赤ちゃんのお世話をすることは大変ですが、時間が経つにつれてだんだんと育児のコツを知ることができたり、生活リズムに馴染んだりして、余裕が出てくるようになってきます。
育児に少し余裕が出てくると、考え始めるのが赤ちゃんのお稽古事です。赤ちゃんの頃からスタートしておくことで身につける能力が高まるため、さまざまなお稽古事をチェックし始めるお母さんも多いことでしょう。
赤ちゃんから始めるお稽古事として人気なのが、「ベビースイミング」です。水を怖がらなくなったり、水泳が得意になったりと、さまざまなメリットが考えられますが、実はベビースイミングは、赤ちゃんにとってもお母さんにとってもメリットの多いお稽古ごとのひとつなのです。
そこで、ベビースイミングの始める時期や、メリット、デメリットなどさまざまな情報を幅広くご紹介していきます。
ベビースイミングとは?
ベビースイミングとは、赤ちゃんがプールに入って水に慣れ親しむお稽古ごとのことです。赤ちゃんの頃から水に触れておくことで、恐怖心を取り除いたり、身体の発達にも役立ったりすると言われています。
地域にあるプールでベビースイミングの教室を開いている場合もあれば、スポーツクラブで定期的に開催されている場合もあります。近所にベビースイミングをしている施設はないか、一度調べてみると良いでしょう。
ベビースイミングを始める時期いつから
ベビースイミングをやり始めようと思っていても、いつぐらいからなら大丈夫なの?と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
ベビースイミングを受けられる月齢は、施設によって異なりますが、早い場合だと生後4ヶ月から受け入れが許可されています。平均的な時期で言えば、生後6ヶ月から受け入れている施設が多いでしょう。
赤ちゃんの発育によって異なる
ベビースイミングのスタートは、生後4ヶ月~6ヶ月を過ぎてから受け入れてもらうことができます。ただ、全ての赤ちゃんが生後4ヶ月を過ぎれば、ベビースイミングに通えるというわけではありません。
ベビースイミングが始められる目安としては、首がしっかり座っていることが絶対条件です。首が座りたてで、まだグラグラと不安定な場合は、しっかり安定するまで待つようにしましょう。
生活リズムがしっかりしてから
ベビースイミングのスタート時期として、首が座ることの条件に、できれば加えて頂きたいのが安定した生活リズムです。
何時くらいにお昼寝をするのか、何時くらいに授乳を求めるのか、どのようなタイミングでおむつを交換することが多いのかなど、赤ちゃんの生活リズムを把握しておくことで、ベビースイミングをより楽しめるようになります。
お昼寝タイムにイヤイヤながらベビースイミングをしようとしたり、お腹が空いているときに泳がせようとしたりすると、ぐずって水が嫌いになってしまう可能性があるでしょう。
ある程度、赤ちゃんの生活リズムを把握できるようになったら、より良いタイミングの教室を選ぶことができるでしょう。
何歳まで可能?その後は
ベビースイミングのスタート時期は、生後4ヶ月~6ヶ月くらいです。もちろん、それ以降の月齢であってもベビースイミングを開始することができます。
一般的に、ベビースイミングの受けいれは3歳までが目安です。施設によって設定している年齢は異なりますが、3歳以降はキッズスクールに変わり、スクール内容も変わってくるのがほとんどです。
ベビースイミングでは、水に慣れ親しむことがメインとなりますが、キッズスクールでは泳ぎ方など技術面を重視するため、遊びよりもトレーニングに近い感覚になってしまうでしょう。
ベビースイミングどんな効果メリットがあるの?
ベビースイミングに赤ちゃんを通わせるのは、どんなメリットがあるのでしょうか。意外にもベビースイミングにはたくさんのメリットがありますので、ご紹介しておきましょう。
水への恐怖心がなくなる
赤ちゃんをベビースイミングに通わせるメリットとして、水への恐怖心が無くなるということがあります。
本来、赤ちゃんはお母さんのおなかの中で羊水に浸かって成長してきたため、水に対して恐怖心を抱くことはありません。しかし、赤ちゃんが成長するにつれて、さまざまなことを理解できるようになってくるため、水を怖いと思うようになることがあるのです。
水に恐怖心を抱いたままだと、幼稚園や小学校でプールに入って授業を受けることができなくなってしまう可能性があります。また、水を怖がり続け、全く泳げなくなってしまうこともあるでしょう。
しかし、ベビースイミングで小さなころから水に慣れ親しみ、恐怖心を払拭することができれば、その後も水を必要以上に怖がらなくなってくるでしょう。
成長をサポートしてくれる
赤ちゃんをベビースイミングに通わせるメリットとして、成長をサポートしてくれるということがあります。プールの中で浮いたり手足をバタバタしたりする動きは、赤ちゃんの全身の筋肉や神経を使って行われます。そのため、筋肉を発達が早くなりそれに合わせて脳の神経回路も向上しやすくなるのです。
また、プールに入ってあまり動かない赤ちゃんでも、プールに入ることで水圧を受けているため、運動と同じような効果を得ることができます。
生活リズムを整えてくれる
赤ちゃんをベビースイミングに通わせるメリットとして、生活リズムを整えてくれるということがあります。昼間ベビースイミングでしっかり身体を動かすことにより、適度な疲労感があるため、お昼寝がスムーズになり、夜の寝かしつけにも手間取りにくくなります。
昼間、しっかり体を動かして、夜ぐっすり眠れるようになると、昼夜のリズムが明確になり生活リズムも整いやすくなるでしょう。
夜中に何度も起きてぐずったり、なかなか寝ようとしなかったりする場合でも、ベビースイミングに通わせるうちに、だんだんと改善していくようになるのです。
赤ちゃんの免疫が高まる 体が強くなる
赤ちゃんをベビースイミングに通わせるメリットとして、免疫が高まり身体が丈夫になるということがあります。赤ちゃんの免疫は、お腹の中にいたころから胎盤を通じて蓄えられ、生後も母乳から与えられていますが、生後6ヶ月以上経つと、その効果が失われ風邪やウィルス感染を引き起こしやすくなると言われています。
しかし、ベビースイミングでしっかり体を動かしておくと、全身の血流が促進されて新陳代謝が高まり、免疫力をアップして風邪やウィルスなどに負けない身体を作り上げてくれるでしょう。
お風呂タイムが快適になる
赤ちゃんをベビースイミングに通わせるメリットとして、お風呂タイムが快適になるということがあります。お風呂に入るたびにぐずっていたり、シャワーの水をかける度に泣いたりしていた赤ちゃんが、ベビースイミングに通いだしたことにより、お風呂タイムを嫌がらなくなるという意見は多数上がっています。
ベビースイミングを通じて水に対する不安感を払しょくすることができれば、手間取っていたお風呂タイムも快適になり、一緒にお風呂を楽しめるようになるでしょう。
スキンシップが充実する
赤ちゃんをベビースイミングに通わせるメリットとして、スキンシップが充実するということがあります。ベビースイミングはお母さんと一緒にプールに入るため、ずっとお母さんと向き合い、肌が触れている時間が長くなります。
充実したスキンシップの時間を過ごすことで、赤ちゃんは精神的に安定しやすくなりますし、お母さんがそばにいる安心感も得ることができます。スキンシップが充実しているということは、赤ちゃんの心の成長にも繋がりますので、ベビースイミングを通じて心を豊かに育めるようにしていきましょう。
ママ友や赤ちゃんのお友達ができる
赤ちゃんをベビースイミングに通わせるメリットとして、同じ月齢のお友達ができるということがあります。ベビースイミングを始める赤ちゃんは、下は生後4ヶ月から上は3歳までいるため、幅広い赤ちゃんと触れ合うことができます。
また、同じ年頃のお父さんやお母さんたちと知り合うことができるため、先輩ママに育児の相談をしたり、同じ月齢のお母さんと育児の悩みを分かち合ったりすることができます。そのため、赤ちゃんにとっても両親にとっても、ベビースクールの出会いは大きなメリットになるでしょう。
お母さんも赤ちゃんも運動不足解消になる
赤ちゃんをベビースイミングに通わせるメリットとして、運動不足解消になるということがあります。身体を動かすことは赤ちゃんの運動不足解消になりますが、一緒に遊ぶお母さんもそれは同じです。
出産後は、体形が崩れやすくなかなか脂肪が落ちにくいということもあるため、ダイエットも兼ねて赤ちゃんと一緒に身体を動かすようにしましょう。
ベビースイミングの注意点デメリットは?
赤ちゃんをベビースイミングに通わせることで、たくさんのメリットを受けることができますが、中にはデメリットとなることもあります。ベビースイミングにはどのようなデメリットがあるのか、ご紹介しておきましょう。
感染の心配
赤ちゃんをベビースイミングに通わせるデメリットとして、細菌やウィルスに感染してしまいやすいということがあります。プールのお水は塩素消毒されていますが、脱衣所などで感染するケースも多いため、ベビースイミングに通いだして熱を出したり皮膚にトラブルを生じたりする場合があります。
プール熱や流行性結膜炎、タオルを共有する場合はシラミなどに感染する場合もあります。これらの病気が流行している時期は、プールを控える方が良いでしょう。
水中毒の心配
赤ちゃんをベビースイミングに通わせるデメリットとして、水中毒の心配があります。赤ちゃんは、触れたものをすぐに口にしてしまうところがありますから、手についたプールの水を舐めたり、飲み込んだりしてしまうことがあります。
大量に水を飲むと、水中毒を引き起こし、低体温や意識障害、発熱、おう吐、などの症状が現れることがあります。赤ちゃんの体重が10kg以下なら、体重1kgあたり100mlが1日の適正目安になります。
それ以上の水を飲んでしまうと、水分の過剰摂取により血液が薄められてしまうため、ナトリウムやカリウムなどのバランスが崩れ、体調不良を引き起こしてしまうでしょう。
費用がかかる
赤ちゃんをベビースイミングに通わせるデメリットとして、費用が掛かってしまうということがあります。ベビースイミングに通うには、入会金や回数券などを買わなければならない場合も多いですし、赤ちゃんやお母さんの水着を準備しなければならないため、費用がかかってしまいます。
施設により異なりますが、ベビースイミング代は月5,000円程度ですが毎月支払うものですから、家計を圧迫しないかどうかよく検討しておく必要があるでしょう。
赤ちゃんの水着やおむつについて
赤ちゃんをベビースイミングに通わせたいと思っている場合、水着やおむつはどうすれば良いのでしょうか。簡単にご説明しておきましょう。
水着について
赤ちゃんの水着は、全身に着せるタイプのものを選ぶようにしましょう。ストレッチが効いている、ワンピースタイプやつなぎのようなグレコタイプが良いでしょう。
皮膚が露出していると、体温が下がりやすくなってしまいますし、セパレートタイプは動いているうちに脱げてしまうこともあるので、ベビースイミングには不向きです。
おむつについて
生後4か月の赤ちゃんは、まだおむつが必要です。プールに入る前にお腹をマッサージしてトイレを済ませ、プール用のスイムパンツをはかせるようにしましょう。
スイムパンツを履いていれば、ベビースイミング中にオシッコやウンチをしても、水の中に漏れ出す心配はありません。
参加する前の準備は
体温を計る 体調確認
スイミングに参加する前に、済ませておくとベビースイミングの時間を楽しめるポイントがいくつかありますので、ご紹介しましょう。
まずは、体温を計ります。赤ちゃんの体温は成人よりも高めで、37.5度未満は平熱なんて言われていますが、それを鵜呑みにしてしまうと赤ちゃんに風邪を引かせてしまうことになりかねません。
体温は赤ちゃんによって異なりますので、普段から赤ちゃんの平熱を知っておくことが大事です。熱を測って高い場合はスイミングを休ませますが、その他にも中耳炎や結膜炎・咳など他の赤ちゃんに感染する可能性がある病気を患っている場合も休ませるようにしましょう。
お母さんの体調と水着をチェック
赤ちゃんの体調が万全でも、お母さんの体調が悪い時はベビースイミングをお休みしてください。低血圧だったり酷い貧血があると、ベビースイミング中にめまいがしたり気持ち悪くなって、途中で止めなければならない可能性が出てきます。
また、帝王切開で出産された方で傷の治りが心配な方も、止めておいた方が無難です。赤ちゃんの準備でお母さんは後回しになりがちですが、今一度水着やキャップを確認しましょう。
水着は赤ちゃんを傷つける飾りやチャックがない、シンプルなワンピースがおススメです。屋内のプールでも日差しが入りますから、日焼けが気になる方はUV機能のついた水着を選ぶと良いでしょう。
お母さんの勇気が必要、まずは体験から
当たり前ですがお母さんも水着になります。産後の体形が気になるお母さんもいるとは思いますが、わが子のために頑張ってみましょう。
ベビースイミングは、赤ちゃんの身体や心を育ててくれますし、お母さんにとってはダイエットにも繋がるので一石二鳥です。楽しみながらベビースイミングに通うことで、育児の良いリフレッシュになるでしょう。
まずはお近くのスイミングスクールなどに問い合わせをして無料体験をしてみることがいいでしょう。
ここまでのまとめ
ベビースイミングについて詳しくご紹介しました。小さなころから水に親しんでおくことで、さまざまなメリットがあることがお分かりいただけたと思います。
同じ年頃の赤ちゃんとお友達になることができますし、お母さんもママ友ができて育児の相談がしやすくなります。育児は孤立しやすい部分があるので、ベビースイミングを活用し、たくさんの人と交流を持ちながら楽しく育児をしていけるようにしてください。