにおやつをあげるのは舌で食べ物をおしつぶせるようになった時期からが適当です。

赤ちゃんにおやつをあげる際には、離乳がどの程度進んでいるかをしっかり把握することが重要です。離乳の時期の違いによって、食べさせるおやつの種類、量、タイミングを変えることが求められるからです。

離乳の最終目標は、赤ちゃんが母乳やミルクではなく、体に必要な栄養を食べ物から摂取できるようにすること。赤ちゃんにおやつを食べさせるときは、離乳の妨げにならないように注意しましょう。

赤ちゃんにおやつは必要?不必要?

赤ちゃんにおやつは必要?不必要?

赤ちゃんが3、4歳になるまではおやつは不必要という意見も多く聞かれますが、実際のところ赤ちゃんにおやつは必要なのでしょうか?

赤ちゃんにおやつは不必要といわれるのは、甘味のあるおやつを早くから食べてしまうと、味の薄い離乳食を食べてくれないことがあるため。おやつを食べさせてしまったために、離乳食を食べてもらえないのでは、逆効果どころかまったく意味がありません。おやつはあくまでも離乳食の補助と考えるようにしましょう。

食べさせ方を誤るとデメリットになりかねない赤ちゃんのおやつですが、離乳完了期になるとおやつをあげる必要性が出てきます。

赤ちゃんにおやつが必要な理由とは?

赤ちゃんにおやつが必要な理由とは?

離乳後期や完了期になると、母乳やミルクを飲む量が減ってきます。その代わり赤ちゃんは離乳食を一日3回食べるようになりますが、母乳/ミルクと離乳食のみでは、赤ちゃんの健やかな成長に必要な栄養を十分得られないことがあります。

赤ちゃんは一度に食べられる量が少なく、消化吸収機能も大人のようには完成していません。離乳食と母乳/ミルクに加えて、おやつを補助的に食べさせることにより、一日に必要な栄養とカロリーを満たすことができます。

また離乳食に飽きた赤ちゃんに対して、ご褒美的な意味合いでおやつを与えることにより、食事に対する興味や楽しみを覚えてもらう助けにもなります。手で食べ物を掴んで食べられるようになれば、おやつの役割はさらに増していきます。自分の手で持って食べることにより、食欲も増し、楽しんで食事をしてくれるようになるでしょう。

赤ちゃんのおやつの量とタイミングについて

赤ちゃんのおやつの量とタイミングについて

赤ちゃんにおやつを食べさせる際の量やタイミングについて考えてみましょう。おやつの量ですが、最初はごく少量を時々与える程度にしなければなりません。最初からたくさんのおやつを食べさせるのは絶対に控えましょう。

ちなみに厚生労働省によると、生後一歳から二歳の赤ちゃんが一日に必要とする推定カロリーは、男児で950kcal, 女児で900kcalです。(参照1)

生後一歳の赤ちゃんにおやつをあげる場合は、一日の摂取量のうち15%から20%程度にとどめましょう。(参照2)一日の摂取カロリーをもとに考えると、一日のおやつのカロリーは135calから190kcal程度になります。

離乳中期のおやつの量とタイミングは?

離乳中期のおやつの量とタイミング

離乳食を規則的に一日三食食べるようになるまでは、おやつはできるだけあげないほうがいい、という考え方もあります。離乳中期におやつをあげる場合はお楽しみ程度に留めておきましょう。毎日おやつを与えることは控え、時々お楽しみ程度に食べさせるようにします。

赤ちゃんに毎日おやつを食べさせると、せっかく作った離乳食を残してしまったり、食べるのを嫌がるようになることも。離乳中期のおやつの量はごく少量に留めることがポイントです。

タイミングに関しては特別な決まりはありません。赤ちゃんの様子を見ながら、離乳食と離乳食の間、あるいは母乳やミルクを飲ませたあとなどにしましょう。

離乳後期以降のおやつの量とタイミング

離乳後期以降のおやつの量とタイミング

離乳後期から完了期になると一日三回の食事のリズムに徐々に近づいていきますので、一日一回あるいは二回おやつをあげても差し支えありません。この時期になると離乳食を食べる量は増えてきますが、母乳やミルクの量は減っていきます。

離乳後期以降のおやつの回数は一日一回あるいは二回程度にし、量とカロリーが多すぎないように注意しましょう。

一歳児におやつをあげる最適なタイミングは、午前中と午後に一回ずつ。離乳食との区別をしっかり付けながら食べさせるようにします。カロリーにも注意を払い、甘すぎるものやカロリーの高すぎるものは避けるようにしましょう。

赤ちゃんにあげるおやつはどんなものを選ぶべき?

赤ちゃんにあげるおやつは市販のものと手作りとどちらがいいのでしょうか?市販のおやつと手作りのおやつには、それぞれメリットとデメリットがありますので、それぞれのメリットを活かすように取り入れましょう。

市販のおやつ

市販のおやつ

 

市販のベビー用おやつ、クッキー、おせんべい、ボーロといったベビー用お菓子は赤ちゃんにも食べやすいように作られています。赤ちゃんの小さな手でつかみやすいよう、また上手に食べ物を飲みこむことのできない赤ちゃんでも食べやすいように、特別な工夫がされています。

市販のベビー用おやつは、お母さんが家事で忙しいときや外出時に用意しておくと便利です。塩分や糖分も赤ちゃん用に控えめに配合され、着色料や保存料などの添加物が入っていないものがほとんどですので、この点でも安心です。

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手作りおやつ

手作りおやつ

お母さんの手作りのおやつなら安全安心、その都度フレッシュな食材を用いて、赤ちゃんに出来立てのおやつを食べてもらえることがいちばんのメリット。

季節の野菜や果物を用いた蒸しパン、クッキー、ケーキ、ヨーグルトやゼリーなど、お母さんのアイデア次第でバラエティに富んだおやつを用意することができます。また離乳食に加えられなかった食材を利用することで、満遍なく栄養バランスを取る手助けをしてくれます。

いろいろなメリットのある手作りおやつですが、その分手間がかかることがデメリット。家事で忙しいときや外出するとき用に市販のおやつも用意しておくと便利です。手作りのおやつと市販のおやつをうまく組み合わせて、赤ちゃんにいろいろな食べ物を楽しんでもらいましょう。

赤ちゃんにおやつを食べさせる際の注意点とは?

赤ちゃんにおやつを食べさせる際の注意点とは?

赤ちゃんにおやつを食べさせる際の注意点について挙げていきましょう。赤ちゃんが欲しがるからといって好きな食べ物ばかり与えてしまうと、栄養バランスを欠くだけでなく、味覚が正常に発達することを妨げます。

赤ちゃんにおやつをあげる際には、好き嫌いや偏食を助長する食べ物は絶対に避けなければなりません。その他に気をつけたいポイントを以下に挙げてみましょう。

新しい食材はひとつずつあげること

新しい食材はひとつずつあげること

赤ちゃんに新しい食材をおやつとしていきなりあげることは避けましょう。乳幼児の食物アレルギーは昨今増加する一方です。離乳食として食べさせる前に、食物アレルゲンになる可能性のある食べ物をおやつとして赤ちゃんに食べさせることは絶対にやめましょう。

小麦粉、牛乳、卵は三大アレルゲンと呼ばれていますが、この三つにそば、落花生、えび、ピーナッツを加えたものを七大アレルゲンと呼んでいます。

他にも甲殻類全般、ゼラチン、キウイフルーツやオレンジなどの果物、大豆、牛肉など、アレルギーの誘発するおそれのある食べ物には特別な注意が必要です。これ以外の食べ物にしても、はじめて赤ちゃんに食べさせるときは、一品ずつ与えるようにします。市販のおやつをあげる場合には、成分表示欄をよく読み、これまで食べさせたことのない食材が入っていないかどうか、確認してから食べさせたほうが安心です。

大人のお菓子は食べさせない

大人のお菓子は食べさせない

赤ちゃんに大人のお菓子を食べさせることは差し控えましょう。赤ちゃんの胃腸のはたらきはまだ完全ではありませんので、大人用に味付けされた食べ物は赤ちゃんの消化機能に負担を与えます。

塩や砂糖をふんだんに用いた大人のおやつを赤ちゃんに食べさせると、赤ちゃんの未熟な内臓のはたらきに悪影響を与えるだけでなく、濃い味に慣れきってしまうおそれもあります。赤ちゃんのときから砂糖や塩分の多い食べ物を好むのは問題です。大人のお菓子を赤ちゃんにあげるのは絶対にやめましょう。

時間と回数を決めてあげる

時間と回数を決めてあげる

赤ちゃんのおやつは時間と回数を決めてあげるようにしましょう。赤ちゃんがぐずったとき、機嫌を取りたいとき、離乳食を食べてくれないとき、泣いているときなど、大人の都合でおやつをだらだらとあげるのは望ましくありません。

赤ちゃんのおやつはあげるタイミングを考え、大人の都合や赤ちゃんの気分に振り回されないよう注意しましょう。時間と回数を決めずに、好きなときに好きなようにあげてしまうのは離乳の進行の妨げになるばかりか、悪い食習慣が付く原因に。おやつのながら食べをさせないよう、十分注意しましょう。

赤ちゃんのおやつの上手な食べさせ方

赤ちゃんのおやつの上手な食べさせ方

赤ちゃんにおやつをあげる際の上手なやり方について考えてみましょう。赤ちゃんにおやつをあげる際にもっとも重要なポイントは、おやつをあげる目的をはっきりと認識すること。栄養を補うためのおやつが必要になるのは、離乳が完了してから。

それ以前のおやつはあくまでも赤ちゃんの楽しみのため。離乳完了前と後ではおやつをあげる目的が完全に異なります。目的が異なれば当然ですが、おやつの種類や量、そしてあげるタイミングも変えなければなりません。

離乳中のおやつのあげ方

離乳中のおやつのあげ方

離乳が完了するまではおやつは時々あげることを心がけましょう。離乳中におやつを定期的にあげてしまうと、おやつを食べることが習慣化してしまいます。離乳食と母乳/ミルクの摂取に響かないようにすることが大切です。

離乳中の赤ちゃんにおやつをあげることは、咀嚼の練習にひ役立ちますが、毎日必ずあげる必要はありません。離乳食に変化をもたせたいときに、普段の離乳食とはちょっと違う味わいのおやつをあげると赤ちゃんが喜びます。

離乳完了後のおやつのあげ方

離乳完了後のおやつのあげ方

離乳完了後のおやつは一日に必要な栄養を補助する意味合いであげるようにしましょう。クッキーやおせんべい、ボーロといったベビー用お菓子だけでなく、果物、ヨーグルト、野菜のおやきなど、いろいろな種類のおやつを楽しんでもらうよう、

心がけてください。また離乳が完了した赤ちゃんには水分をたっぷり補給させることが重要です。おやつをあげる際には麦茶やベビー用ジュースを一緒に添えましょう。

まとめ

赤ちゃんにおやつを食べさせるときに知っておきたい情報をポイントごとにご紹介しました。離乳中の赤ちゃんにおやつをあげるポイントは、離乳食や授乳の妨げにならないようにすること。また離乳が完了した赤ちゃんに対しては、三食以外の補助食として、栄養バランスを取る手助けをしてくれます。

赤ちゃんにおやつを食べさせる際の注意点やポイントをしっかり学び、赤ちゃんに食べる楽しさを覚えてもらいしまょう。

※参照1 厚生労働省 日本人の食事摂取基準策定検討会報告書 2乳児・小児
※参照2 熊野市健康・長寿課 おやつの量はどれくらい?
※参照 大阪交野市 幼児期のおやつの選び方