赤ちゃんはいつから笑うのでしょうか?早くみたいですね!初めて赤ちゃんを育てるお母さんにとって、おっぱいを上げることも、おむつを替えることも大変な作業です。新生児の頃は睡眠も小刻みで、夜中に何度も授乳に起きなくてはならないことも多いため、精神的にも肉体的にも疲れ切ってしまうことがあるでしょう。
しかし、そんな時に赤ちゃんの笑顔を見ることができたら、疲れも吹っ飛んでしまうはずです。ただ、生まれたばかりの赤ちゃんの表情はあまり変化がないため、いつになったら笑顔が見られるのかと不安になってしまいがちです。そこで笑顔を待ちわびるお母さんのために、赤ちゃんがいつから笑い始めるのか詳しくご紹介していきましょう。
赤ちゃんの笑いの種類について
生まれたばかりの赤ちゃんは、笑うという意思表示はまだできません。しかし、中には生後1ヶ月経たないうちに笑顔になる場合があります。
平均的には、生後2ヶ月~生後3ヶ月くらいの頃から笑顔になると言われていますが、それより以前に笑顔が出るのは、笑顔の種類が異なるからです。
実は赤ちゃんには、笑いの種類が2つあります。生理的な反射として笑顔が出てくる生理的笑顔と、本当に笑いたくて笑顔が出てくる社会的笑顔です。ふたつにはどのような違いがあるのか、詳しくみていきましょう。
生理的笑顔(新生児の笑顔)について
基本的に、生まれたばかりの新生児の赤ちゃんは、寝る、泣く、授乳する、の3つしか行いません。身体を成長せるためには、しっかり寝て成長ホルモンを分泌しなければなりませんし、たくさんおっぱいを飲んで栄養を補給しなければなりません。また、熱い、寒い、具合が悪い、おむつが濡れているなど異常を伝えるためには泣くことも必要です。
新生児の頃は、生きることと成長することに必死な時期ですから、笑うという作業は存在しないものなのです。しかし、この頃でも笑顔が見られる赤ちゃんも存在します。それは自分の意志ではなく、筋肉が緩んだのが笑顔に見えているということです。しかし笑顔を見せてお父さんやお母さんから愛情や庇護をもらおうとする、本能の一種という説もあります。
生理的な反応として筋肉が何らかの原因で緩み、それが笑顔になっているので、喜んでいたりご機嫌だったりするわけではありませんが、お母さんとしては最大のご褒美に感じることでしょう。
「にやっ」と笑う むし笑い
生まれたばかりの赤ちゃんが寝ている最中などに「にやっ」と笑う事を、昔は「むし笑い」と呼んでいました。今でこそ筋肉の反応で起こる新生児微笑という名前がついていますが、昔は赤ちゃんのお腹にいる虫が騒いでくすぐっていると思われていたのです。
赤ちゃんが笑うと周りの大人も釣られて笑みを浮かべますが、この笑顔の応酬で赤ちゃんは「自分が笑顔になると周りが優しくしてくれる」と理解し、それが社会的微笑へとつながっていくのです。
社会的笑顔について
新生児の頃は、基本的に赤ちゃんは自分の意志で笑顔になることはありません。しかし、生理的な反応として笑顔に見えることがあります。本当の意味での笑顔は、社会的に人とかかわることによって生み出されます。
お母さんと遊ぶのが嬉しくて笑う、ゆさゆさ揺られて心地よくて笑うということが、本当の意味での笑顔です。たくさんの人が関わり、楽しい雰囲気が多いほど、笑顔になりやすくなるでしょう。では、この社会的笑顔はいつぐらいから現れ始めるのでしょうか。
よく笑うようになる時期はいつから
生理的な反応として笑顔になることはあるものの、赤ちゃんが自分の意志で笑顔になるのは、いつぐらいからなのでしょうか。早い赤ちゃんだと、生後2ヶ月~生後3ヶ月くらいから笑顔になると言われています。
赤ちゃんによって笑い方は異なり、微笑むくらいの表情をする赤ちゃんもいれば、ニッコリ笑顔になる赤ちゃんもいます。中には声をたてながら満面の笑顔になる赤ちゃんもいるでしょう。
笑顔の種類はさまざまで、個人差や性格、遺伝も関係しているようです。また、笑顔が出てくる時期にはかなりの個人差があり、首が座り始める生後6ヶ月前後に初めて笑う赤ちゃんもいます。遅いから発達が遅れているというわけではありませんので、気にしすぎる必要はありません。
早く笑顔が見たい場合
赤ちゃんの笑顔が出てくる時期は、個人差があるのでいつ現れるのかはわかりません。
同じ両親から生まれた赤ちゃんでも、兄弟によって笑顔になる時期は異なることもあるのです。しかし、できるだけ早く赤ちゃんの笑顔を見てみたいと思ってしまうこともあるでしょう。
早く赤ちゃんの笑顔が見たい場合は、どのように対策を取ればいいのでしょうか。赤ちゃんの笑顔を少しでも早く見るためには、赤ちゃんの成長と環境作りが重要になります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
赤ちゃんの視力
赤ちゃんが笑顔になるためには、まず周りを認識する必要があります。実は、生まれたばかりの赤ちゃんは視力が未発達なため、周囲をぼんやりとしか認識できていません。生後6ヶ月くらいまでは視力はわずか0.1ほどしかないのです。
大人と同じように見えるのは、1歳くらいからだと言われています。成長するにつれて徐々に視力が上がっていき、周囲を観察して認識できるようになってくるので、それに合わせて対処していく必要があるでしょう。
月齢がまだ浅い場合、近くの物しか見えないことが多いため、できるだけ赤ちゃんに近づいてコミュニケーションを取るようにするのがポイントです。
あやし方の工夫
赤ちゃんの笑顔を少しでも早く見たいのなら、あやし方を工夫する必要があります。
まず、赤ちゃんが見えやすいように顔を近づけてしっかりと見えるようにしましょう。そして赤ちゃんと目を合わせて声をかけるようにします。楽しい声で、トーンも高めにするように心掛け、いないいないばーを試してみてください。
赤ちゃんの顔の近くで、いないいないばーをすることで、視覚と聴覚を同時に刺激することができます。また、赤ちゃんが笑っていなくてもあやしているお父さんやお母さんが笑うことで、楽しい雰囲気を学ぶことができるでしょう。
お母さんの笑顔をしっかり見せる
赤ちゃんの笑顔を少しでも早く見たいのなら、お父さんやお母さんの満面の笑顔をしっかりと赤ちゃんに見せるようにしましょう。
赤ちゃんの視力はまだ弱いので、大げさなくらい満面の笑みでなければ表情の違いを認識することはできません。顔を近づけて、何度もニコニコと赤ちゃんに笑いかけることで、次第に笑顔がインプットされていくでしょう。
赤ちゃんは、繰り返し目で見たものを記憶し、再現することで学んでいく機能があります。何度も笑顔をインプットすることで、初めて赤ちゃんの笑顔がアウトプットされるので、積極的に笑顔を見せるようにしましょう。
スキンシップで刺激
赤ちゃんの笑顔を少しでも早く見たいのなら、スキンシップで刺激していくのも効果的です。笑顔であやしながら、赤ちゃんのほっぺをくすぐってみたり、手足を一緒にブラブラさせて遊んだりしてみましょう。
楽しいリズムの音楽をかけながら、それに合わせてスキンシップを取ることで、一緒に楽しさを感じることができます。赤ちゃんが嫌がらないようなら、きゅっと口角をツンツンあげて筋肉を刺激してみるのも良いでしょう。
毎日の習慣が大切
赤ちゃんの笑顔を少しでも早く見たいのなら、笑顔を見せたり、スキンシップを取ったりするのは毎日行うのが理想的です。
赤ちゃんが笑顔を見て楽しさを感じ、それをインプットするまでにはたくさんの時間が必要になります。蓄積が大切ですので、できれば赤ちゃんと遊ぶときは常に笑顔を絶やさないようにしましょう。
無理に笑顔を作っていると、赤ちゃんも違和感を察知してしまいますし、あやす方も疲れてしまいます。真剣に笑顔を学ばせようと力まずに、一緒に遊びながら楽しさを味わえるようにしていきましょう。
笑い声を出す時期はいつから
赤ちゃんにたくさん笑顔をインプットさせていくことで、次第に自然と笑顔が見られるようになってきます。くすっと笑ったり、満面の笑顔になったりと赤ちゃんによって笑顔の出し方はさまざまです。
しかし、笑顔が見られるようになってくると、今度は声もほしくなってくるもの。よくばりだとわかっていても、キャッキャと笑う声と共に笑顔が見たくなってきますよね。声を出しながら笑顔になるには、少し時間がかかることがあります。
赤ちゃんの聴力が発達し始めるのは生後5ヶ月~生後6ヶ月くらいからなので、それくらいまでは声なしの笑顔になることが多いでしょう。
笑い声の有無は気にしすぎない
赤ちゃんの笑顔が見られるようになってくると、次は笑い声を求めてしまうものです。聴力が発達してきて、声を出すことが楽しくなってきたら笑顔と一緒に笑い声も出てくるようになりますが、声を出し始めたり、奇声を出し始めたりしても、一向に笑い声が出ないこともあります。
大人でも、笑い方は千差万別で、フフフと控えめに笑う人もいれば、ゲラゲラと大声で笑う人もいます。笑い方に人それぞれ個性があるように、赤ちゃんにも笑い方の個性があるのです。
赤ちゃんだからこう笑ってほしいという願望が強すぎると、結果的にそれを押し付けてしまうことになりますので、我が子なりの笑い方を受け止め、褒めてあげるようにしましょう。どんな笑い方でも、その瞬間楽しいと感じ、嬉しいと喜んでいるのですから、まずはそれを褒めて笑顔で返してあげることが大切です。
「いないいないばあ」はいつから?
赤ちゃんが笑って喜ぶ遊びに「いないいないばあ」があります。しかしこの遊びは、生後2・3ヶ月の赤ちゃんには通用しない事をご存知ですか?この遊びで赤ちゃんが笑うのは、見えなくなったお母さんが手の後ろに隠れているのを赤ちゃんが知っていて、それが合っていたと分かるからなのです。
赤ちゃんの記憶力がある程度確立するのは生後4・5ヶ月なので、「いないいないばあ」はそれ以降に遊ぶのがベスト。また、赤ちゃんはある遊びをずっと続けると、学習し終わって興味がなくなってしまいます。
急に遊びで笑わなくなったと思ったら、それはもう赤ちゃんにとっては古い遊びなので、次々興味を持つような遊びを見つけていきましょう。
赤ちゃんの笑い方が変わった?苦笑い
赤ちゃんが成長していくうちに、これまでよく笑っていたのに急に笑わなくなった、笑い方は何か変になったケースが多いです。その場合は何か異常があるのではなく、お母さんに何かを伝えようとしているのかもしれません。
例えば食事や病気などで母乳の味が変わった場合、赤ちゃんはお母さんにどうやって伝えるでしょうか。授乳を拒否したり、乱暴な赤ちゃんは乳首を噛んだりするかもしれません。
そしてお母さんの気持ちを推し量れるような赤ちゃんは、困ったように笑うのです。お母さんに怒られた時も、癇癪を起こすのではなく苦笑いして終わる赤ちゃんも多く、優しい性格なのだと言えますね。
笑顔が見られない もしかして自閉症の心配
赤ちゃんの笑顔は、早い場合は生後2ヶ月~生後3ヶ月くらいから見られます。遅くても生後6ヶ月前後に見られることが多いですが、1歳近くになるのに笑顔が全く見られない場合もあるでしょう。
もともと性格として表情に変化が出にくい場合もありますが、自閉症の可能性も考えられます。喜怒哀楽の意思表示が乏しく、表情の変化もあまりないようなら、一度病院に相談してみるようにしましょう。
ここまでのまとめ
赤ちゃんの笑顔が見られるのはいつからなのか、そして赤ちゃんを笑顔にするためにはどんな方法があるのかについて、詳しくご紹介しました。赤ちゃんが笑い始める時期や、笑い方には個人差がありますので、マイペースさを大切にしてあげましょう。
そして、何より笑いが起きている環境が大切ですので、家族が積極的に笑顔で赤ちゃんに接してあげることが大切です。赤ちゃんが笑顔になるように努力することで、赤ちゃんが笑えば、また家族も笑顔になるでしょう。笑顔のループがどんどん加速していくように、まずは自分たちから笑顔をスタートさせてくださいね。