赤ちゃんの目やにが気になるときに知っておきたいこと

赤ちゃんの目やにについて知っておきたいこと 赤ちゃん 生活

生まれたときの赤ちゃんの目は、つぶらで初めて見せる世界に、さぞかし驚いていると感じることでしょう。しかし、クリアな目とは裏腹に、目やにが多くて見えづらそうに思えてくることもあります。

もともと赤ちゃんは目やにが出やすい方ですが、ある日急に目やにが増えてくることもあります。赤ちゃんの目やにはなぜ突然出てくるのか、またさまざまな目やにの原因は何なのか、さまざまな角度から探っていきましょう。

目やにの原因

目やにの原因

赤ちゃんが目やにを出すのは、さまざまな原因があります。そもそも、目やには目の中に入った異物を外に出すために発生するものです。

つまり、何かしら不必要な異物が赤ちゃんの目の中に混入している恐れがあります。では、具体的に目やにが出てくる原因には、どんなことがあるのでしょうか。

花粉やホコリ

花粉やホコリ

赤ちゃんが目やにを出す原因として、花粉やほこりがあります。外に出かけると、季節によってはさまざまな花粉が飛び交っていますし、自動車などからホコリや排ガスも出ています。

赤ちゃんにとってそれらはゴミとして処理されるため、目に入った花粉やホコリを排除しようと目やにが出てくるのです。

また、室内にいても目やにが出てくることがあります。ホコリっぽいお部屋や掃除が行き届いていないお部屋だと、目やには減るどころかどんどん増えてしまうでしょう。

風邪を引いた家族

風邪を引いた家族

赤ちゃんが目やにを出す原因として、同じ家の中に風邪を引いた家族がいることが関係している恐れがあります。風邪によるウィルスや細菌が空気中を漂っているため、それらを排除しようと目やにが出てくるのです。

極端な話を言えば、お母さんがくしゃみをしただけでも赤ちゃんの目やには増えてきます。それほど、ウィルスや細菌を身体の外に出そうとする力が強いのです。

風邪と目やにの関係

風邪と目やにの関係

赤ちゃんが目やにを出すのは、周りの家族が風邪をひいているときだけではありません。赤ちゃん本人が風邪をひいているときも、目やにはひどくなります。

これは、目が鼻と繋がっていることが関係しています。風邪をひくとウィルスや細菌を体外に出そうと鼻水が出てきますが、その鼻水を通ってウィルスや細菌が涙腺にたどり着き、目の粘膜にも感染してしまうのです。

このことから、目からもウィルスや細菌を排除しようという働きが加速し、目やにがたくさん出てくるようになります。

感染源は家族!?

感染源は家族!?

赤ちゃんは、ちょっとしたことですぐに目やにを出します。くしゃみをしただけでも目やにが増えると言いますから、ちょっとした感染に敏感に反応することも多いのです。

例えば、外から家に帰ってきたときに、手を洗わずに赤ちゃんに触れていませんか?改札機やお金などいろんなものを触った手には、たくさんの細菌がくっついています。また、季節によっては花粉がついていたり、風邪のウィルスがついていたりすることもあるでしょう。

そのような手で繰り返し赤ちゃんの顔を撫でていると、あっという間に感染して目やにを増やしてしまいます。赤ちゃんを触るときは、必ず清潔な手を心掛けるようにしましょう。

生まれたばかりの頃だと、いろんなお客さんに赤ちゃんを披露する機会が多く、神経質になりがちです。来客があった時は、さりげなく先に洗面所どうぞと案内したり、お手拭を用意したりしておくと安心です。

目やにの種類と判断、対処方法

赤ちゃんが出す目やににはいくつかの種類があることをご存知でしょうか。

目やにの特徴を知ることで、正常な目やにか、何かの病気に感染している目やにか、判断することができるでしょう。

白い目やに

白い目やに

通常の問題のない目やになら、白っぽい色をしています。目頭を中心に出てきて、乾燥したら粉っぽくなるのが特徴です。

このような目やにが出てきたら湿らせた綿棒で優しく取ってあげるようにしましょう。

黄色い目やに

黄色い目やに

赤ちゃんの目やにが黄色い色をしていた場合、何かのウィルスや細菌に感染している恐れがあります。結膜炎を引き起こしている可能性があるので、小児科や眼科で診てもらうようにしましょう。

黄色い目やには、ガーゼや綿棒で優しく拭き取るようにしてください。

そして、取った後はしっかり手を洗うようにしましょう。指先についたウィルスや細菌を放置しておくと、お母さんも感染してしまう恐れがあるからです。

粘り気のある目やに

粘り気のある目やに

赤ちゃんの目やにを取ろうとしたら、スーッと糸を引くように粘りがある場合も、ウィルスや細菌に感染している恐れがあるでしょう。

特に、目頭の目やにを取るときに糸を引く傾向が強いので、取り除くときに意識して観察するようにしてください。

もちろん、放置していると悪化してしまう恐れがあるので、病院で適切に処置してもらうようにしましょう。

目の充血

目の充血

赤ちゃんが目やにをたくさん出すようになったら、目の充血具合も同時にチェックしておきたいもの。明らかに目が充血しているときは、結膜炎を引き起こしている可能性があるでしょう。

また、白目に近い状態でも目の下を軽く引っ張って、真っ赤なようなら充血しているサインと言えますので、病院できちんと診察を受けるようにしてください。

片方だけ目やに

片方だけ目やに

赤ちゃんによっては、片方だけ目やにが出てくることがあります。片目だけに異物が混入している恐れがあるので、充血はしていないか、片目だけこすってしまう癖はないかチェックしてみましょう。

通常の目やになら拭き取っているうちに治まりますが、ドロッと粘りがあったり、黄色や緑色に近い状態になったりしていたらウィルスや細菌に感染している恐れがあります。

もう片方の目に影響する前に早めに眼科や小児科を受診し、目薬で治すようにしておきましょう。

繰り返す結膜炎

繰り返す結膜炎

赤ちゃんによっては、治療をしてもすぐにまた目やにが出てくることがあります。結膜炎を繰り返してしまう原因は、逆さまつ毛であることが多く、新生児の赤ちゃんに多くみられるものです。

新生児の頃や、授乳している時期は逆さまつ毛になる傾向が強いため、ホコリや細菌が目に入りやすい状態になります。

成長と共に徐々に逆さまつ毛は解消してきますが、稀に逆さまつ毛のままになることもあるので、医師に相談してみましょう。

目やにに血が混ざる場合

目やにに血が混ざる場合

赤ちゃんは目やにが多くでる時期なので、段々と処置に慣れてくるお母さんも多いです。しかし、明らかに血が混ざっているような目やにだと、さすがにびっくりしますよね。不安になって病院に連れていくお母さんもいらっしゃるかもしれません。

そうなってしまうのは、目の周りの血管は細いので赤ちゃんが手で目をこすった時に切れてしまい、そこからの出血が目やにと混ざって目に見えるのが大きな原因です。目がかゆくなる原因には乳児湿疹やアレルギーが考えられますが、そのままにしておくと目に雑菌が入り結膜炎になってしまう可能性もあります。

家庭内で手当てをしてもあまり効果が出ないので、赤ちゃんの体調に異常がないかをチェックしてから、受診する事をお勧めします。

目やにの取り方

目やにの取り方

赤ちゃんがたくさん目やにを出してくるようになったら、こまめに拭き取ってあげることが大切です。目やにを放置しておくと、乾燥して取れにくくなってしまいますし、かゆみを伴って目をごしごしこすり、悪化させてしまう恐れがあるからです。

目やにを取るときは、綿棒や柔らかいガーゼで拭き取ってあげると良いでしょう。乾燥して取りづらい場合は、綿棒を水で湿らせて少しずつふやかしながら取り除くと、肌や粘膜を傷めにくくなります。

目頭に近い目やには目頭の方向に、目尻に近い目やには目じりの方向に添って拭き取ることで、処置する時間も短くなります。

また、目やにを取るときに赤ちゃんが動いてしまうと、綿棒が思わぬ部分にあたってしまうこともあるので、手で支えるようにしましょう。

嫌がる場合や、抵抗する場合は、誰かに抱っこしてもらって協力しながら目やにを取るようにしてください。

涙と目やにに注意

涙と目やにに注意

赤ちゃんが目やにをたくさん出すようになったら、涙にも注目してみましょう。赤ちゃんは頻繁に泣くため、判断しづらい部分もあると思いますが機嫌がいいし、おむつや食事も問題ないのに、目が涙でうるうるしていて、目やにもまつ毛に絡むほど出てきてしまっているということがあります。

この場合、鼻涙管閉塞である可能性があるでしょう。鼻涙管閉塞とは、先天的に患っている場合もあれば、後天的に病気から発症する場合もあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

先天性鼻涙管閉塞とは

赤ちゃんの目がうるんでいて、目やにもたくさん出ているようなら、鼻涙管閉塞の疑いがあります。鼻涙管閉塞には、先天性と後天性がありますが、まずは先天性の鼻涙管閉塞からご説明していきましょう。

通常、涙は目を潤ませて保護するために発生します。その涙は鼻涙管と呼ばれる場所を通って鼻に繋がり、鼻水に変化していくのです。

しかし、先天的にこの鼻涙管に形成異常がある場合、涙が鼻に流れていかなくなってしまうので、目にたまり目やにがたくさん出るようになってしまうのです。

後天性鼻涙管閉塞とは

赤ちゃんの目がうるみ、目やにが増える鼻涙管閉塞についてご紹介していますが、後天性の鼻涙管閉塞は何により引き起こされてしまうのでしょうか。

後天性の鼻涙管閉塞は、結膜炎や蓄膿症、鼻の病気などから誘発されるものです。

これらの症状を悪化させてしまうと鼻涙管閉塞を引き起こす原因となりますので、早めに治療し完治しておく必要があるでしょう。

鼻涙管閉塞の治療について

鼻涙管閉塞の治療について

先天的に鼻涙管閉塞という場合は、手術が必要になる場合もあります。しかし、1歳になる頃に成長と共に自然に治ってしまうケースもあるので、一刻も早く手術しなければならないというわけではありません。

担当の医師と相談し、手術が必要な時期の見極めをしていきましょう。

一方、後天的な鼻涙管閉塞は、マッサージで鼻涙管を繋げることが可能です。どんなマッサージが効果的か、詳しくご紹介していきましょう。

鼻涙管のマッサージ

まず、手を清潔な状態にして指の爪も短くしておきます。

親指と人差し指で目と目の間や、鼻の上部をつまみ、目の縁を押すようにして優しくマッサージしていきましょう。赤ちゃんが急に動いたりすることもあるので、もう片方の手で顔を支えてあげると安全に行うことができます。

マッサージの途中に目やにが出てくることもありますが、こまめに拭き取り、清潔な状態にしてあげてください。

また、マッサージ後には処方された目薬で点眼しておきましょう。このマッサージは、医師から指示がありますので、多少異なるポイントもあるかと思います。その場合は、担当する医師の指示に従うようにしましょう。

もちろん、感染を防ぐためにも、マッサージを行った後は手をきれいに洗うようにしてください。

部屋を清潔に心がける

赤ちゃんの目線で寝てみよう

赤ちゃんの目線で寝てみよう

キレイにお掃除しているつもりでも、意外とお部屋は汚れているもの。赤ちゃんの目やには、お部屋のホコリでも出ますから、こまめなお掃除は必要です。立った状態ではキレイに見えても、意外と床にはほこりが残っているもの。

赤ちゃんの目線になって床にごろんと寝てみたり、ハイハイしてみたりすることで、意外なほこりや汚れを発見することができるでしょう。

また、フローリングはこまめにお掃除しないとほこりが舞い上がってしまいます。こまめにシートで拭き取ったり、ホコリが舞いにくいカーペットを敷いたりして対処するのも良いでしょう。

空気清浄機について

空気清浄機について

きちんとお掃除はしているけれど、もっと清潔にしたい!そう思うなら空気清浄器を導入するのもオススメです。赤ちゃんの目やにの原因となる、ホコリや花粉、ウィルスや細菌などは、空気清浄機で除去することができます。

最近の空気清浄機は音も静かでコンパクトになってきているので、リビングだけでなくベビーベッドのある寝室にも置くことができるでしょう。お部屋をいつでも清潔な状態にしておくことで、赤ちゃんの目やにはどんどん落ち着いてくるはずです。

もし、空気清浄器を置かない場合は、こまめに換気を行うようにしましょう。花粉やホコリが気になる場合は、網戸やカーテンを閉めて換気をすると、空気だけを入れ替えることができます。

外出は控える

外出は控える

赤ちゃんに熱や咳があれば、外出の予定があっても中止にするはずですが、目やにとなるとあまり気にせずどんどん外へ連れて行ってしまうお母さんも多いです。

白い少量の目やにくらいなら問題ありませんが、色がついていたり大量に出ている場合は感染症の疑いがあるので、外出は避けた方が良いでしょう。ウイルス・細菌性の結膜炎なら赤ちゃんに近づいた人が感染してしまう可能性があり、またアレルギー性結膜炎の場合ならある特定の条件で悪化してしまう恐れがあります。

アレルギー性結膜炎になりやすい赤ちゃんは、花粉の多い時期や風の強い日などは避けた方がよさそう。

保育園に通っている赤ちゃんの目やに

保育園に通っている赤ちゃんの目やに

保育園は通ってくる子供達の目やに必ずチェックを入れます。それは、目やには登園禁止措置がとられる病気の一症状とも考えられるのが理由なので、目やにが何日も続く場合は病院で検査をしてもらった方が確実です。

目やにが出る病気で赤ちゃんがかかりやすいのは結膜炎やアデノウイルス・プール熱などで、アレルギー性結膜炎を除けばどれも感染力が強いウイルスと細菌です。

これらにかかった場合保育園の登園は禁止で、症状が出なくなった2日後に登園許可がおります。自分の仕事が忙しい時に赤ちゃんの世話は中々大変なので、目やにだけですんでいるうちに適切な治療をお願いしましょう。

自己判断が難しい場合

赤ちゃんは目やにが出やすいものですが、あまりにも長い期間続くと不安になりますよね。そんな時は、自己判断せずに病院に相談してみましょう。

問題のない目やになら、こまめに拭き取ることを意識すればいいですし、鼻涙管閉塞のように何か問題がある場合はすぐに処置することができます。目やにの状態でなかなかわからないという場合は、迷わず病院で意見を聞きましょう。

視力を落とさない為に早い治療を

視力を落とさない為に早い治療を

はやり目(流行性角結膜炎)のような強力なウイルス性結膜炎は病院にいくのが遅れると、角膜にまで炎症が及ぶ角膜炎へと進行する可能性があります。

炎症の程度によっては角膜が変形して視力が落ち、メガネやコンタクトレンズが手放せなくなる事もあります。角膜炎は症状の進行が早いので、いかに早く赤ちゃんの目の異常を発見し結膜炎を治療できるかが、角膜炎を予防する大きなポイントとなるのです。

いつもとはちょっと違う目やにを見つけたら、赤ちゃんの目や様子をよく観察して病院に連れて行きましょう。目は大事な器官ですから、喋れない赤ちゃんの代わりにお母さんが良くチェックしてあげてください。

まとめ

赤ちゃんと目やにについてその原因と対処方法をご紹介しました。目やにの色や粘り気、充血などからさまざまな原因が読み取れることがお分かりいただけたと思います。

目やには適切に除去し、ウィルスや細菌に感染している場合は手を洗って病院で処方された目薬を点眼するようにしましょう。

またお部屋を清潔な状態にして、目やにの原因を除去することも大切です。さまざまな対策をして、キラキラした綺麗な赤ちゃんの瞳をキープしていきましょう。