赤ちゃんの抱っこ(抱き方 抱っこ紐など)で知っておきたいこと

生まれたばかりの赤ちゃんはふにゃふにゃで、お母さんも慣れないうちは恐る恐る抱っこしているのではないでしょうか。加えて、新生児の頃は首が据わっていませんから、余計にどうやって抱っこすればよいのか分からなくなってしまうこともあるでしょう。

難しく考えるとその気持ちが赤ちゃんに伝わり、抱っこされても安心できずに泣き止まないなんてことになってしまうかもしれません。そこで悩んでいるお母さんのために、赤ちゃんの抱っこに関する情報を細かくご紹介していきます。

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赤ちゃんの特徴的な姿勢

赤ちゃんの特徴的な姿勢

生まれたばかりの赤ちゃんの背骨は大人と違うので、その点をふまえて赤ちゃんの抱き方を考えなければなりません。

首が据わっていない赤ちゃんは大人のように首の骨の湾曲がないため、背骨を横から見るとCの形をしています。その形を崩してしまうような抱っこでは、赤ちゃんが安心せず嫌がってしまいます。

また、お母さんのお腹にいる時は足を折り曲げた状態だったために、生まれた後も赤ちゃんを寝かせると足をM字に開くのが自然な状態です。こういった背骨や足の形を考慮して抱っこすると、赤ちゃんの負担になりません。

先天性股関節脱臼とは

先天性股関節脱臼とは

日本人は先天性股関節脱臼の多い民族と言われています。「赤ちゃんの発症率は0.1%~0.3%と以前よりも低下しています」(※1)が、関節が柔らかいためお母さんの抱き方や間違った抱っこひもの使い方で発症する可能性が高くなります。参照※1:公益財団法人 日本股関節研究振興財団 変形性股関節症

赤ちゃんを抱っこする時には、足を伸ばさないことや外から股関節を押さないこと等を確認しましょう。脱臼症状を見逃すと成人を迎える頃に痛みや変形に悩まされるようになり、治療が必要となってしまいます。

寝かせた時の足の開き方や足のしわの数など、左右に違いがあった場合には、早めに小児整形外科を受診してください。

赤ちゃんの成長に合わせた抱っこの方法

赤ちゃんの抱き方は、首が据わる前と据わった後で多少異なります。頭を支える首がしっかりしていない時期は、後頭部をしっかり支えないとのけぞった形になって、赤ちゃんが苦しい思いをしてしまうでしょう。

また、抱き方によってはゲップが出来なくて、ウエッとなってしまうこともありますので注意が必要です。そこで首が据わる前と据わった後の抱き方の方法やコツをご紹介します。

新生児~首が据わるまで

新生児~首が据わるまで

首が据わらない赤ちゃんの抱っこの仕方は、何よりも首から後頭部にかけてしっかり支えるのがコツです。

しかしこの部分を手だけで支えると重さで手首を傷めてしまう可能性が出てきますし、不安定なので赤ちゃんが嫌がります。まず基本の横抱きは、頭から首の下にかけてと股の間にそれぞれ手を入れて、赤ちゃんを抱き上げます。

その時に股の間にある手を背中まで移動させ、それから首の下にある手を移動させて、赤ちゃんの頭や首がお母さんの肘の裏側に当たるようにします。この時頭が反らないように腕の位置を調整してくださいね。

縦抱きも問題ないのか?

縦抱きも問題ないのか?

首が据わっていないから縦抱きはダメと言われていますが、ゲップをする時は必ず縦抱きにしなければなりませんし、新生児でも案外縦抱きの方が好きな赤ちゃんもいます。

この時期に縦抱きをする時は、横抱きの時よりも首を支えることに意識しましょう。手を頭の下と股の間に入れるのは横抱きと同じですが、抱き上げる時にお母さんの体を少しかがめて引き寄せ、密着させるのがコツです。

その時に赤ちゃんが呼吸できるように、頭を横向きにするのを忘れないでください。赤ちゃんの背中側にある手が右手の時は、左手に変えて背中とお尻を支えるようにするとお母さんもその後の動きがスムーズに出来ます。

コアラ抱き

コアラ抱き

首が据わっていない時期の縦抱きは体に負担がかかりますし、股関節を外から押さえてしまい赤ちゃんの自然な足の形を妨げてしまいがちです。

赤ちゃんの股関節に最も影響が少ないのはコアラ抱きという方法で、抱き上げる時に両手はお尻と頭・首を支えて、両足はお母さんを挟むようにM字を保ちます。その時に赤ちゃんを少し傾けて、肘の内側ではなく力こぶが出来る辺りに頭が来るような姿勢にするのがコツです。

縦抱きの負担を軽減できるだけでなく、横抱きが嫌な赤ちゃんにもピッタリの抱き方かもしれませんね。ぜひ色々抱き方を試してみて、赤ちゃんの好きな抱き方を見つけましょう。参考:山形新聞 発育性股関節形成不全 コアラ抱っこが理想的

首が据わったら

首が据わったら

生後4・5ヶ月にはいって体や首がしっかりして据わるようになると、新生児の時のように首を意識した抱き方をする必要は無くなります。

ただ、これから体重がどんどん増えていきますから、手や腕だけで抱っこすると辛くなってしまいます。

赤ちゃんがお母さんの胸や肩にもたれる姿勢で抱っこしてみたり、腰骨に乗せるようにして抱っこする腰抱きなどで負担を分散するよう工夫してみてください。

抱っこする時はこんなことに気をつけて

抱っこする時はこんなことに気をつけて

抱っこの練習をする時には、手の位置や赤ちゃんの姿勢ばかりに目が行ってしまいますが、もう少し細かいことにもチェックしてみましょう。

例えば赤ちゃんは鼻呼吸なので、抱っこをする時にお母さんと密着しすぎて鼻が埋まってしまうと、呼吸できず苦しくなります。特に首が据わっていない赤ちゃんは、苦しくても自分で首を動かすことが出来ませんから、お母さんが注意してあげてください。

お母さんの爪は大丈夫?

お母さんの爪は大丈夫?

赤ちゃんは皮膚が非常に薄いので、赤ちゃん自身の柔らかな爪でも引っかいて傷を作ってしまうことがあります。成人の爪ならなおさらです。

深爪にならない程度に、しっかり切っておきましょう。長い爪だと傷ついてそこから雑菌が入ってしまう可能性があり、免疫力の弱い赤ちゃんだと症状が悪化する恐れがあります。お母さんだけでなく、赤ちゃんに触る家族には爪きりを徹底しましょう。

授乳中の抱っこは?

授乳時の抱っこは

授乳する時は横抱きでと言うのが当たり前でしたが、赤ちゃんをずっと同じ姿勢で授乳させていると、赤ちゃんの吸い方によっては乳首が傷つく恐れがあります。

授乳中にトラブルがあると、場合によっては治療のため母乳育児を一時中断しなければならないこともあるため、できれば避けたいものです。

それには授乳中の抱っこの仕方を変えて、乳首にかかる力を一箇所に集中させないようにするのがポイントです。そこで横抱き以外にどのような抱っこが出来るか見てみましょう。

縦抱き

縦抱き

縦抱きの授乳は小柄な赤ちゃんでも乳首を深く咥えることが出来、また口唇裂・口蓋裂の赤ちゃんでも授乳可能な姿勢だと言われています。

授乳させる乳房側の太ももを赤ちゃんがまたぐようにして、同サイドの手は赤ちゃんの首を支え、赤ちゃんが乳首を加えようと口をあけた時に引き寄せて乳首を含ませます。

反対側の手はお尻を引き寄せてお母さんに密着するように支えると、赤ちゃんもしっかりと母乳を飲めるようになります。大きくなるとこの姿勢が取りづらくなるので、小さい時の方が試しやすいかもしれません。

フットボール抱き

フットボール抱き

実は一般的とされている横抱きでの授乳はコツが必要なため、おっぱいを吸わせるのに慣れていないお母さんだと中々赤ちゃんが吸ってくれない、なんてトラブルが起きやすくなります。

慣れていないお母さんは、赤ちゃんが吸いやすい縦抱きやこのフットボール抱きを試してみましょう。フットボール抱きは名前のとおり右側の乳房を吸わせる場合は右脇に、左側を吸わせる時は左脇に抱えるようにする授乳法です。

吸わせている方の手で頭を支え前腕で背中を支えることがコツで、この授乳法だとお母さんの乳腺炎を予防できると言われています。

抱っこ紐を使った抱っこのポイント

首が据わって体重も増えてくると、手だけの抱っこでは辛いですよね。こんな時に重宝するのが抱っこをサポートするアイテムですが、現在は種類が増えて選ぶのに迷ってしまうお母さんも多いのではないでしょうか。

そこでそれぞれのアイテムについてのポイントや、どんな赤ちゃんにぴったりかをご紹介します。

ボバラップ

ボバラップ

ボバラップは幅約50cm長さ5mの布で、お母さんの体に巻きつけて使用します。赤ちゃんに特徴的なC型の背骨やM字の足の形を保ったままお母さんと密着するので赤ちゃんが安心し、新生児から使えます。

また、抱っこ紐やスリングのように重さが一箇所に集中しないので、お母さんの負担が軽減されます。ただ、使う前に巻き方をきちんと習う必要がありますし、赤ちゃんが活発になると使う場面が限られるかも知れません。

ベビースリング

ベビースリング

幅広の布を肩にかけ、袋状にたわめた部分へ赤ちゃんを入れるのがベビースリングですが、これも新生児から使用できます。

一般的なベビースリングはリングで布の長さを調整するので、お母さんの身長や体格に関係なく赤ちゃんとしっかり密着でき、2歳くらいまで長期使用できるのが特徴です。

ただ最初はコツが必要で、間違った使い方をすると赤ちゃんに影響が出る可能性があります。使用前に説明書でつけ方を確認する必要があるでしょう。

抱っこひも

抱っこひも

抱っこひもでイメージする最も一般的なタイプです。パーツをプラスすれば新生児から使える抱っこひももありますが、他の抱っこひもと比べると股関節の開きや姿勢の維持が不十分と指摘されることもあります。

抱っこひもは何といっても誰でも使えるのが特徴で、お父さんでもすぐ使えて育児参加しやすくなります。また、抱っこひも一つで抱っこ・おんぶ・腰抱きと抱っこの種類を変えられるのも便利です。

ウエストポーチ型抱っこひも

ウエストポーチ型抱っこひも

ウエストポーチの上に赤ちゃんを乗せるタイプなので、通常よりも幅があり素材がしっかりしているのが特徴で、取り外しが出来るショルダーベルトがついています。

歩き始めたばかりの赤ちゃんは、歩いてもすぐ疲れてしまい抱っこをせがみますが、しばらくするとまた歩きたがります。

このように頻繁に抱っこしたり下ろしたりしなければならない赤ちゃんには、付け外しに手間取る抱っこ紐よりも便利です。ただお母さんのファッションとは合わないかもしれませんので、店で実際につけて確認すると良いでしょう。

赤ちゃんが抱っこ紐を嫌がる場合は

赤ちゃんが抱っこ紐を嫌がる場合は

赤ちゃんが抱っこを嫌がると、お母さんとしてはショックです。しかし赤ちゃんが抱っこ紐の中で暑かったり苦しいと嫌がりますので、まずはそれをチェックしましょう。それから、赤ちゃんが正しい姿勢で入っていないと苦しくなってしまい、この場合も嫌がります。

抱っこひもやスリングがしっかりフィットしているかを確認しましょう。嫌がり方が酷い赤ちゃんだと発達障害では?と疑ってしまいますが、その一点だけで判断できませんので、それよりもまずは赤ちゃんが抱っこで快適な環境を作ってあげましょう。

お母さんの抱っこでトラブル

お母さんの抱っこでトラブル

赤ちゃんが生まれて抱っこする機会が増えると、今まで使っていなかった体の部分を使うようになります。

お母さんによっては抱っこで酷使して、痛みが出てくることもあるでしょう。その他にも抱っこで出てくるトラブルは様々あります。そういったトラブルにどう対処すればよいでしょうか。

腱鞘炎

腱鞘炎

産後は抱っこだけでなくオムツ替えや沐浴など、手を使う機会が激増します。そうすると腱鞘という部分に炎症が起きて強い痛みや腫れてしまうことがあり、悪化すると赤ちゃんを抱っこするのも難しくなってしまいます。

抱っこする腕が偏っていたり利き手ばかり使っていると痛みが起こるので、交互に変えたり抱っこ紐を使うなど、なるべく手に負担をかけないように工夫してみましょう。

肩や腕が痛い

肩や腕が痛い

赤ちゃんを抱っこして痛みを感じる時は腕に負担がかかりすぎているので、抱っこ紐やスリングなどを使って腕や肩にかかる力を分散しましょう。

もしそれらを使って肩や腕が痛くなる場合は、赤ちゃんとお母さんが密着していない可能性があります。赤ちゃんが離れればそれだけ体重がかかるので肩に集中して負担がかかってしまいます。

まずはベルトの位置が正しいかどうか確認し直しましょう。痛みが気になる時はまず冷やして、それでも痛みが引かない場合は病院を受診してください。

まとめ

赤ちゃんには背骨や股関節の開きなど姿勢に特徴があるので、その姿勢を維持した抱っこを意識しましょう。そうすれば赤ちゃんはお母さんのお腹の中にいた時のように安心するので、ぐずったり泣くことも少なくなると言われています。

手や腕だけの抱っこでは負担がかかって痛みが出ることもありますので、抱っこひもなどのアイテムを上手く活用していきましょう。赤ちゃんと密着できるのは今だけですから、ぜひその時間を楽しんでください。

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