産後の便秘で知っておきたいこと 症状は?原因は?解消方法は?

妊娠中はお腹が大きくなるので、子宮に胃や腸などの内臓が圧迫されやすくなります。そのため、妊娠中に便秘に苦しんでいたという方も多いのではないでしょうか。

しかし、便秘は出産後も続く傾向があります。妊娠中は便秘にならなかったという方も、産後に便秘を経験するケースもあるので、多くのお母さんが産後の便秘に悩んでいるのです。

せっかく赤ちゃんを無事に出産してお腹の圧迫感が無くなったと思ったのに、便秘でモヤモヤしたままの状態が長引くのはストレスが溜まりますよね。そこで、産後の便秘について原因や対処方法など詳しい情報を幅広くご紹介していきましょう。

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産後の便秘はなぜ起こるの?

産後の便秘はなぜ起こるの?

産後に便秘が起きるのには、さまざまな原因があります。原因が何個も重なっている場合もあれば、シンプルにひとつ改善するだけで解決することもあります。

産後の便秘の原因として、出産の影響、母乳の影響、栄養面の影響、生活習慣の影響などがあります。それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。

出産が影響しての便秘の原因、症状は

出産が影響しての便秘の原因、症状は

産後の便秘が起きる原因として、まず出産の影響が大きく関係している可能性があります。出産という出来事は、身体にとって大きな負担になるものでもあるので、その影響が長期間続くこともあるのです。

帝王切開での出産の影響

帝王切開での出産の影響

出産により自然分娩が難しい場合、帝王切開により赤ちゃんを取り出す方法で出産することになります。帝王切開をすると、お腹にメスを入れるため、その傷口を気にする方も多いでしょう。

そのため、便意が催しても傷口が傷んだり裂けたりしまうのではないかという不安がよぎり、力を入れにくくなる傾向があります。そのため、スムーズな排便ができなくなり便秘に陥りやすくなってしまうのです。

会陰切開の影響

会陰切開の影響

出産が自然分娩の場合も、会陰切開をすることがあります。会陰切開とは赤ちゃんが出てくる会陰の大きさが充分広がらず、赤ちゃんが苦しい思いをしたり、無理にいきんで裂けてしまったりすることを避けるために行うものです。

会陰切開すると、産後傷口が閉じるまで痛みを感じやすくなるため、便意が起きても力が入れにくくなってしまいます。排便により会陰切開した部分が再び開くことはありませんが、不安や傷みが排便の力を弱めてしまうのです。

肛門括約筋の影響

肛門括約筋の影響

出産で頑張っていきんだりすると、肛門を開けたり閉めたりする肛門括約筋という筋肉が傷ついてしまうことがあります。傷ついた筋肉が回復するためには時間がかかるため、その間に便秘が発生しやすくなってしまうのです。難産で長時間いきみ続ける人ほど、肛門括約筋が傷つく可能性が高いと言われています。

また、肛門括約筋を始め骨盤底筋や身体全体の筋力が衰えている方も、産後に便秘になりやすくなります。妊娠してお腹が大きくなることで、身体を動かす時間が減り、運動不足で筋力が低下してしまうからです。

母乳が影響しての便秘の原因、症状は

母乳が影響しての便秘の原因、症状は

産後に赤ちゃんを母乳で育てていく方の場合、便秘になりやすいと言われています。なぜなら、母乳を与えることにより身体の水分量が減ってしまうからです。

母乳ができるしくみと水分不足

母乳は、お母さんの身体で毎日600mL~800mlほど作られ赤ちゃんに届けられています。母乳はお母さんの血液から作られていますから、身体から水分や栄養が奪われる形になってしまうのです。だいたいの目安として、母乳で赤ちゃんを育てている場合、1日に1Lは水分が取られていると思っておくようにしましょう。

お母さんの水分摂取量が少なければ、その分体内から水分を搾り取ろうとしてしまうため、慢性的な水分不足に陥り、便の水分も減って硬く出にくくなっていきます。硬い便は腸の中を移動しにくいですし、肛門から出るときに痔になりやすいため、便秘の悪循環が起きやすくなります。

母乳で赤ちゃんを育てる場合は、出産前より意識して水分を摂るようにしましょう。

お茶やジュースは水分補給にならない?

お茶やジュースは水分補給にならない?

母乳で育てる場合、いつもより1L多めに水分補給することで便秘を予防したり改善したりすることができます。しかし、水分補給は基本的にお水を飲むようにしましょう。

お茶やジュースは嗜好品ですので、水分補給としてカウントしないようにしてください。特にお茶には利尿作用があるため、せっかく摂取した水分を身体の外へと出しやすくしてしまいます。

また、お水を飲むときは一気に飲み干すのではなく、ひと口ずつゆっくり飲むことで体内に吸収されやすくなります。沸騰したお湯を冷ました白湯なら、吸収率も良いですし、身体を温めて母乳を出しやすくしてくれるのでオススメです。

栄養面が影響しての便秘の原因、症状は

栄養面が影響しての便秘の原因、症状は

産後に便秘になるのは、栄養面が影響していることもあります。出産後は赤ちゃんのお世話で手一杯の状態になるため、つい自分のことはほったらかしになることもあるでしょう。

ついお昼を食べ損ねてしまったり、さっと食べられるものだけ口にしたりすることが増えてくるため、栄養が偏って便秘を引き起こしてしまうことがあるのです。特に野菜や海草など食物繊維が不足すると、便秘になりやすくなります。スムージーやスープなど食べやすい状態で野菜を摂ることで、バランスよく栄養を摂れるようにしましょう。

生活習慣が影響しての便秘の原因、症状は

産後に便秘になるのは、生活習慣の影響が関係していることがあります。姿勢や運動不足、ストレスなど、さまざまな生活習慣が意外と大きく影響してくるのです。

産後の姿勢の変化による影響

産後の姿勢の変化による影響

赤ちゃんのお世話をすると、いつも前かがみの姿勢ばかりになってしまいます。猫背の状態が長くなると、腸をはじめ内臓を圧迫しやすくなります。腸が圧迫されると、蠕動運動が制限されるようになりますし、血流が滞って腸がうまく働きにくくなっていきます。

また、常に前かがみになることで腹筋が頻繁に刺激されるため、お腹周りが硬くなり腸の動きを制限してしまうことがあるのです。

赤ちゃんのお世話をするときは、できるだけ下半身をうまく使い、膝を曲げて重心を下げるようにしましょう。また、おむつ替えも他の家族に手伝ってもらうことで腰やお腹の負担を軽減することができます。

産後の運動不足の影響

産後の運動不足の影響

産後しばらくの間は身体の回復のために安静にしておく必要があります。「床上げ3週間」と言われるように、最低でも産後3週間はお布団に横たわって身体を休めなければなりません。

ただ、長期間安静にし続けることによって筋力が低下し、排便の時にいきむ力が弱くなってしまうことがあります。床上げ3週間が過ぎ、体調が落ち着いてきたら、少しずつストレッチやウォーキングを初めて筋力を取り戻していくようにしましょう。

産後のストレスによる影響

産後のストレスによる影響

産後は、赤ちゃんが中心になって生活していきますから、どうしても振り回されてしまう部分があります。自分の思い通りにならないとわかっていても、「またオムツ交換」「なかなか寝てくれない」「泣いている理由がわからない」など、うまくいかない育児についストレスを感じてしまうことがあるでしょう。

ストレスが蓄積されていくと、自律神経が乱れやすくなるため肛門の蠕動運動も鈍くなってしまいます。お腹がスッキリしないこともストレスを増幅せる原因になってしまうため、悪循環に陥りやすくなってしまうでしょう。

育児はお母さんが中心だと思いやすいですが、家族みんなで行うものです。オムツを交換したり、あやしたりするのはお母さん以外にもできることなので、できるだけ手伝ってもらい、時々ゆっくりお風呂に入ったりしてリラックスできる環境を作るようにしましょう。

産後の睡眠不足による影響

産後の睡眠不足による影響

産後は、お母さんが慢性的な睡眠不足になりやすい時期です。赤ちゃんは時間を選んで泣いたり、規則正しくウンチをしたりしませんから、24時間体制でお世話しなければなりません。睡眠不足が続くと、自律神経も乱れやすくなりますし腸の休息が充分に行われないため、腸が弱くなってしまうことがあります。

2時間くらいの仮眠ばかりが続きますので、できるだけ育児や家事は家族にサポートしてもらい、少しでも眠れる時間を増やせるようにしていきましょう。

産後の便秘の解決方法

産後は、さまざまな原因により便秘が引き起こされやすくなります。それぞれの原因を知り自分にあてはまることで改善点は見えてくると思いますが、具体的にどのような解決方法があるのでしょうか。

何よりも水分補給が大切

何よりも水分補給が大切

産後の便秘を解決する方法として、何よりも水分補給を意識するようにしましょう。水分が不足すると便が硬くなって出にくくなるため、妊娠中以上に意識することが大切です。

特に母乳で赤ちゃんを育てているお母さんは、母乳で水分が奪われてしまうため1L余分に摂取するようにしてください。

お腹をマッサージで快便に

お腹をマッサージで快便に

産後の便秘を解消する方法として、お腹をマッサージするのもオススメです。まず、あおむけの状態で深呼吸を行い、身体全体をリラックスさせましょう。次に、お腹に両手をあてて「の」の字にマッサージしていきます。息をゆっくり吸ったり吐いたりしながら行うようにしてください。

お腹の皮膚を触ってみて、冷たい場合は冷えている可能性があるので、湯たんぽや入浴で温めることでマッサージ効果を高めることができます。

筋肉アップと柔軟性で便秘解消に

筋肉アップと柔軟性で便秘解消に

産後の便秘を解消する方法として、筋肉をより良い状態にすることが大切です。妊娠中や出産後の安静期で弱った筋肉をストレッチや筋力トレーニングで目覚めさせていきましょう。

軽くストレッチするだけでも良いですし、ヨガやピラティスなどで刺激するのも効果的です。体力が少しずつ戻ってきたら、近所をウォーキングしたり、階段をのぼったりして徐々に筋力を取り戻していきましょう。

筋力が戻ることで、腸の動きが復活しやすくなりますし、全身の血流が改善されるのでデトックス効果も高められます。産後のダイエットにも役立つので、是非体調が安定したら身体を動かすようにしましょう。

便秘のツボを刺激する

産後の便秘を解消する方法として、ツボを押すというのもオススメです。便秘に効果的と言われる手のツボには、合谷(ごうこく)、神門(しんもん)、足のツボには三陰交(さんいんこう)、足三里(あしさんり)があります。

合谷

合谷は、親指と人差し指の付け根あたりにある、骨が交わっているところの内側にあります。他の手の親指と人差し指で挟み込むようにもみほぐしていきましょう。

神門

神門は、手首の関節の小指側のあたりにある、骨と筋の間のくぼんでいる部分にあります。他の手の親指でグリグリと押し込むように刺激していきましょう。

三陰交

三陰交は、足の内くるぶしに人差し指をあてて、上の小指の位置にあるくぼみにあります。すねの骨の後ろ辺りにあるので探ってみましょう。くぼみに親指をあてて左右にグリグリ動かしながら刺激してください。

足三里

足三里は、膝に人差し指をあてて、下の小指の位置にあります。すねの外側のへりを探ってみましょう。親指や中指をあてて、グリグリと円を描くように動かしながら刺激してください。

授乳中なので便秘薬は飲んでも大丈夫?

授乳中なので便秘薬は飲んでも大丈夫?

産後の便秘は、さまざまな対処方法で解消することができますが、アレコレ試してもなかなか改善しない場合もあります。お腹がパンパンに張って苦しいからと、つい便秘薬を飲みたくなりますが注意が必要です。

母乳で赤ちゃんを育てている方の場合、便秘薬の薬成分がそのまま母乳を通じて赤ちゃんの体内に入ってしまうからです。強い副作用が起きる可能性もあるため、必ず便秘薬を飲む前に医師に相談するようにしましょう。

授乳中であることを医師に伝えれば、その期間中でも服用できる便秘薬を処方してくれます。母乳はお母さんの血液から作られていますから、薬だけでなく口にするものは全て母乳に直結していると考えるようにしましょう。

まとめ

産後の便秘についてさまざまな情報を詳しくご紹介しました。産後に便秘が起きる原因には、さまざまなことがありそれぞれ対処方法があることがお分かりいただけたと思います。

妊娠中は出産がピークだと思いやすいですが、実際に大変なのは出産してからになります。産後の身体の回復も影響しますし、慣れない育児に戸惑うことも多いでしょう。そのような中で便秘してしまうと、ストレスもたまりやすくなります。イライラしていると育児にも影響して悪循環に陥ってしまうこともあるので、周囲のサポートを受けながら自分の便秘を解消する時間を取れるようにしてくださいね。

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