赤ちゃんの乾燥肌について知っておきたいこと

赤ちゃんの乾燥肌について知っておきたいこと 赤ちゃん 肌

赤ちゃんのお肌はいつもすべすべできめ細やかなもの、というイメージは誰でも持っているものではないでしょうか。しかし、産まれてしばらく経つと赤ちゃんのお肌がカサカサになってしまうことがあります。

赤ちゃんの肌はいつでもすべすべの状態がキープできるとは限らないのが現実です。あらゆる刺激に敏感な赤ちゃんのお肌は、実はとっても乾燥しやすいという特徴があります。

赤ちゃんの肌が乾燥肌であることに気づかないでいると、ほっぺが真っ赤になったり粉がふくほどカサカサになってしまったりすることもあるでしょう。赤ちゃんの乾燥肌は、きちんと対処することで徐々に改善されていくものです。

適切な方法を実践していくためにも、赤ちゃんの乾燥肌に関するさまざまな情報を詳しく知ることが大切ではないでしょうか。そこで、赤ちゃんの乾燥肌の原因や対処方法などを幅広くご紹介していきましょう。

すべすべの赤ちゃん肌はいつまで

すべすべの赤ちゃん肌

赤ちゃんのお肌はすべすべのイメージで、乾燥肌という印象は受けないことがほとんどです。これは、産まれたばかりの赤ちゃんの肌の状態が、すべすべできめ細やかな状態なので、第一印象が「キレイなお肌」となってしまうことが原因です。

初めてみた赤ちゃんのお肌がすべすべできめ細やかだと、ずっとその状態が続くものだとみんなが思い込んでしまいます。

しかし、赤ちゃんの肌がすべすべなのは、生後2ヶ月くらいまでの短期間に限ったことなのです。その時期を過ぎると、皮脂バランスは変わり、乾燥肌へと移行していきますのできちんとしたケアが必要になるのです。

新生児の肌には生後2ヶ月頃から変化

新生児の肌について

産まれたばかりの赤ちゃんの肌は、すべすべでとてもきめ細やかな状態になっています。これは、生後2ヶ月くらいまでの新生児と言われる時期は、お肌に水分や脂分がバランスよく含まれていることが関係しているからです。

しかし、その時期を過ぎると皮脂バランスは大きく変わっていきます。大人の肌と比べると、生後2ヶ月を過ぎた赤ちゃんの肌の皮脂量は1/2以下に、水分量は2/3まで減ってしまうのです。

このことから、すべすべの赤ちゃん肌は一気に乾燥肌へと変化していきます。生後2ヶ月を境目に、きちんとしたスキンケアが必要になってくると言えるでしょう。

赤ちゃんの乾燥肌はいつまで続く

赤ちゃんの乾燥肌はいつまで続く

赤ちゃんの肌が乾燥するのは生後3・4ヶ月ごろからですが、皮膚が厚くなる生後10ヶ月~1歳ごろには肌の乾燥も治まってきます。

肌が乾燥すると赤くなってしまう以外にもかゆみが出たり湿疹ができるようになりますが、この症状を乾燥性乳児湿疹と呼びます。

肌を清潔にし、刺激を与えないような生活を続ければ、肌が強くなる時期にはきれいに治りますが、もし更に悪化したり治らないようであれば、アレルギー性湿疹の可能性がありますので、皮膚科で検査してもらうようにしてください。

乾燥肌になる理由は?

乾燥肌になる理由

赤ちゃんの肌が成長するにつれて乾燥しやすくなっていくのは、肌のバリア機能が深く関係しています。

赤ちゃんの肌はとても薄く、バリア機能も十分に発達していないため、肌に含まれる水分が蒸発することを防止することができません。また、体温調整機能が未発達な赤ちゃんは、常にたくさんの汗をかいて体温をコントロールしようとします。

汗をたくさんかくということは、一見肌に水分が足りているように感じますが、実はたくさんの水分が失われるという事でもあるため、肌の奥底からますます乾燥しやすくなってしまうのです。

外部からの刺激 紫外線

外部からの刺激 紫外線

赤ちゃんの肌はバリア機能がまだ発達しきれていないため、外からの刺激を受けやすくなっています。

日差しの強い時間帯に外に出かけることで、紫外線の影響をダイレクトに受けて肌が乾燥してしまったり、ホコリや花粉などの汚れに負けて肌が荒れてしまったりと、刺激にますます弱くなってしまうという事があります。

さらに秋冬など乾燥して寒い季節は、普通の肌でも水分がたくさん奪われてしまいがちです。乾燥する季節ほど、お肌の水分はどんどん蒸発して失われてしまうといことを覚えておきましょう。

赤ちゃんの乾燥肌と母乳の関係

赤ちゃんの乾燥肌と母乳の関係

生まれてから離乳食で栄養を取れるようになるまでは、赤ちゃんはお母さんからの母乳やミルクで栄養を取っています。自分が食べたものが赤ちゃんの成長につながるため、食事に気をつけている母乳育児のお母さんも多いでしょう。

しかし、その食事が時として赤ちゃんの乾燥肌につながってしまうことがあります。母乳を飲んでいる時期は消化機能が未熟なのですが、そこに母乳に含まれるたんぱく質などが沢山体内に入ると消化しきれず、赤ちゃんの体がアレルギー反応をおこしてしまうことがあります。

動物たんぱく質や乳製品・糖分・油脂などを必要以上に摂取すると赤ちゃんの乾燥肌を引き起こす一因となりますので、お菓子や揚げ物・肉類などを沢山食べるのは控えましょう。

乾燥肌とアトピーの関係はある?ない?

乾燥肌とアトピーの関係はある?ない?

赤ちゃんの肌が荒れて、ケアしても中々良くならないと「もしかしたらアトピーなのでは?」と考えてしまうお母さんもいます。

しかし、アトピーには特徴的な皮膚の状態があり、また個人によって症状の現れ方が変わってくるので、いくら赤ちゃんの肌がガサガサでかゆみがあってもアトピーではないケースがあります。

アレルギーには必ず原因となる物質がありますので、不安な時はアレルギーテストを受けても良いでしょう。

たいてい1歳くらいからテストを受けられますが、もし皮膚の乾燥以外にもアレルギーに当てはまる症状がすでに出ている場合は、1歳以下でも病院を受診するようにしましょう。

洋服にも注意が必要 刺激を少なく

洋服にも注意が必要 刺激を少なく

乾燥肌の赤ちゃんは、さまざまな刺激にとても弱くなります。着用している衣服が化繊というだけで、肌が乾燥して荒れてしまうこともあるので、注意が必要です。

できれば天然素材の繊維が使われている衣服を着せるようにしましょう。綿や絹なら肌あたりも柔らかで乾燥も防げますし、適度に汗も吸いとってくれるのでオススメです。

お風呂での洗い方 ゴシゴシ洗いは注意

ゴシゴシ洗いは注意

赤ちゃんが乾燥肌になると、お肌を洗うことを慎重に構えてしまいがちになります。

石鹸やボディソープは余計に乾燥してしまうのではないかと洗い方を抑えてしまいがちですが、低刺激のベビー用なら、強い刺激にはなりませんので心配はありません。

お肌に雑菌や汚れが残ったままの状態になると肌荒れが起きやすくなり、ますます乾燥肌が加速してしまいますので、肌を清潔に保つことで肌トラブルを未然に防ぐようにしましょう。

しっかり洗おうとゴシゴシ擦ってしまうと、肌を傷めてより乾燥しやすくなってしまいますので、優しく洗い上げるようにしてください。

泡で優しく洗う

泡で洗おう

赤ちゃんの乾燥肌を優しく洗い上げるなら、低刺激の石鹸やボディソープを選び、たっぷりの泡を立てて洗うようにしてください。泡は汚れを吸着しやすいので、肌の表面を擦らずに洗顔を済ませることができます。

泡立てネットを使ってたっぷりの泡を作ったり、最初から泡として出てくるボディソープを使用したりすると、濃密な泡で優しく洗い上げることができます。

スキンケアの大切さ!お風呂上りはすぐに保湿!

お風呂上りはすぐに保湿!

赤ちゃんをお風呂に入れて身体をしっかり洗い上げた後は、すぐに保湿するようにしましょう。入浴後はお肌の水分が蒸発しやすい状態にあるため、できるだけ短時間のうちに保湿することが重要になるからです。

お風呂から上がって10分以上経つとお肌の水分がかなり蒸発してしまうので、バスタオルや着替えなどはあらかじめ用意しておき、保湿もすぐに行えるよう準備しておくようと安心です。

低刺激の化粧水や保湿液、ベビー用の保湿クリームなどをお風呂から上がって5分以内にはつけるようにしてください。たった数分の差ですが、肌の水分量の蒸発をかなり抑えることができるでしょう。

保湿の順番が大切

保湿の順番が大切

お風呂上りは肌の水分が蒸発しやすいため、お風呂から出たらすぐに保湿するようにしましょう。

乾燥肌の赤ちゃんの場合、保湿する順番も重要になってきます。赤ちゃんの顔の中でも頬エリアは特に乾燥しやすいので、真っ先に保湿するように心がけましょう。

また、お腹や背中、耳周りや首のシワなども意外と乾燥しているので、しっかり保湿するようにしてください。全身をしっかり保湿することで、かゆみや肌荒れを防止することができるでしょう。

出生時期で肌ケアを変える工夫を

出生時期で肌ケアを変える工夫を

生まれてから生後2ヶ月くらいまではホルモンの影響で皮脂が分泌されているため、まだ肌の乾燥に悩む時期ではありません。問題なのはホルモンが減る生後3・4ヶ月ごろからの乾燥肌なのですが、乾燥し始める月齢と乾燥する季節が重なってしまうと、赤ちゃんにより皮膚トラブルが起きやすくなります。

つまり、夏・秋生まれの赤ちゃんは冬の乾燥する時期には、春・冬生まれの赤ちゃんよりも念入りにスキンケアをする必要が出てくるのです。

スキンケアはお風呂上りに、と育児本や皮膚科で指導されるかもしれませんが、夏・秋生まれの赤ちゃんは日中でも保湿をするなど、こまめなケアが必要となります。

手と口の周りの注意

手と口の周りの注意

乾燥肌の赤ちゃんはさまざまな刺激に弱いため、汚れや雑菌などにも敏感に反応します。好奇心旺盛な赤ちゃんは目に映ったものにすぐに触れようとしますから、手はさまざまな雑菌でいっぱいになりがちです。

こまめにウェットティッシュでふくことで、手の雑菌が肌についてしまうことを予防していきましょう。また、授乳や離乳食などで食べかすなどの汚れがついたままの状態になっていると、肌荒れの原因になることがあります。

よだれや鼻水なども、肌にとっては刺激になりますので、こまめに拭きとるようにしましょう。

まとめ

赤ちゃんの乾燥肌について様々な情報を幅広くご紹介しました。赤ちゃんの肌はとても薄く繊細なので、非常に乾燥しやすくなります。大人よりもしっかりとした保湿が必要になりますので、お風呂上りは時間を置かず、すぐに保湿するようにしましょう。

また、肌にとって刺激となる汚れや衣服の繊維にも気を配ることで、乾燥肌が荒れてしまうことを防ぐことができます。しっかりとケアをしていけば、乾燥していた肌も元のすべすべのお肌に戻っていくことでしょう。

赤ちゃんの肌は非常にデリケートで乾燥肌になりやすいということを理解し、きめ細やかにケアをしてあげてくださいね。