寝てばかりいた赤ちゃんが寝返りをしたりお座りが出来るようになると、お母さんも赤ちゃんの成長振りを実感できて嬉しくなります。しかし、動きが活発になるとその分転んだり落ちたりすることも増えて、たんこぶが何回も出来るようになります。

良くあることだからとたんこぶを放置してしまうお母さんもいますが、中には早急に治療が必要となるケースもありますから、たんこぶだからと軽く考えずしっかりケアする必要があります。

そこで、赤ちゃんに良く出来るたんこぶについてのさまざまな情報をご紹介しましょう。首が据わる頃から走ったりジャンプが出来る赤ちゃんを持つお母さんに、参考にしていただきたい情報です。

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「たんこぶ」って何?

「たんこぶ」って何?

そもそも「たんこぶ」とは一体なんでしょうか。たんこぶの正式名称は「頭出腫」「頭皮下血腫」といい、頭に出来た凸部分のことを指します。

たんこぶの中身は主に血液で、頭をぶつけた衝撃で血管が切れ、その部分からの出血が傷口から外に出ず内側に溜まっている状態なのです。強くぶつければ切れる血管も増えますから、たんこぶが大きくなります。内側に溜まった血液は、再び血管を通して吸収されて、たんこぶが治ります。

たんこぶが出来れば大丈夫?

たんこぶが出来れば大丈夫?

「たんこぶが出来たから大丈夫」とおばあちゃん世代の方は良く言いますが、一概にそうは言えません。たんこぶが出来るということは頭部の衝撃が強いという意味になりますし、たんこぶが大きければ血管がたくさん切れるほど頭を強くぶつけたという意味になります。

たんこぶが出来たら、放置せずに赤ちゃんの容態に注意する必要があることを覚えておきましょう。症状が気になる場合は自己判断せずに病院に行くようにしてください。

赤ちゃんのたんこぶがぶよぶよする

通常たんこぶは硬いものですが、中には柔らかいたんこぶもあります。切れた血管からの血液が頭蓋骨を覆う膜と頭蓋骨の間に溜まると、この部分にはスペースがあるため血液が固まらずぶよぶよします。

このたんこぶは膜下で血液が広がってぶよぶよが広範囲に広がり、中には頭の形が変わるほど広がることもあります。必ず病院で検査を行いましょう。異常がない場合は、時間がかかっても全て吸収されるため経過観察のみに留めることがほとんどです。

赤ちゃんが「たんこぶ」を作りやすい原因、理由

大人になればたんこぶを作ることはほとんどありませんが、元気な乳幼児はたんこぶができることもあるでしょう。

お母さんにしてみれば「もうたんこぶは作らないで」と願ってしまいますが、実は赤ちゃんにはたんこぶを作りやすい理由があります。

赤ちゃんの重心

赤ちゃんの重心

赤ちゃんは頭が大きいので、生まれてからしばらくは4頭身です。そうすると頭と体のバランスをとるために重心も高くなり、赤ちゃんの重心は胸の辺りにあると言われています。

大人の重心はヘソよりやや下なのと比較すると、かなり上方にあるのが分かります。そのため、ぶつかったりよろけたりしてほんの少しでもバランスが崩れると、すぐ転んでしまいたんこぶが出来るようになるのです。

赤ちゃんの心と体の特徴

赤ちゃんの心と体の特徴

生まれたばかりの赤ちゃんは自分の考えで手足を動かすことも出来ませんでしたが、脳と体の成長に伴って手足を自由に動かすことを習うようになります。

しかし、指を使う細かい動きはもちろんまだ難しいですし、手足を大きく使う動きもスムーズに行かないことも多いので、うまくいかず転んでしまうのです。また、赤ちゃんは興味のあるものに突進しますから、一つに集中するあまり注意力散漫となることも、ぶつかって転びたんこぶが出来る原因となります。

赤ちゃんの血管

赤ちゃんの血管

赤ちゃんは出生後急激に骨や内臓が成長しますが、それでもまだ弱く十分に成長するまでには数年かかります。骨や内臓と同じく血管も弱いですから、成長途中に転んで頭をぶつけるとすぐに血管が切れて出血し、たんこぶが出来るようになります。

こればかりは赤ちゃんの成長に任せるしかありませんので、お母さんは赤ちゃんの血管が切れて出血するような状況にならないように対策する必要があります。

「たんこぶ」に注意するのはいつから?

「たんこぶ」に注意するのはいつから?

赤ちゃんのたんこぶに注意するのは赤ちゃんが歩けるようになってから、と思っているお母さんはいませんか。実はもっと早く、赤ちゃんが生まれてからすぐに注意し始めるべきことなのです。

赤ちゃんの月齢が低いほど、たんこぶが出来れば問題が発生しやすいですから、なるべく避けたいですね。お母さんが注意すべきポイントを赤ちゃんの成長ごとにまとめてみました。

出生後~お座りの頃

出生後~お座りの頃

まだ首が据わらない赤ちゃんだと油断してしまいがちですが、手足をバタバタさせているうちに移動して落ちてしまうことも多いです。

また、寝返りが出来るようになれば何回も寝返って落ちてしまったり、お座りが出来れば頭の重さを支えきれず前や後ろにいきなり倒れこむこともあります。布団の真ん中に寝かせたり、高さのあるところに寝かせる時は柵やガードを必ず付けるように気をつけましょう。

また、お座りをさせる時はどの方向に転んでもいいように赤ちゃんの周りにクッションなどを置くのも良いでしょう。

ハイハイ~歩く頃

ハイハイ~歩く頃

お母さんが目を離せなくなる時期になると、たんこぶが出来る危険も増大します。今までは落ちてぶつけたんこぶが出来るケースが多かったのですが、自分で動くようになれば、落ちるだけでなく家具にぶつかったり段差のあるところで転んだりと、たんこぶが出来てしまうシチュエーションが増えます。

転んでもぶつかっても痛くないように対策を採る以外にも、赤ちゃんに一言声をかけたり、一緒にたくさん遊んで赤ちゃんが自分の体のバランスを取れるよう手伝うのも良い方法でしょう。

「たんこぶ」が出来た時の対処法

「たんこぶ」が出来た時の対処法

たんこぶが出来ると、落ちた衝撃と痛みで赤ちゃんは大泣きしますし、お母さんは「赤ちゃんが落ちた」ということ自体がショックで慌ててしまうでしょう。

しかし、ここで慌てると適切な処置が取れない可能性があります。赤ちゃんにたんこぶが出来た時に、お母さんはどのように対処すべきかステップごとにご紹介しましょう。

まずは抱っこして安心させて

まずは抱っこして安心させて

まず最も大事なことは、赤ちゃんを落ち着かせることです。そのためにはまず、お母さんが落ち着きましょう。どうしよう!とパニックになってしまえば、赤ちゃんにもそれが伝わってさらに泣き声がひどくなってしまいますし、赤ちゃんによっては泣きすぎでひきつけを起こす可能性すら出てきます。

まずはしっかり抱っこして、お母さんがそばにいることを教えて赤ちゃんを安心させましょう。ただ、落ち着くまでの間に状態が悪化することもないわけではありませんから、抱っこしながらも赤ちゃんの様子をしっかり観察してください。

お母さんがパニックしたしまったり、対処方法など不安がる場合には、病院に相談するか、下記に記してある小児緊急電話相談に連絡してください。

ぶつけた場所をチェック 冷やす

ぶつけた場所をチェック 冷やす

赤ちゃんが落ち着いたら、頭に軽く触れてたんこぶの有無や状態をチェックしましょう。赤ちゃんが元気なようならば、たんこぶを冷やしてこれ以上内部で出血しないようにします。

この時に冷たすぎると赤ちゃんは嫌がってしまうので、うまく調節してたんこぶを冷やすように気をつけましょう。その他にもどこか異常はないか、全身もチェックすると良いでしょう。症状が気になる場合は自己判断せずに病院に行くようにしてください。

1日~2日は様子を観察

1日~2日は様子を観察

頭をぶつけて6時間程度経っても赤ちゃんが元気であれば、リスクは下がります。頭を打った後、母乳やミルクを飲んで何回も続けて吐いたり意識がはっきりしない、ということでなければ安心と考えてよいでしょう。しかし心配な場合や様子がおかしい場合などは病院を受診することが大切です。

ただ、時間が経過して赤ちゃんが元気だったとしても、血行が促進されるような入浴などは避けて1日~2日は様子を観察した方が良いでしょう。

たんこぶ以外のこんな症状があったらすぐ病院へ

たんこぶ以外のこんな症状があったらすぐ病院へ

赤ちゃんが頭を打つと、お母さんは赤ちゃんのたんこぶばかりに目が行ってしまいますが、それ以外にも赤ちゃんの様子をしっかり観察すべきです。

赤ちゃんが嘔吐を繰り返したり、いつもと違うような状態になった時は、家で様子を見るのではなくすぐ病院を受診しましょう。

ぐったりしている場合

ぐったりしている場合

大人や幼児が頭をぶつけると自分の言葉で容態を説明できますが、赤ちゃんは話せないため泣くことでお母さんに異常を伝えます。しかし、泣くことも出来ず、ぐったりしている、呼んでも反応しない、けいれんしている場合は親が考えているよりも深刻な状態ですから、判断に迷わず救急車を呼ぶようにしましょう。

また、頭をぶつけた直後は泣いていても、時間経過とともに体調が悪くなりぐったりする場合もありますから、頭をぶつけてから24時間は様子を良くチェックしてください。

出血する場合

出血する場合

たんこぶは頭の血管からの出血が内部にたまっている状態ですが、たんこぶが切れると出血につながります。赤ちゃんは体内の血液量が少ないですから、たんこぶや他の傷口から大量に出血すると危険な状態になってしまいます。

出血が多い時はすぐ病院に連れて行きましょう。また、前に転べば鼻血も出やすくなりますが、後頭部を打ったのに鼻血が出るような場合も病院で検査を受けると安心です。

鼻から大量の鼻水が出る場合

鼻から大量の鼻水が出る場合

激しく頭をぶつけると、たんこぶが出来るだけでなく時として鼻から血の混ざった鼻水のようなものが出てくることがありますが、その場合はすぐ小児外科や救急外来を受診してください。

この液体は鼻水ではなく脳や脊髄周りにある髄液で、骨折した頭蓋底から鼻を通って出てくる髄液性鼻漏の可能性があります。髄液性鼻漏になると脳に菌が進入し感染を引き起こすことがありますので、早期の治療を行う必要があります。

側頭部のたんこぶには要注意

側頭部のたんこぶには要注意

赤ちゃんは後ろや前に転ぶことが多いので、それに備えて赤ちゃんの頭蓋骨も、前部分と後頭部部分が他の頭蓋骨よりも比較的硬くなっています。

しかし問題なのは側頭部で、側頭部は前部・後頭部に比べると骨がとても薄く、他の場所への衝撃なら問題なくても、側頭部ならば骨にひびが入ったり骨折してしまうこともあります。側頭部にたんこぶが出来た場合は、赤ちゃんが元気でも病院を受診したほうが良いでしょう。

軽いたんこぶが治る?「おばあちゃんの知恵」

軽いたんこぶが治る?「おばあちゃんの知恵」

昔から赤ちゃんにたんこぶが出来ると、「砂糖水」をつければ治ると言われています。赤ちゃんの頭にたんこぶが出来た時に、おばあちゃんに勧められたお母さんもいるのではないでしょうか。

この方法は主に傷口の水分を吸収して雑菌の繁殖を抑える砂糖の消毒作用と、体温を下げてたんこぶの熱を抑える糖分の放熱作用の二つが、たんこぶに働きかけるのです。動く赤ちゃんには難しいかもしれませんが、おばあちゃんの知恵ですので一つの情報として覚えておきましょう。

赤ちゃんがたんこぶを作らない環境づくり

赤ちゃんがたんこぶを作らない環境づくり

赤ちゃんは成長してもまだ等身が低く重心が上にありますから、動きが増える2・3歳ごろになっても転んでたんこぶを作ることが多いです。

たんこぶを作る回数を減らすためにも、家の中で赤ちゃんが滑りやすい・転びやすい箇所をチェックして、その部分を改善していくようにしましょう。

まず、たんこぶを作りやすいお風呂場やフローリングは厚手のマットを引いて滑らないようにしましょう。伝い歩きの赤ちゃんにはコーナーガードやクッションを設置して、ぶつかっても痛くないようにしておくのが大事です。

夜間・休日にできたたんこぶは小児緊急電話相談に

夜間・休日にできたたんこぶは小児緊急電話相談に

「ただのたんこぶだし冷やしておけば大丈夫」と考えてしまうお母さんも多いですが、頭への衝撃でできるものですから、甘く考えてはいけません。

しかし、休日や夜間だと病院を受診すべきなのかどうか迷います。そんな時は#8000の小児緊急電話相談に連絡してみましょう。

医師や看護婦が待機する窓口へと転送されて、赤ちゃんの症状からどうすべきかのアドバイスが受けられます。ぜひ目につきやすいところへ番号を控えておきましょう。

厚生労働省:小児救急電話相談事業(#8000)について

まとめ

赤ちゃんは良く転んでたんこぶが出来ますが、危険な状態につながる可能性もありますから、「またたんこぶ」と放置せずに一つ一つ確認していきましょう。また、赤ちゃんの頭への衝撃が怖いからと過保護にすれば、赤ちゃんの成長の妨げになってしまいます。

赤ちゃんが転んでたんこぶを打っても問題ないように、前もって対策を立てるようにしましょう。もし転んでたんこぶが出来、病院に連れて行くべきかどうか迷ったら、ぜひ小児緊急電話相談を活用してください。

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