昼間は元気いっぱいに遊んでいたのに、夜になるとぐずって泣き出してしまう。何度も夜中に起こされて、すっかり睡眠不足。この夜泣き、いつまで続くの?と不安に感じるお母さんやお父さんも多いのではないでしょうか。
赤ちゃんにとって、泣くということは生きるうえで欠かせないことのひとつです。泣くことが仕事と言われる赤ちゃんですから、仕方がない部分はあるとはいえ、毎日のように夜泣きが続くと家族も大変ですよね。
そこで、夜泣きの理由・原因や対処方法など、さまざまな情報を詳しくご紹介していきたいと思います。いろんな情報を知ることで、より良い解決方法を見つけ出すことができるでしょう。
夜泣きはいつからいつまで?
赤ちゃんの夜泣きが続くと、この先ずっとこれが続いていくのではないかと不安になりがちです。夜泣きが始まる時期や、夜泣きが治まる時期には個人差が大きく、一概に言えないのが現状です。
新生時から夜泣きがスタートする赤ちゃんもいれば、生後6ヶ月あたりから夜泣きがスタートする赤ちゃんもいます。また、夜泣きが終わるのも、1歳ごろという意見もあれば、2歳まで続いたというケースもあります。
毎日のように夜泣きが続くことはほとんどなく、徐々に睡眠サイクルも落ち着いてくるので夜泣きの頻度は減っていく傾向はあります。
夜泣きが長引くとお母さんとしては辛いですが、睡眠サイクルを整え、生活リズムを安定させることで、徐々に夜泣きは減ってくるでしょう。
赤ちゃんが夜泣きの理由・原因
そもそも、赤ちゃんが夜泣きをしてしまうのはなぜなのでしょうか。赤ちゃんはまだ言葉を理解したり、話したりする力がありません。だから、泣くことでどんな状況かをお母さんに伝えようとするのです。
泣くということは、何かのサインということですから、原因がわからないとお母さんは心配になってしまいますよね。そこで、赤ちゃんが泣く原因を探っていきましょう。
お腹が空いている
赤ちゃんが夜泣きをしてしまうのは、多くのケースでお腹が空いているときです。生まれてすぐの赤ちゃんは、短時間のサイクルで授乳が必要ですから、夜中でもお腹が空いておっぱいを求めます。
授乳間隔はだいたい2時間~3時間おきですから、夜中に泣いて起こされるのは当然のこととも言えます。
赤ちゃんがぐずりはじめ、泣き出したら授乳をスタートさせましょう。お母さんも体力的に辛い時期ですが、徐々に授乳間隔が安定してくると夜泣きから解放されます。
少しでも負担を軽減させるためにも、授乳はお母さん、ゲップだしはお父さんと役割分担しておくのがオススメです。
おしめが汚れている
赤ちゃんが夜泣きをするとき、おむつが汚れていることがあります。基本的に、母乳やミルクを飲んでいる赤ちゃんは、おしっこやうんちの回数が多いので、頻繁に変える必要があるでしょう。赤ちゃんによっては、授乳後にすぐおしっこやうんちをする場合もあります。
授乳してひと段落してウトウトし始めたら、おむつが汚れて再び起こされる、ということもありますので、すぐに変えられるようおむつは近くにスタンバイさせておきましょう。
お布団の温度が合わない
赤ちゃんが夜泣きを繰り返してしまう原因のひとつとして、お布団の温度が関係していることがあります。お布団が寒くて眠れないということもありますし、厚着をしすぎて暑くて眠れないということもあります。
赤ちゃんの体温は平熱が37.5度前後と高めなので、寒い季節だからといってお布団や服を重ねすぎるとのぼせてしまうでしょう。また、暑い季節に冷房を強くして、寒がって泣くこともあります。
赤ちゃんは体温調整が難しいので、顔色を見ながら温度調整してあげるようにしましょう。
睡眠サイクルの乱れ
赤ちゃんが夜泣きをする原因として、睡眠サイクルが乱れている可能性があります。お布団に入る時間がバラバラだったり、お昼寝の時間が整っていなかったりすると、夜泣きに繋がる恐れがあるでしょう。睡眠サイクルを整えるためには、朝起きる時間を決めることからスタートしていくべきです。
朝同じ時間に起きて、太陽の光を浴びることで睡眠サイクルの乱れはリセットされます。夜寝る時間や、睡眠の質は朝起きる時間で変わるので、お母さんが調整してあげるようにしましょう。
寂しさや不安
赤ちゃんが夜泣きをするとき、寂しさや不安を感じていることがあります。胎内にいるときは、常にお母さんの鼓動や温かさを感じていましたが、今はお布団だけなので急に不安になってしまうのです。
泣き止まない時でも、抱っこして肌を密着させると安心する場合が多いので、添い寝をしながらピッタリと身体をくっつけるようにしましょう。また、どうしても泣き止まない時は、起きて抱っこさせることで落ち着く場合もあります。
スキンシップしたい
赤ちゃんが夜泣きをするときは、寝る前にたっぷりとスキンシップを取っておくこともオススメです。
ベビーマッサージなどでリラックスを促すことで質の良い深い睡眠になるでしょう。赤ちゃんによって、ベビーマッサージが好きな場合と、そうでない場合があります。また、部位によっては機嫌を損ねてしまうこともあるので、様子を見ながら進めていくと良いでしょう。
原因不明の夜泣き
赤ちゃんが夜泣きをしているとき、母乳もあげたし、おしめも大丈夫だし、温度も適切。でも泣き止まなくてどうしようと、不安になることがあります。
夜中に泣き出してしまうと、近隣に迷惑がかかるのではないかと気持ちが焦るお母さんも多いことでしょう。しかし、そのような気持ちは赤ちゃんにも伝わってしまいます。
早く泣き止ませようと焦れば焦るほど、夜泣きはひどくなりやすいので、気持ちをゆったり持つことが大切です。
気になる場合は、昼間に近隣へあいさつし、しばらくの間夜泣きで迷惑をかけるかもしれないと伝えておくと気持ちがスッキリするでしょう。
昼間の初体験の影響
赤ちゃんが夜泣きをする原因として、昼間の影響が関係している恐れがあります。
例えば、初めて公園に連れて行った日の夜泣きがひどかったというケースがありますが、それは初めての体験にドキドキしたことが関係していると言えるでしょう。
昼間の興奮が夜まで長引き、眠りを浅くして夜泣きを引き起こしてしまうのです。また、犬にほえられて怖い思いをして夜泣きをするケースもありますし、いつもとお散歩のコースが違っただけでも夜泣きをすることがあります。更に、知らない人と会ったことが刺激になることもあるでしょう。
赤ちゃんにとってはどれも必要な刺激で、発達には欠かせないことです。ただ、それを処理する能力が落ち着いていないため、脳や気持ちが戸惑い夜泣きに繋がるのです。
夜泣きの対策・対処方法
夜泣きの原因にはさまざまなことがありますが、少しでも早く泣き止ませたいという場合は、どうすればいいのでしょうか。原因を探って対処しても泣き止まない場合は、次の方法を試してみると良いでしょう。
寝る前にする事を習慣づける
赤ちゃんの夜泣きを改善するには、早寝早起きの規則正しい睡眠時間をとる事が大事です。
しかし、ただ寝かそうとおもっても、これまでとのリズムが異なれば赤ちゃんは泣いたり遊んでまったく眠るそぶりを見せない、何て事も多いですね。そんな時は、就寝の条件付けとなる習慣を作ってみましょう。
例えば子守唄を聞かせる・マッサージをする・お風呂に入る等、これが終わったらすぐ寝る時間なのだと赤ちゃんにわかってもらうのです。赤ちゃんがリラックスしてそのまま眠りに入っていけるような習慣にしましょう。
視覚効果で泣きやむ
聴覚を利用して泣き止ませる方法をご紹介します。枕元にビニール袋を用意しておき、夜泣きが始まったら、ビニール袋を握ったり振ったりしてガサガサ音をたてましょう。
赤ちゃんに聞こえるようにすると、ピタリと泣き止むことがあります。
また、ペットボトルの水を用意し、口に含ませてワインのようにズズズズズっと音を立てるのがオススメです。どちらの音も、胎内にいるときに聞きなれているお母さんの血流音に近いため、リラックスすることができます。この音は、ホワイトノイズと呼ばれており、赤ちゃんを泣きやませる音として有名です。
同じ音として、掃除機やドライヤーを使用する方法もありますが、夜中なのでできるだけ耳元でできる音にしておきましょう。また、音源をアプリでダウンロードしておき、夜泣きが始まったらスタートしてみるのも良いでしょう。
スキンシップで安心感
夜泣きの対処方法として、次に実践していただきたいのがスキンシップです。添い寝やベビーマッサージでもご紹介しましたが、赤ちゃんはお母さんに触れているほど、安心します。
眠気があって、起き上がれない時は、あおむけになって自分の身体の上に寝かせてあげるだけでも落ち着くでしょう。余裕がある場合は、起きてゆりかごのようにゆらゆら揺らしてあげてください。
また、必要な場合は添い寝ならぬ、添い寝おっぱいで気持ちを落ち着かせてあげるのもオススメです。授乳は済んでいても、おっぱいを吸っていることで安心できるホルモンが分泌されてきます。
物理的な反射を利用
夜泣きの対処方法として、身体を使った反射を利用するものがあります。身体に刺激を与えると、赤ちゃんは「何だろう?」と不思議に思います。その興味を利用するのです。
例えば、耳のあたりや鼻、おでこあたりに、ふっと息を吹きかけてみてください。急な刺激に赤ちゃんはピタッと泣くのを止めてしまいます。
また、小指で耳をこちょこちょとくすぐったり、耳の穴に入れたりすることで泣き止みます。さまざまな刺激を与えることで、泣いていることから意識を遠ざけていきましょう。
その延長で、指遊びやおもちゃで遊ぶなどしていると、徐々に気持ちが落ち着いて満たされ、再び眠りにつくことができます。
夜風にあたってみよう
夜泣きの対処方法として、夜風にあたるというものがあります。寝室から環境を変えることで、気持ちも変えることができるということです。
ベランダに出たり、階段を上り下りしたり、長引く場合はドライブに出かけたりするのも良いでしょう。
眠い状態で外に出かけるのは大変なときは、隣の部屋やリビング、台所などでも効果が発揮されることがあります。ずっと夜泣きが止まらない時は、環境を変えて気分をリセットさせるようにしましょう。
強い光やテレビはNG
夜泣きの対処方法として、泣いていることから切り離すために、別のことに興味を誘導させるという方法があります。反射や環境を変えるのはいい刺激になりますが、灯りをつけて強い光を浴びたり、テレビなど色や光の強いものを見せたりしないようにしましょう。
明るいものに目がさらされることで、脳がさらに活発になり気持ちが落ち着かなくなってしまいます。その時は泣き止むことがあっても、再び夜泣きを繰り返してしまうようになるでしょう。
また、強い光は睡眠サイクルを乱してしまいます。できれば、朝の光を一番に浴びるようにしてください。太陽の光には睡眠サイクルをリセットする力があるので、その効果を最大限にするためにも、夜中の光は最小限に抑えるようにしましょう。
夜泣きが続く場合
どんな対処方法を実践しても、夜泣きが続いてしまうことがあります。赤ちゃんが夜泣きをしてしまう原因には、いろんなことがありますが、原因不明であることもあるのです。
大人でも理由もなく悲しくなったり、不安になって泣き出しそうになったりすることがあるように、赤ちゃんにも同様の症状が見られることがあるのです。
特に赤ちゃんは、生まれてから見るもの、触れるものすべてが刺激になります。その刺激が脳を刺激し、発達させるのですが、処理が追いついていないと不安感が押し寄せてくるのです。
しかしそれは、赤ちゃんが成長している証拠でもあります。夜泣きをしていることは、赤ちゃんが健康に育っている証とも言えるでしょう。
夜泣きさせない昼寝のポイント
小さい頃のお昼寝は、日中刺激を受けた脳と精神を休息するためには欠かせないものです。赤ちゃんにとっては、自分の生活リズムを作るうえでは必要不可欠な時間ですね。
しかし「お昼寝」ですから、夜のように何時間もがっつり寝てしまったり夕方近くになって寝るようだと、睡眠時間のリズムが崩れて夜泣きの原因になる事があります。
まとまって寝るようになってきたら何時から何時までは昼寝の時間と決めて、室内を暗くしお母さんも一緒に横になるなど今は寝る時間なのだと赤ちゃんに覚えてもらいましょう。赤ちゃんのお世話で疲れているお母さんも、この際一緒にお昼寝してエネルギーをチャージしてみてはいかがですか。
わが子の夜泣き対策を見つけましょう
対策やグッズなど夜泣きに関する情報は山のようにありますが、それだけ赤ちゃんの夜泣きに悩むお母さんが多いという事なのではないでしょうか。
赤ちゃんにも個人差がありますから、対策を色々してもまったく効果のない子や最初から夜泣きをまったくしない子など本当に千差万別です。中には本来なら夜泣きの際にしてはいけないという事をしたら夜泣きがなくなった、なんていう子もいます。
同じ月齢でも体格や性格がまったく異なるように、夜泣きしない方法は赤ちゃんによって本当に様々なので、工夫してわが子なりの夜泣き対策を見つけていきましょう。
夜泣きはあってあたりまえ
赤ちゃんが夜泣きをしてしまうと、どうしてもお母さんはストレスに感じてしまいます。しかし、夜に泣くから大変に感じているだけで、実は赤ちゃんはいつでも泣いているのです。
昼間でも夜中でも、赤ちゃんは関係なく眠り、おっぱいを飲み、泣きます。しかし夜泣きだからと身構えてしまうと、その不安感が赤ちゃんに伝わり、夜泣きを悪化させてしまうのです。
「赤ちゃんは夜に泣くもの」と捉えることができれば、過剰に身構えることもなくなるでしょう。
まとめ
赤ちゃんの夜泣きについて幅広くご紹介しました。夜泣きの原因にはさまざまなことがありますので、ひとつひとつ原因に対処していただければと思います。また、原因不明の夜泣きにはさまざまな対処方法を実践してみてください。
どんな方法が夜泣きに効くか探ることで、夜泣きにどう向き合うべきかを見つけられるでしょう。夜泣きは成長過程のひとつですから、必ず終わりはきますので、日々の成長を見守ってあげるようにしましょう。