赤ちゃんの舌を出す仕草で知っておきたいこと

赤ちゃんの舌を出す仕草で知っておきたいこと 赤ちゃん 仕草

赤ちゃんの可愛い仕草はたくさんありますが、舌をペロリと出す仕草はとっても可愛いですよね。しかし、いつも舌を出していて唇が3枚あるように見える状態が続くと、ちょっと心配になることもあります。

何か病気が関係しているのではないか、成長してもこの癖が治らないのでは?と不安になるお母さんもいらっしゃるでしょう。そこで、赤ちゃんが舌を出す仕草について、どんな原因や解決方法があるのかなど詳しくご紹介します。

目次

舌を出すのはいつごろから?

舌を出すのはいつごろから?

新生児は舌を出していませんよね。一体いつから舌を出し始めるようになるのでしょうか。発育の目安を見てみると、舌を出し始めるのが早い赤ちゃんは生後2ヶ月ごろからで、生後3・4ヶ月ごろになれば多くの赤ちゃんが舌を出すようになります。

おもちゃで遊べるようになるまでは舌がおもちゃ代わりなので、いつごろ舌を出さなくなるのかは赤ちゃんによると言ってよいでしょう。

どんどん興味の対象が変わる活発な赤ちゃんならすぐ舌を出さなくなりますが、次のステップに慎重な赤ちゃんならもう少し長くこの遊びを楽しむかもしれません。しかし、お友達が出来るようになれば舌を出さなくなるので、様子を見守ってみてください。

赤ちゃんが舌を出す理由や原因対処方法

赤ちゃんが舌を出す仕草をするのは、さまざまな原因があるからです。

赤ちゃんの舌が大きいから

舌が大きい

まず物理的な面から言えば、舌が大きい、舌が長い場合、口から出やすい傾向があるようです。

舌が大きかったり長かったりすると、口の中で持て余して外に出して遊びはじめます。赤ちゃんにとっては舌という当たり前のものも、いろんな動きをする不思議なおもちゃになります。

口の中でもごもご出したり、べーっと外に出して唇をなめたりしながら、徐々に舌の動きを修得していきます。

成長するにつれて口の大きさも変化していき、それに適した舌に納まることが多いので心配ありませんが、そのまま舌が大きく長く成長することもあり、その場合は少し滑舌がハッキリしない傾向が出てくるかもしれません。

舌の感触を楽しんでいる

感触を楽しむ

赤ちゃんが舌を出す仕草をするのは、舌が触覚の働きをしているからです。例えば、ベッドに寝ているときに赤ちゃんが舌を出して手をじーっと見つめた後ベロリと舐めることがあります。

これは、舌で手の存在を認識しようとしているのです。手の形や爪を舐めたときの舌触りなどを確かめることで、手がここにある、自分の一部だという事を認識していきます。

赤ちゃんにとって、舌は目と同じようにたくさんの情報を与えてくれる大切な神経機器でもあると言えるのです。

お腹が空いた時に舌を出す

お腹が空いた時

赤ちゃんが舌を出す仕草をするのは、おっぱいを欲しがっているときかもしれません。赤ちゃんは、舌を使ってしっかり吸いつけながらおっぱいを飲んでいきます。そのため、舌を出す仕草はおっぱいを飲むスタンバイをしている状態だと言えるでしょう。

母乳で育てている赤ちゃんの場合、舌を使ってしっかり吸わなければ母乳を飲むことはできません。そのため、舌の機能がミルクで育てられている赤ちゃんよりも発達していると言えるでしょう。

ゲップがなかなか出ないとき舌を出す

ゲップがなかなか出ない

赤ちゃんが舌を出す仕草をしながら「ウェ」と言う場合、お腹の中にゲップがたまっている可能性があります。赤ちゃんは授乳後に必ずゲップを出しますが、すべて出し切れていない場合、お腹の中のゲップが出せず苦しい状態になってしまいます。

何とかしてゲップを出そうと舌を出して頑張るものの、なかなか出ないため最終的には泣いてしまうこともあります。

舌を出す仕草をしながら何度も細かく「ウェ」と言うようなら、一度抱っこして背中をトントン叩き、たまったゲップをスッキリ出してあげるようにしましょう。

味覚のチェック 食べ物に興味しめす

味覚のチェック

赤ちゃんが舌を出す仕草をするのは、味覚を知りたいという欲求が出てきているからかもしれません。生後半年くらいになると徐々に離乳食をスタートすることができるため、食べ物に興味を示す赤ちゃんが増えてくるのです。

今までは授乳がメインだったけれど、お父さんやお母さんがご飯を食べている様子を見て、舌を出してよだれを流しているようなら、離乳食をスタートする時期としては最適だと言えます。

歯の生え始めで舌を出す

歯の生え始めで舌を出す

赤ちゃんの最初の歯が生えるのは、生後3ヶ月~9ヶ月と非常に大きな差があり、中には出産時にはすでに歯が生えていたケースもあります。

歯が生える時は歯茎がムズムズするので、手を口の中に入れて歯茎を触ったりぐずってしまう赤ちゃんが多いですが、中には舌を出してムズムズする歯を触る赤ちゃんもいて、歯茎の違和感を舌で触って解消しようとしているのだと言われています。

いつ生えてくるかは赤ちゃんによって異なりますが、急に舌を出す回数やよだれが増えてきた時は、赤ちゃんの下前歯の部分をチェックしてみましょう。歯茎の下にうっすら歯が見えるのなら、歯固めのおもちゃをあげてみてください。

鼻づまりで舌を出す

鼻づまりで舌を出す

赤ちゃんは呼吸しながら母乳やミルクを飲むために、全て鼻呼吸です。ただ、鼻風邪を引いて鼻水・鼻づまりがある時は鼻呼吸が出来ないので、赤ちゃんは口呼吸になります。

口呼吸で酸素を取り込む際に、つい舌がべろっと出てしまうのですね。程度が軽ければ舌を出さない口呼吸も可能ですが、完全に鼻が詰まっているようだと息が苦しくて常に舌が外に出ている状態になってしまいます。そうなってしまえば今度は口から菌やウイルスが侵入する機会を増やしてしまい、風邪の症状が酷くなりかねません。

この場合は鼻づまりを早く治してあげれば、舌を出す回数も減ってきます。鼻づまりが続けば中耳炎の原因になりますから、症状が進行しないためにも赤ちゃんの鼻づまりは早く治すようにしましょう。

舌を出すマネをしている

マネをしている

赤ちゃんが舌を出す仕草をするのは、無意識にすることもありますが、教えることで真似をすることもあります。お母さんが赤ちゃんに近づいて「ベー」と何回も舌を出すと、同じように「ベー」と出し始めることがあるので試してみましょう。

赤ちゃんの視力は大人に比べるとかなり低いため、赤ちゃんの顔に近づけなければ舌を出しているかどうか見えません。

至近距離で何度も舌を出すことで、赤ちゃんは徐々に記憶し、舌を出すようになってくるでしょう。次第に、赤ちゃんが遊びたいという気持ちを表現する時に、舌を出す仕草をし始めることがあります。

赤ちゃんがお母さんに視線を送りながら舌をベーと出して来たら、一緒に遊んであげるようにしましょう。

舌出しはコミュニケーションの一つ

舌出しはコミュニケーションの一つ

赤ちゃんは言葉が出るまでに時間がかかりますが、それまでは全身を使ってお母さんとコミュニケーションを取ろうとしています。笑顔になったり手を伸ばすのは良く見られますが、実はその中に舌を出すのも含まれます。

例えば、泣く前や家族の食事を見て舌をペロペロしているようなら、お腹がすいているのか一緒に食べたいと思っているかのどちらかだと分かります。

また、母乳やミルクを飲んでいて途中でべーっと舌で押し出すようなら、もうお腹いっぱいという合図か、嫌な顔も一緒ならば母乳がおいしくなかったという不満の表れだと想像が付きます。様々な方法で赤ちゃんは一生懸命コミュニケーションを取ろうとしていますから、ぜひ汲み取ってあげてください。

病気が原因の可能性

病気が原因の可能性

鼻の疾患の可能性

赤ちゃんが舌を出す仕草をするのは、鼻に何らかの疾患があるからかもしれません。赤ちゃんは基本的に鼻呼吸ですが、鼻の中に何らかの疾患がある場合、うまく呼吸できないことがあります。

その場合、口呼吸で酸素を取り込む必要がありますが、赤ちゃんは口呼吸があまり得意ではないため、舌が出てしまうことがあるのです。

授乳の最中に何度も中断してしまったり、ハアハアと一生懸命舌を出しながら呼吸をしたりしているようなら、一度病院で診てもらうようにしましょう。

鼻の問題を解決することで、口呼吸の必要が無くなり舌が出なくなることもありますが、その他の要因で舌を出している場合は継続することもあります。

自閉症が関係している可能性

赤ちゃんが舌を出す仕草をするのは、自閉症が関係している可能性もあります。自閉症の特徴として、あまり笑ったり泣かなかったりすること、呼びかけても反応が返ってこないこと、そして舌をぺろぺろ出したり捻じったりすることがあります。

舌を出す赤ちゃんは全て自閉症になるというわけではありませんが、心配な場合は一度病院で相談してみると良いでしょう。

クレチン症の影響

赤ちゃんによっては、クレチン症という病気が原因で舌が出やすい状態になっていることがあります。クレチン症とは先天性甲状腺機能低下症とも言い、甲状腺ホルモンが分泌されないため新陳代謝が滞ってしまう病気のことです。

ホルモンの薬を服用することで治療していくことができ、他の赤ちゃんと同じように成長することができます。生後すぐに判明することが多く、クレチン症を患っている赤ちゃんは舌が長いという特徴があるため、舌が出ている状態が頻繁に確認されるのです。

生後間もない時期に医師から診断されなければ、舌を出している仕草がクレチン症からきている可能性は低いと言えるでしょう。

舌を出す仕草で歯並びが心配

歯並びへの心配

赤ちゃんが舌を出す仕草をしていると、将来歯並びが悪くなってしまうのでは?と心配になる方もいらっしゃるでしょう。まだ生後1歳未満の赤ちゃんなら、歯が生えそろっていないので歯並びに影響する可能性はほとんどありません。

しかし、乳歯が生えそろう2歳くらいになっても舌を出す仕草が続くようなら、歯並びに影響してくることがあります。上下の歯がしっかりかみ合わず、隙間から舌が飛び出ているのが通常のポジションになってしまうでしょう。

舌が出ていることが多いと、虫歯や口臭などの問題にも繋がってきます。口腔ケアと並行して治療をすることで、舌を出す仕草を少しずつ改善させていきましょう。

舌を出すのはマイブームかも

マイブーム

赤ちゃんが舌を出す仕草をしているときは、単にマイブームとして行っていることもあります。舌を動かせることが楽しくて、いろんな味に触れることに興味がわいて、舌を出す仕草が増えてくるのです。

赤ちゃんによってマイブームが何になるのかは違いがありますし、長期間ブームが続くこともあれば、短期間で終わることもあります。舌を出す行為の原因がわからない時は、単にハマっているだけということもあるのです。

舌を出すのを止めさせたい場合は

舌を出すのを止めさせたい場合は

舌を出している赤ちゃんは可愛いのですが、あまりにペロペロしているとよだれが増えますし、また雑菌やウイルスが舌に付着して体内に侵入してしまうのではないかと心配になってしまうお母さんもいらっしゃるでしょう。

どうしても舌を出すのを止めさせたい時はおしゃぶりが効果的で、舌を出す回数がぐっと減ります。ただ、舌を出すのは成長するにつれて必ず発生するものですし、視覚や触覚を発達させるために大事な行為です。

反対に、おしゃぶりを使うと親子で依存してしまうデメリットなどもありますから、どちらが良いかよく考えて決めましょう。

ここまでのまとめ

赤ちゃんが舌を出す仕草について、さまざまな情報を幅広くご紹介しました。舌を出す仕草はとても可愛いいものですが、少しでも不安を感じるときはお医者さんに相談してみましょう。

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