赤ちゃんのまつ毛(長い 短いなど)について知っておきたいこと

赤ちゃんのまつ毛について知っておきたいこと 赤ちゃん 生活

赤ちゃんのまつ毛の生え方に疑問を感じたことはありませんか?すやすやと眠っている赤ちゃんのまつ毛を見ると、意外に長い・短いと感じることがあります。赤ちゃんのまつ毛の長さや生え方(逆さまつ毛など)には個人差があり、大人のまつ毛のように長い子もいれば、産毛のような短いまつ毛が、まばらにぽつぽつと生えているだけの子もいます。

赤ちゃんのまつ毛の長さや生え方が気になることや、赤ちゃんのまつ毛のはたらきからお手入れ方法まで、赤ちゃんのまつ毛について知っておきたい情報を幅広くご紹介します。

赤ちゃんのまつ毛の長さについて

赤ちゃんのまつ毛の長さについて

体の他のパーツ同様、赤ちゃんのまつ毛の長さや生え方には個人差があります。また生まれた時点でのまつ毛の長さが、成長したときにそのまま維持されるとは限りません。

赤ちゃんのときにはまつ毛がなくても、成長とともにごく普通にまつ毛が伸びるパターンが大多数を占めますので、生後すぐのまつ毛の状態に一喜一憂する必要はまったくありません。

生まれた時点では赤ちゃんのまつ毛の長さは、ひとりひとり違っていて、長い子もいれば、短い子もいます。

大人の女性の場合、まつ毛の長さにこだわる方がいるのも無理はありませんが、赤ちゃんの場合はまつ毛が長くても短くても可愛いもの。赤ちゃんのまつ毛の長さについて、お母さんがくよくよ悩む必要はありません。生まれたときの赤ちゃんのまつ毛は、個性のひとつとおおらかに受け止めましょう。

まつ毛のはたらきとは?

まつ毛のはたらきとは?

赤ちゃんのまつ毛の長さやトラブルについて考える前に、まずはまつ毛のはたらきについて把握しておきましょう。まつ毛には異物が眼球に入り込むのを防ぐ役割があります。

瞬きをすることにより、まゆ毛が動き、空気中のゴミ、ダスト、微小な虫、雨などの異物・水は目の中に入りこめません。まつ毛にちょっと触れるだけで、瞼が閉じてしまうのも目を保護するため。まつ毛はカーテンのように、赤ちゃんの目を常に異物から保護しています。

赤ちゃんのまつ毛が長い・短い・ない?

赤ちゃんのまつ毛が長い・短い・ない?

生まれたときからまつ毛が長い赤ちゃんもいますが、反対にまつ毛が非常に短い赤ちゃんやまったくない赤ちゃんもいます。生まれたときのまつ毛の長さは遺伝のあらわれ、と思うお母さんもいるようですが、体毛や髪の毛と同様に、まつ毛の長さは成長とともに変化します。

生まれたときのまつ毛の長さは、必ずしも遺伝的特徴をあらわしません。体毛、髪の毛、まゆ毛などと同様に、まつ毛も赤ちゃんが成長するにつれて、長さや生え方が変わってきますので、神経質になる必要はありません。

まつ毛が短い・ない場合の対処法とは?

まつ毛が短い・ない場合の対処法とは?

まつ毛が長い分には不安を感じませんが、まつ毛が極端に短かったり、まったく生えていないと、もしかしてこのままずっとまつ毛が生えてこなかったらどうしよう、と心配になります。でもそんな不安は無用。今はまつ毛が短くても、そのうちに必ず普通の長さに伸びてきます。

赤ちゃんのまつ毛が目立たない理由とは?

赤ちゃんはまぶたにふっくらと脂肪がついているせいで、もともとまつ毛が目立ちにくい状態にあります。まつ毛はあるものの、まぶたに隠れていて目立たないせいで、短く見えたり、場合によってはまったくないように見えることもあります。

赤ちゃんの体が大きくなり、顔つきがすっきりしてくると、今まで目立たなかったまつ毛がくっきりと見えるようになります。

【噂】赤ちゃんのまつ毛を切ると長くなるの?

【噂】赤ちゃんのまつ毛を切ると長くなるの?

赤ちゃんがまだ小さいうちにまつ毛を短く切っておくと、まつ毛が長く伸びるという話を耳にすることがありますが、この話には医学的な根拠はありません。

すでに述べたように、まつ毛は異物から目を保護するためにあるパーツですので、理由もなくまつ毛を切ってしまうと、異物が目に入りやすくなります。

まつ毛という目の防御機能がなくなると、炎症や眼球への傷など、目のトラブルが生じやすい状態になります。赤ちゃんのまつ毛を伸ばしてあげたい、という思いは理解できますが、赤ちゃんのまつ毛を切るのはNG。根拠のない話に耳を傾け、赤ちゃんに辛い思いをさせないようにしましょう。

これは赤ちゃんのまつ毛が長いときも同様で、まつ毛の形を整えてようと、赤ちゃんのまつ毛にはさみを入れるのはNGです。赤ちゃんのまつ毛が目に入る場合や逆さまつ毛になったときは、小児眼科医の診察を受けることが必要です。次に赤ちゃんのまつ毛のトラブルについて詳しくみていきましょう。

赤ちゃんのまつ毛が目に入る・逆さまつ毛のとき

赤ちゃんのまつ毛が目に入る・逆さまつ毛のとき

赤ちゃんのまつ毛のトラブルで多いのが、逆さまつ毛。逆さまつ毛とは、まつ毛が本来とは反対の向きに生えていることをさします。

まぶたの皮膚が厚く、多いのは赤ちゃんの特徴。まぶたの皮膚に押されるせいで、まつ毛が内向きになることが、逆さまつ毛の原因です。赤ちゃんに多い逆さまつ毛について詳しくみていきましょう。

睫毛内反とは?

逆さまつ毛は医学的には睫毛内反と呼ばれています。逆さまつ毛になると、まつ毛が結膜(白目)や角膜(黒目)に触れる状態になります。結膜や角膜にまつ毛が触れる状態が続くと、傷がつき、そこから細菌が侵入するおそれがありますので、注意が必要です。

赤ちゃんの多い睫毛内反

睫毛内反は赤ちゃんによくみられる症状ですが、赤ちゃんのまつ毛は細く柔らかい上に、本数もまだ少ないため、睫毛内反になってもそれほどのダメージは起こりません。睫毛内反は赤ちゃんに多く見られる症状で、ほとんどの場合、成長とともに自然に治っていきます。

赤ちゃんの場合、とくに下まつ毛が上方向に向くことがありますが、角膜炎などの重篤な症状に至ることはあまりありません。赤ちゃんの睫毛内反は大きな問題が生じない限り、経過観察が基本になります。ただし赤ちゃんが2、3歳になっても、この状態が治らずに、深刻な目のトラブルが繰り返し起こる場には、手術を含めた治療が考慮されます。

赤ちゃんのまつ毛が逆さに生えていて、目に触れているようであれば、まずは小児眼科医の診察を受けることが必要です。赤ちゃんが目を痛がる、目やにがひどい、目が充血している、などの症状がみられる場合は、早めに専門医に相談し、適切な治療を受けさせましょう。お母さんやお父さんの自己判断で目薬を使うことは絶対にお勧めできません。

赤ちゃんのまつ毛はいつから伸びるの?

赤ちゃんのまつ毛はいつから伸びるの?

生まれたときはまつ毛が短かった赤ちゃんも、時間が経つにつれて徐々にまつ毛が伸びていきます。ほとんどの場合、生後数ヵ月もすると、短かったまつ毛が標準的な長さに伸びていきますが、まつ毛の長さや伸び方には個人差が大きく、具体的にいつまでに伸び切ると断言することはできません。

赤ちゃんのまつ毛は髪の毛やまゆ毛と同じように、ひとりひとりの赤ちゃんによって、生え方や長さ、伸びる時期やタイミングが異なりますので、焦らず赤ちゃんの成長を暖かく見守りましょう。

赤ちゃんのまつ毛と一重・二重は関係があるの?

ちゃんのまつ毛と一重・二重は関係があるの?

二重の赤ちゃんはまつ毛が長くみえる傾向があります。二重の場合まつ毛が外側に向かいやすくなることが、長くみえる原因。

これはあくまでも長く見える、ということであって、実際には二重でもまつ毛の短い赤ちゃんはいます。同様に一重だからといってまつ毛が短くなるわけではありません。

赤ちゃんのまぶたが一重になるか、二重になるかには、赤ちゃんがある程度成長しなければ分からないこと。生まれてすぐは一重でも、生後2、3ヵ月目になると二重になる赤ちゃんもいますので、一重か二重かについてお母さんがくよくよ悩んでも仕方ありません。

赤ちゃんのまつ毛と一重・二重は関係があるの?2

まぶたの脂肪の多い赤ちゃんは、一重になりやすい状態です。赤ちゃんの体全体が大きく成長し、顔つきがすっきりと精悍になってくると、まぶたの厚さが目立たなくなります。

今までは一重だったのに、ふと気がつくと二重になっていた、というパターンも多いようです。まつ毛の長さ同様、一重か二重かについてもくよくよ悩まずに赤ちゃんの成長を見守りましょう。

赤ちゃんの目のトラブルと対処法について

赤ちゃんの目のトラブルと対処法について

赤ちゃんの目のトラブルの代表が目やに。目やにとは、目から分泌される分泌物に涙や埃、老廃物などが混じったものを指します。健康な状態でも目やには出ますが、目やにの量が多いときや色がついているとき、膿がでているときなどは、早めに眼科医の診察を受けることが大切です。

目やには、ゴミ、埃、まつ毛が目の表面に触れることによっても生じますが、角膜炎や結膜炎などの感染症が原因の場合もあります。

赤ちゃんは目やにが出ていても、自分でふき取ることができませんので、お母さんが怠りなく注意してあげましょう。目やにはそのままにしておくと、まつ毛にこびりついて固く乾燥します。赤ちゃんのまつ毛についた目やにのとり方についてみていきましょう。

赤ちゃんの目やにのとり方

赤ちゃんの目やにのとり方

赤ちゃんのまつ毛や目頭、目じりの目やには、濡らした清潔なガーゼで優しくふき取ります。目やにが固くなっている場合には、入浴中や入浴後にふき取るとふき取りやすくなります。

ガーゼは柔らかいものを使用し、赤ちゃんのまつ毛やまぶたを傷つけないように、優しくそっとふき取りましょう。目やにをきれいとしようと、ごしごしと擦ってしまうと、赤ちゃんの繊細なまぶたや目の表面にダメージを与えます。力を入れずに、優しくそっとふき取ることがポイントです。

まとめ

赤ちゃんのまつ毛について知っておきたいいろいろな情報をご紹介しました。赤ちゃんのまつ毛が長い、短い、ない、と心配するお母さんは多いようですが、まつ毛の長さや生え方は赤ちゃんの個性の一部です。

生まれたときに短かったとしても、時間の経過とともに赤ちゃんのまつ毛は必ず伸びていきますので、不安に思ったり、悩む必要はまったくありません。心にゆとりを持ち、赤ちゃんのすくすくと育つ姿を暖かく見守っていきましょう。

※参照 日本小児眼科学会 睫毛内反