赤ちゃんのお座り(いつから、練習方法など)について知っておきたいこと

赤ちゃんのお座りについて知っておきたいこと 赤ちゃん 仕草

赤ちゃんの成長は、いつも急スピードで現れます。昨日まで仰向けでしか寝ていられなかったのに、今日は突然寝返りを打てるようになったり、食べなかった離乳食をある日突然パクパク食べ始めたりすることもあるでしょう。日々成長し、変化していく赤ちゃんからは、ひと時も目が離せません。

しかし、周りの赤ちゃんと比べるとうちの子は発達が遅いのでは?と不安になることもあります。例えば、他の赤ちゃんはもうお座りができているのに、うちの子はお座りを嫌がってチャレンジできないということもあるでしょう。

お座りができるようになる時期は赤ちゃんによって異なりますが、地道に練習を重ねていくことでひとりでもしっかりと座れるようになっていきます。赤ちゃんがお座りできるようになるためには、どんな練習が必要なのか、またお座りができるようになるメカニズムについても詳しくご紹介していきましょう。

目次

お座りにチャレンジする時期はいつから

お座りにチャレンジする時期

赤ちゃんがお座りにチャレンジする時期は、大きく分けて2つに分けられます。ひとつは首が座る生後3ヶ月くらいの時期と、腕や背中の筋肉がつきはじめる生後6ヶ月前後の時期です。

平均的なお座りの時期としては、生後5ヶ月~6ヶ月くらいが多いようですが、生後3ヶ月でお座りにチャレンジするのは何故なのでしょうか。

それは、お座りに興味が芽生え始めるのが早い赤ちゃんだからです。お座りに興味を抱く時期が早いほど、お座りにチャレンジする時期は早まります。

逆にお座りに関心がなく、苦手だと感じている赤ちゃんは、お座りにチャレンジする時期が遅れてしまうのです。

抱っこのスタイルで変わる

抱っこのスタイルで変わる

早い段階でお座りにチャレンジする赤ちゃんは、普段どのようなことに興味を示し、何を好んでいるのでしょうか。

まず、抱っこのスタイルとして縦抱っこが好きな赤ちゃんが多いようです。縦に抱っこされると、寝ている時とは違った視点で景色を見ることができるため、好奇心旺盛な赤ちゃんほど縦抱っこを好む傾向があります。また、周りの人たちが座っている様子を見て、自分も同じように座りたいと感じることもあるようです。

逆に、縦抱っこが苦手な赤ちゃんは、お座りも苦手な傾向にあります。お座りの練習としてまずチャレンジするなら、縦抱っこを克服することから始めていきましょう。

お座りする前兆の仕草

お座りする前兆の仕草

寝返りの時のようにはっきりとはしていないのですが、ある時期になるとお座りの前兆のような仕草をするようになります。

赤ちゃんのお座りの姿勢は腰を直角に曲げて足を開く姿勢なのですが、寝た状態で両足を手でつかんで上にあげ、座るような格好をし始めます。しない赤ちゃんもいますので、あまり神経質にならない様にしてください。

この格好が出来るようになったら、お座りの練習を始めても良いでしょう。活発な赤ちゃんは、首が据わる時期から縦抱っこや座るような姿勢になりたがります。

そんな時は、お父さんやお母さんが胡坐をかいて、その中へ赤ちゃんのお尻を入れる丸抱っこを試してみましょう。お母さんも疲れず、赤ちゃんも座る姿勢になってご機嫌になりますね。もちろん短時間から始めるよう気をつけてください。

生後3ヶ月くらいはサポートが必要

生後3ヶ月くらいサポートが必要

首が座りはじめる生後3ヶ月くらいから、お座りに興味を示し、チャレンジしたがる赤ちゃんが出てきます。

しかし、まだ身体の筋肉は発達途中なので、ひとりでお座りできる状態ではありません。お母さんの膝の上で抱っこしたり、クッションなどでしっかりサポートしたりしながら、お座りをさせてあげるようにしましょう。

腰や背中の筋肉が発達していないので、あっという間に転んでしまうこともあります。高さのある椅子や不安定な環境では座らせないようにし、大人の目が届く範囲でチャレンジさせてあげるようにしましょう。

生後5ヶ月~生後6ヶ月のお座り

生後5ヶ月~生後6ヶ月のお座り

赤ちゃんの成長過程からすると、お座りにチャレンジし始めるのは生後5ヶ月~生後6ヶ月あたりが自然です。この頃になると、腰やお尻の筋肉がしっかりとついてきていますし、寝返りなどで背中の筋肉も使えるようになっているため、お座りにチャレンジしやすくなるのです。

腕の筋力を使って上半身を起こし始めると、今までとは違う視点が見えるようになるので、積極的にお座りをしようと夢中になります。

しかし、まだまだ筋力は発達途中で不安定ですから、ひとりで座って安定するということはありません。バランスを崩して倒れてしまうことも多いので、硬いおもちゃを周りにおかないようにし、机などの障害物もできるだけ遠ざけておくようにしましょう。

お座りが安定するのはいつから?

安定するのはいつから?

赤ちゃんのお座りが安定し始めるのは、生後8ヶ月~生後10ヶ月頃です。この頃になると背中や腰の筋力がしっかりしてくるため、ひとりでお座りしてもグラグラしにくくなってきます。

ひとりで座れるようになると、今まで寝転がって手で持ち上げて遊んでいたおもちゃを上から見下ろして遊ぶことができます。今まで見たことのない視点でおもちゃに触れられるので、いつまでもひとり座りで遊び続ける赤ちゃんも出てくるでしょう。

ただ、ひとりでお座りができるようになると、つかまり立ちやハイハイなど次のステップにチャレンジすることが増えてきます。赤ちゃんの行動範囲はますます広がっていきますので、危険なものに触れないように充分注意するようにしましょう。

腰すわりとは?

腰すわりとは?

発達の順序は首すわりから寝返り、それからお座りです。赤ちゃんが一瞬座れたから「お座りが出来た」と考えるお母さんも多いですが、医者が座れるかどうかを判断する目安は腰すわりです。腰すわりとは、手やお母さんの支えがなくてもぐらぐらせず、両足を前に出して座っていられる事を指します。

赤ちゃんのお座りも順序があって、最初は座っても前かがみの姿勢ですが、次第に頭を起こして両手を床に突っ張るようになり、それから片手ずつ離していってお座りが完成します。ですから、座っても上半身が伏せてしまえば、腰がすわっていないために座った事にはなりません。

腰がすわるのは赤ちゃんによって差がありますが、生後8ヶ月ごろと言われていますから、それまでのお座りは短時間に止めておいた方が良いでしょう。

お座りの練習について

赤ちゃんがお座りに興味を示し、チャレンジし始めるのは生後5ヶ月~生後6ヶ月くらいの時期ですが、中にはお座りに興味を示さず、座らせても嫌がる赤ちゃんもいます。

無理やり赤ちゃんを座らせると、ますますお座りが嫌いになってしまいますので、徐々に慣らしながら練習していくことが大切です。

縦抱っこの練習から

縦抱っこ

まずは、縦抱っこからスタートし、視点が変わる楽しさを体感させてあげましょう。縦に抱っこして、景色を眺めながら「葉っぱが綺麗だね」「蝶々が飛んでいるよ」と声をかけてあげるようにしてください。いつもは、床から見ていた景色では見えなかったものに触れることで、縦からの視点に興味を持ち始めるでしょう。

寝ているときに傾斜をつける

寝ているときに傾斜をつける

赤ちゃんのお座り練習として、縦に抱っこすることをご紹介しましたが、寝ている時にも視点を変えることはできます。

少し厚めの硬い布団や、クッションなどを使用して、赤ちゃんの上半身の下に引きます。寝ている状態より上半身が起きるため、見える景色に少し変化が生じるのです。

最初は40度~45度くらいから始めて、少しずつ角度を90度に近づけていきましょう。毎日少しずつ傾斜を増やしていくことで、自然とその景色に慣れて違和感が出にくくなるのが狙いです。

赤ちゃんによっては知らない景色に不安を感じることもあるので、怖がりやすい赤ちゃんには、ゆっくりと見える景色の違いを体感させてあげるようにしましょう。ベビーカーやバウンサーに座らせるときも、少し傾斜をつけておくとお座りしたときの視点に近づいていくことができます。

お座りは怖くない 不安を解消

不安を解消

赤ちゃんの中には、お座りにチャレンジし始めたと思ったら、急にお座りを嫌がることがあります。この場合、お座りにチャレンジしてグラグラすることに不安を感じている可能性があるでしょう。

生後5ヶ月~生後6ヶ月の頃はまだ筋力が不足しているため、お座りにチャレンジすることで身体が不安定になってしまいます。

いつ体勢が崩れるかわからないことに不安を感じているので、お座りにチャレンジし始めたらしっかりとサポートしてあげるようにしましょう。しっかりサポートをしているうちに徐々に筋力もついてきて、安定して座れるようになります。

お母さんと離れるのがイヤ

お母さんと離れるのがイヤ

赤ちゃんの中には、お座りでお母さんと離れてしまうことに不安を感じることもあります。今まではお母さんに抱っこされることが当たり前でしたから、急にひとりにされたように感じて不安になってしまうのです。

お母さんが離れた途端、泣き出したり不安な顔つきになったりするので、傍にいて近くにいることをアピールするようにしましょう。また、椅子ではなくお母さんの膝の上でお座りにチャレンジするのもオススメです。

お母さんを近くに感じることができますし、グラグラしてもサポートしてくれるので安心してお座りにチャレンジすることができるでしょう。

おむつチェックをしよう

おむつチェックをしよう

赤ちゃんにお座りの練習をさせようと何度もチャレンジしてみるものの、泣き出してうまくいかないことがあります。そんな時は、練習する前におむつをチェックするようにしましょう。

おむつが汚れていると、お座りすることで不快感が生じてしまうことがあるからです。また、おむつが汚れていなくても汗や湿気がこもっていることもあるので注意が必要です。新しいおむつにすることで、不快感なくお座りにチャレンジすることができるでしょう。

柔らかい場所でチャレンジ

柔らかい場所でチャレンジ

赤ちゃんがお座りにチャレンジすると、床の硬さをダイレクトに感じるようになります。それまでは、柔らかいお布団の上で生活してきましたから、お座りすることで床の硬さに違和感が生じ、不快に思ってしまうのです。

また、バランスを崩して倒れてしまった時に、激しく腕や頭を打ってしまうと恐怖感が芽生えてしまう恐れもあります。それを予防する上でも、お座りは柔らかくクッション性の高い場所でチャレンジするようにしましょう。

お座りをして遊ぼう

お座りをして遊ぼう

お座りの練習を始めて、何度かお座りができるようになったら、そのタイミングで一緒に遊んであげるようにしてください。

お気に入りのオモチャを目の前でユラユラ揺らしたり、オモチャを上下に動かしたりことでお座りしたときの景色を楽しむことができます。オモチャ以外にも「いないいないばー」や、絵本などで遊ぶのもオススメです。お座りすると、もっと楽しいことが待っていると知ることができれば、お座りの練習にも力が入ってくることでしょう。

急ぎすぎない事

急ぎすぎない事

赤ちゃんに少しでも早くお座りをしてほしいという気持ちがあると、赤ちゃんに無理強いをすることになってしまいます。

お座りの練習を継続するためには、赤ちゃんの意志が重要ですので強制しないようにしましょう。また、身体の筋肉が発達しきれていない時にお座りの練習をさせてしまうと、腰や背中を傷めてしまう可能性もあります。

赤ちゃんによってお座りする時期は異なりますので、自発的に興味を持つまで待ってあげることも大切です。

お座りの座り方がおかしい 心配?

赤ちゃんのぺちゃんこ座り

赤ちゃん ぺちゃんこ座り

赤ちゃんのお座りは、たいてい両足を前に出します。しかし中には両かかとを外側開いて中にお尻を床につける、ぺちゃんこ座りをする赤ちゃんがいて、これでよいのだろうかと不安になるお母さんもいらっしゃいます。

赤ちゃんは関節が柔らかく、またこの座り方は腹筋や背筋を使わなくても出来るのが、ぺちゃんこ座りをする理由です。この座り方は楽なのですが、骨や関節がゆがみO脚や猫背・骨盤のゆがみによる病気の原因に直結します。

なるべくなら、柔軟性のある今のうちに矯正していくのが一番です。特にぺちゃんこ座りをする赤ちゃんはお母さんの座り方を真似たケースが多いですから、お母さんも一緒に治していきましょう。

赤ちゃんの正座

赤ちゃんの正座

足を伸ばして座るよりも正座が好きな赤ちゃんも多く、足を伸ばして座らせようとするとコロンと転がってしまいます。これはバランスを取って座れるようなお腹周りの筋肉が少ないためで、赤ちゃんなりに試行錯誤している間に安定感のある正座を好むようになったと思われます。

運動量が増えるうちに筋肉も増えてきて、次第に正座から足を伸ばした座り方へ変わっていくので、あまり心配する必要はありません。お母さんが赤ちゃんと一緒に沢山遊んだり、足を伸ばして座る練習をするようにしてみましょう。もし足の形が気になる場合は、一度病院で検査をしてもらえば安心ですね。

ここまでのまとめ

赤ちゃんがお座りを始める時期や、練習方法について詳しくご紹介しました。お座りする時期は赤ちゃんにより異なりますので、温かく見守ってあげることが大切です。

お座りを練習する場合は、遊びながら行うことを基本にし、赤ちゃん自身がお座りを楽しめるようにしてあげましょう。

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