赤ちゃんと室温について知っておきたいこと

赤ちゃん体調不良

赤ちゃんの体調は、お母さんが毎日健康状態をチェックし、きめ細やかにケアすることで保たれています。まだ言葉を発することができない赤ちゃんから、健康状態を読み取るのは至難の業ですよね。

赤ちゃんはさまざまな機能が未発達の状態ですので、ちょっとしたことでも大きな影響を受けてしまいます。例えば、室温が少し高すぎたり低すぎたりするだけでも、すぐに体調を崩してしまうのです。

夏場の暑い季節や、冬場の寒い季節になると、どれくらいの室温に保てば赤ちゃんは快適になるのか、頭を悩ませるお母さんも多いのではないでしょうか。

そこで、赤ちゃんが快適に健康で過ごせる室温について、知っておきたいさまざまな情報を幅広くご紹介していきましょう。

体温調整の機能

体温調整の機能

産まれたばかりの赤ちゃんは、まだ自分で体温調整をすることができません。新生児の頃から1歳になるくらいまでの間に、少しずつ体温調整機能が育っていきます。

特に新生児からハイハイできるようになるまでは、寝たままの状態でお部屋の中で過ごすことが多いため、室温が赤ちゃんにとって非常に重要になります。

赤ちゃんは熱いからと服を脱いだり、寒いからと毛布を掛けたりすることができませんので、できるだけ室温を快適な状態に保つようにするようにしましょう。では、赤ちゃんに適した室温とはどれくらいなのでしょうか。

赤ちゃんの適した室温について

適した室温について

赤ちゃんにとって適した温度は、18℃~28℃と言われています。季節によって違いがあり、冬の場合は18℃~22℃くらいが適温で、夏の場合は25℃~28℃くらいが適温と言われています。

赤ちゃんが過ごす部屋には、必ず室温系を設置し、今何度の状態になっているかを必ず確認するようにしましょう。明らかに暑すぎる場合や寒すぎる場合は、エアコンを使用して快適な温度に室温を調整するようにしてください。

ただ、室温だけに注目していると室内が乾燥してしまうことがあります。エアコンを使用すると室内の空気が乾燥してしまうため、適度な湿度も保てるようにしましょう。赤ちゃんが快適に過ごせる湿度は、40%~60%と言われています。

乾燥するとウィルスや細菌に感染しやすくなったり、鼻やのどの粘膜を傷めてしまうこともあるので、洗濯物を干したり、加湿器をつけたりして、湿度を調整するようにしましょう。

赤ちゃんの体温、温度をチェック

赤ちゃんの温度をチェック

赤ちゃんに適した温度は、18℃~28℃と言われていますが、室温が快適な数値を示していても、赤ちゃんは暑がっていたり寒がっていたりすることもあります。

服を着させ過ぎていたり、薄着だったりすると、必要以上に体温が変動してしまうため、赤ちゃんの体温もしっかりチェックしておくことが大切です。

まず室温と湿度をチェックしたら、赤ちゃんの手足をチェックするようにしましょう。手足が熱く汗をかいているようなら、体温が上がり、暑い状態だと読み取ることができます。逆に手足が冷たくひんやりしているようなら、体温が下がり、寒い状態だと読み取ることができるでしょう。

衣服を調整したり、布団の量を調整したりしてしばらくしたら再びチェックしてください。汗をかいておらず適度に手足が温かい状態なら、室温も体温もちょうど良いと言えます。

胴体もチェック

胴体もチェック

赤ちゃんが快適な状態かどうかチェックするためには、手足の温度を触って確かめてみるのがオススメです。

しかし、お布団から出ている状態であったり風の影響を受けたりしていると、手足だけでは快適さがわからないこともあるので注意が必要です。

手足の次には胴体もチェックするようにしましょう。手足が適度に温かくても、お腹を触るとひんやりしていることがありますので、布団や衣服をプラスするようにしましょう。

また、逆に背中がびっしょりと汗で濡れていることもあります。寝返りを打つことができない状態の時は、お布団と接している頭や背中に熱が集中してしまうため、汗をたくさんかいてしまうのです。汗を放置していると身体が冷えてくることもあるので、乾いた服とシーツに取り換えてあげるようにしましょう。

エアコンの温度と床の温度

エアコンの温度と床の温度

室温が高すぎたり低すぎたりする場合、エアコンを使用して調整する方も多いと思います。エアコンの温度を適温に設定したから大丈夫、と思いがちですがエアコンが示している設定温度と実際の温度は異なることがあるので注意が必要です。

室温は必ず温度計で測るようにし、赤ちゃんの寝ているそばで計測するようにしましょう。基本的に冷たい空気は下の方にたまり、温かい空気は上の方に上がる傾向があります。赤ちゃんは床に近い低いエリアで寝ることが多いため、天井に近いエアコンの温度とはかなり違うことがあるのです。

そのため、冷房をかけると赤ちゃんが寝ているエリアの温度がかなり下がっていたり、暖房をかけても実際に赤ちゃんが寝ているエリアの寒さは変わっていなかったりすることがあるのです。このことから赤ちゃんにとって快適な室温は、赤ちゃんの寝ているすぐそばで計測するようにしましょう。

室温で変わる体調

室温で変わる体調

室温を調整することは、赤ちゃんの体調を守ることと等しいと言えます。体温調整がまだうまくできない赤ちゃんにとって、室温の影響は思った以上に強いからです。

例えば、室温が高い状態になると、赤ちゃんの体温も上昇して熱中症になってしまうことがあります。熱中症は昼間に屋外でなるというイメージが強いかもしれませんが、室内でも充分引き起こされる可能性があるものです。

エアコンを使用していれば大丈夫だと思いがちですが、意外な落とし穴としてタイマー機能があります。エアコンのタイマーをかけて終わったことに気づかず、窓を閉め切った状態でいたら、短時間で急速に室温が上昇してしまうことがあります。

様子を見に行くと部屋の中は蒸し風呂状態で、赤ちゃんの顔も真っ赤になっていたという事もあるので、注意が必要です。エアコンのタイマーをかけて部屋を離れるときは必ず終了時間を確認し、こまめに様子を見るようにしましょう。

熱が出たときの室温は?

熱が出たときの室温は?

赤ちゃんは免疫力が弱いため、発熱する事が多いです。夏や冬に発熱すると、部屋の温度はどうしたらよいか迷ってしまいますね。夏は通常と同じ室温だと熱のある赤ちゃんにとっては更に暑く感じられるので、もう少しエアコンの温度を下げてもよいでしょう。

ただし、赤ちゃんの手足が冷たい時は更に熱が上がる前兆なので体を温め、赤ちゃんの手足が暖かくなって体温が上がりきった時に室温を少し下げるようにしましょう。冬は通常の室温で問題ありませんが、湿度に注意が必要です。

赤ちゃんに最適な湿度は40~60%ですが、熱がある時は70%程度まで湿度を上げましょう。ウイルスは湿度に弱いので、赤ちゃんの体調悪化を防いでくれます。

梅雨の室温、湿度管理は?

梅雨の室温、湿度管理は?

夏・冬の室温対策は十分勉強していても、梅雨の時期はすっかり対策を怠ってしまう事があります。梅雨の時期は室温がちょうどよくても、湿度が高いためムシムシするのが特徴です。

大人はそのままでも問題なく過ごせますが、体温調節がしにくい赤ちゃんは夏でなくとも熱中症になってしまうことがあります。梅雨の時期、冷房では寒いという時にはエアコンのドライや除湿器などを試してみてください。

室温は変わらなくても湿度が下がるため、赤ちゃんも体の中に熱がこもることもなくなるでしょう。ただし、長時間そのままにしておくと反対に寒くなってしまうので、こまめにつけたり消したりを繰り返すようにしましょう。

夏のエアコン以外の暑さ対策

夏のエアコン以外の暑さ対策

一晩中エアコンの付けっぱなしはお母さんにも赤ちゃんにも良くありませんが、だからと言って夏は付けないと暑くて寝られません。そんな時は、エアコン以外の方法も試してみましょう。

例えば、赤ちゃん布団の下に「すのこ」などで隙間を作ると通気するため、布団や枕に熱がこもるのを防いでくれます。扇風機で風を赤ちゃんに直接当たらない様に回して使う。冷却マットなどひんやりグッツを赤ちゃんに使っても良いでしょう。

エアコンを消すと暑さで起きてしまうという赤ちゃんには、スリーパーを着せると体の冷やしすぎを防いでくれます。暑くて可哀相だから、と冷やしすぎるのも逆効果ですから、対策を色々工夫してみてください。

冬の室内での熱中症対策

冬の熱中症対策

赤ちゃんの体温は、思わぬことで急上昇してしまうことがあります。冬でも熱中症のような症状になることがあります。

赤ちゃんにとって快適な温度に室温を調整したにもかかわらず、さらに分厚い布団と厚手の服を着させた結果、必要以上に身体が温められて体温が上昇し、のぼせてしまうのです。

赤ちゃんの様子を見に行くと顔が真っ赤になっていて、体温を測ると高熱で汗もびっしょりかいていた。慌てて病院に行くと、温めすぎが原因と判明したという事が良くあるのです。

基本的に赤ちゃんの体温は高いので、冬でも大人より少し薄着でちょうど良い状態になります。室温を調整しても、赤ちゃんの衣服や布団で逆効果になることもありますので、注意しましょう。

換気は忘れずに行う

換気は忘れずに行う

1回冷えたり温まった室温はそのままにしておきたいですが、やはり換気をするようにしましょう。掃除をしてもエアコンからはホコリや見えない雑菌・カビなどが飛んでいて、それを放置すればハウスダストアレルギーやシックハウス症候群などを発症しかねません。

特に冬は室内が乾燥してウイルスが繁殖しやすい環境になっていますから、窓を開けて新鮮な空気と入れ替える必要があります。ただ、室内の空気を完全に入れ替えるにはある程度時間がかかりますが、実際は平均的な大きさの部屋ならば5分程度である程度の空気の入れ替えが出来ます。

また、窓を全開にする必要もなく部屋の対極にある2箇所の窓を少々開ける程度でも十分なので、換気の際に暑さや寒さで大変な思いをする事もありません。空気がこもってきたら換気がおススメですので試してみて下さい。

まとめ

赤ちゃんの室温について知っておきたい情報を幅広くご紹介しました。赤ちゃんは室温の影響をダイレクトに受けやすいので、暑すぎず寒すぎない状態にしてあげることが大切です。

夏の時期と冬の時期では快適な温度設定も異なるので、注意しましょう。また、湿度を適度に保つことも重要です。そして冷たい空気は下に、温かい空気は上に行くので、室温は赤ちゃんが寝ているそばで計測するようにしましょう。

衣服の着せすぎや布団の厚みにも気をつけ、赤ちゃんにとって快適な状態を保つことを大切にしてあげてください。