赤ちゃんのおならについて知っておきたいこと

赤ちゃんのおならについて知っておきたいこと 赤ちゃん 排泄

赤ちゃんと遊んでいると、急に大きな音で「ブー!」とおならをされて、びっくりしたという経験はないでしょうか。赤ちゃんはおならをしないと思い込んでいる方もいらっしゃるようですが、実は、赤ちゃんは頻繁におならをします。

あまりにも大きい音がしたり、回数が多かったりすることで腸が悪い状態なのかな?と不安になるお母さんもいらっしゃることでしょう。

赤ちゃんのおならには、さまざまなメッセージが込められているため、健康なおならとそうでないおならを区別する必要があります。そこで、赤ちゃんのおならについてさまざまな情報を幅広くご紹介していきましょう。

おならの原因は

おならの原因

赤ちゃんがおならをするのは、さまざまな原因が関係しています。赤ちゃんのおならは7割近くが空気と言われており、飲み込んだ空気がおならとして外に出てきています。

赤ちゃんが空気を飲み込んでしまうのは、授乳のときにミルクや母乳と一緒に大量の空気を吸いこんでしまうからです。

産まれたばかりの赤ちゃんは、授乳から栄養を摂っていますから、どうしても空気を飲み込む量が多くなってしまいます。また、授乳も初めからうまくできないので、吸い込み方を模索しながら授乳しています。

そのため、必要以上に空気を飲み込んでしまうのです。飲み込んだ空気はゲップとして外に出しますが、出し切れなかった空気は胃腸を通っておならとして出てくる仕組みになっています。

母乳とミルクのおなら

母乳とミルクのおなら

赤ちゃんがおならをするのは、授乳のときにたくさん空気を飲み込んでしまっているからです。ゲップで出し切れなかった空気が、胃腸を通っておならとして外に出されるわけですが、実は母乳とミルクどちらを飲んでいるかによって、おならの量が変わってきます。

母乳とミルクを比べると、母乳の方がおならの量は多い傾向にあります。その理由としては、母乳を飲む時に強く吸い込む力が必要になるため、ミルクの時よりもたくさん空気を吸い込んでいるということ、そして母乳に含まれる成分が腸で発酵することがあるため、ミルクよりも腸内ガスが発生しやすくなることが関係しています。

ただ、おながらたくさん出るからと言って問題が出てくるわけではないので、おならを問題視してミルクに切り替える必要は全くありません。

便秘が原因の場合も

便秘の場合

赤ちゃんのおならは、便秘によっても引き起こされます。ウンチがなかなか出ない場合、腸内でウンチからガスが発生してお腹をパンパンにさせてしまいます。

水分が不足しているとウンチが硬く出にくくなってしまうため、白湯やミルクの量を増やすようにしてください。ウンチから出てくるおならはとても臭いですが、便秘を解消すればおならも落ち着いてくるでしょう。

お母さんの食事が原因の場合も

お母さんの食事が原因の場合も

母乳で育っている赤ちゃんは元々おならが多いと言われていますが、実はお母さんにも赤ちゃんのおならが増える原因があります。

母乳の質がお母さんの食事で変わるというのは有名ですが、母乳の質により赤ちゃんが飲んでも消化不良となって長い間腸内に留まるためにガスが増える場合があります。

赤ちゃんのお世話で忙しかったり体調が優れないと自分の食事は後回しになってしまいますが、一度食生活を見直して改善するようにしましょう。

おならのニオイは

おならのニオイは

赤ちゃんのおならは7割が空気なので、ほとんど臭うことはありません。それは、赤ちゃんのお腹の中は基本的に善玉菌でいっぱいだからです。

しかし、授乳中の赤ちゃんでもおならが臭いを感じることがあります。母乳やミルクが長時間腸内にとどまって発酵していたり、ウィルスや菌に感染して下痢を引き起こしていたりする場合、腸内環境に悪玉菌が発生してしまうため、おならが臭くなってしまうのです。

おならが臭くて、ウンチもいつもの状態ではないと感じたら、一度病院で診てもらった方が良いでしょう。

おならが多い赤ちゃんは

おならが多い赤ちゃんは

母乳で育てられている赤ちゃんは、おならが出やすい傾向なります。しかし、ミルクで育てられていても母乳を飲んでいる赤ちゃんよりもおならの回数が多いことだってあるのです。

それは、ゲップを出すのが得意かそうでないかという事が関係しています。授乳によりたくさん空気を飲んでしまいますが、ゲップを出すのが上手な赤ちゃんの場合、お腹にたまった空気がおならにならないため、回数が減ってくるのです。

しかし、ゲップを出すのが苦手でなかなか出ない赤ちゃんは、お腹にたまった空気がどんどんおならになっていきます。

そのため、おならの回数が多く、音も大きくなってしまうのです。おならを少なくしたいと思う場合は、ゲップをうまく出せるようにしましょう。

赤ちゃんによって、ゲップが出やすい身体の角度は異なるので、さまざまな角度で背中をトントンしてあげてください。

おならはいつまで続くの?

おならはいつまで続くの?

意外に思われるかもしれませんが、実は赤ちゃんは大人と同じくらいの回数のおならをします。ですから、毎日何回もおならをしても赤ちゃんの機嫌がよいのならば問題ないと考えましょう。

しかし便秘だと、おならをするたびに苦しそうだったり泣いてしまったりと見てて可哀想な時もあるでしょう。こんな状態がずっと続くのではと不安になりますが、大抵寝返りができるようになるとおならや便秘は減っていきます。

おそらく寝返る事や寝返りのねじる姿勢で腸が刺激されて、おならや便秘が改善されるのだと考えられます。また、首がしっかり据わる生後3~4ヶ月になれば、背中をたたいてゲップを出させる必要がなくなるため、その頃におならも減少するケースが多いようです。

離乳食を食べ始めのおならは?

離乳食後のおなら

赤ちゃんのおならは、基本的に臭わないものです。しかし、離乳食を食べ始めると途端におならが臭く感じ始めることがあります。大人と同じように固形物を食べ始めることにより、腸の中で消化吸収され発酵などが繰り返されるようになります。

そのため、だんだん大人のウンチに近い状態になっていき、おならのニオイもそれと同じように変化していくのです。

授乳回数が減っていくと、空気を飲み込む回数も減るため、基本的にはおならの回数は減っていきますが、食べたものが腸でうまく消化できず発酵すると、おならの回数は増えていきます。

赤ちゃんの腸はまだ発達している最中なので、未消化のまま腸内で発酵してしまうことは珍しいことではありません。臭いおならをしたとしても重大な病気であるとは限りませんので、食べる離乳食の種類を変えてみると良いでしょう。

赤ちゃんが苦しそうな場合や対処方法

おならがなかなか出ない

おならがなかなか出ない

赤ちゃんのおならは、自然に出ることもあれば一生懸命顔を真っ赤にして出すこともあります。ただ、お腹にどう力を入れたらいいかわからない赤ちゃんも多いため、おならを出せずに泣き出してしまう赤ちゃんもいます。

たくさん空気を飲み込んでお腹がパンパンになった状態の赤ちゃんだと、おならもゲップも出せずに苦しい状態になってしまうため、おならを出しやすいようにマッサージしてあげましょう。

お腹を「の」の字をなぞるように優しく押していくことで、少しずつ腸が刺激され、中にたまったガスが動いていきます。何度も「の」の字でなぞっていると、次第に肛門の方までガスが移動し、おならが出やすくなってくるでしょう。

ゲップが上手く出せない赤ちゃんは、お腹が空気で張りやすいので、定期的にマッサージをしておならを出しやすくしてあげてください。

またおならを出すためのマッサージは、便秘解消にも役立つので丁寧にマッサージしていきましょう。

母乳ミルクの飲ませ方・姿勢でおならを減らす

母乳ミルクの飲ませ方・姿勢でおならを減らす

母乳やミルクを飲ませた後十分にゲップをさせていないと、おならの原因になると述べましたが、実はちょっとした工夫でゲップが出やすくなる飲ませ方があります。

最も注意するポイントは、飲ませる時の赤ちゃんの姿勢です。お母さんは母乳やミルクを飲ませる時に、縦抱き、または縦抱きに近い状態で飲ませることが大切です。

赤ちゃんを水平に寝かせて飲ませるとゲップが出づらくなり、気持ち悪くてぐずってしまったり十分量飲んでくれません。ゲップが出ればおならの回数も減ってきます。

浣腸で対処方法

浣腸で対処

赤ちゃんのお腹をマッサージしても、なかなかウンチもおならも出てこないという場合は、肛門を刺激してみてください。

ベビーオイルを含ませた綿棒を肛門に少し入れて刺激することで、ウンチやおならが出やすくなります。綿棒浣腸と言われており、長期間便秘になっていたりおならが出なかったりする赤ちゃんに効果的です。

ただ、綿棒浣腸を頻繁にしてしまうと、自力でウンチやおならを出す力が弱まってしまうため、最終手段として行うようにしましょう。

ここまでのまとめ

赤ちゃんのおならについてさまざまな情報を幅広くご紹介しました。授乳でたくさん空気を飲み込んでしまう赤ちゃんほど、たくさんのおならをしてしまいますが、ニオイに問題がなく機嫌も良いようなら、病気や便秘の心配は必要ないでしょう。

赤ちゃんによっては、おならをうまく出せずに泣いてしまうこともあるため、マッサージなどでサポートしながらスムーズに出せるようにしてあげてください。

赤ちゃんによって、おならの大きさも回数も異なりますが、おならの音で笑い始める赤ちゃんもいれば、おならの音にビックリして泣き出してしまう赤ちゃんもいます。おならを通じて赤ちゃんとコミュニケーションをとり、楽しくおならを対処していってください。

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